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1-2-12 法令科目 民法 466条-520条/1044条 債権

 

第四節 債権の譲渡

 

債権にはさまざまな種類があったり、譲渡も可能だったりすることはお話ししたとおりですが、債権の効力はどのくらい継続するのでしょう? 消滅することもあるのでしょうか?
債権も権利なので、時効、取消などの権利一般の消滅原因によって消滅します。しかし、権利特有の消滅原因もあります。
今回は、債権特有の消滅原因である、①弁済、②代物弁済と供託、③履行不能の場合――に分けてお話します。

Ⅰ.弁済
弁済は、債務の内容を実現する債務者または第三者の行為です。債務の履行と同じ意味ですが、履行は実現の過程に重点を置いた捉え方であるのに対して、弁済は債権の消滅という結果に重点を置いた捉え方です。
弁済は、債務の内容どおりに行う必要があります。具体的内容について、当事者間で取り決めをしていない場合には民法による規定で弁済します。
例えば、
①弁済の内容:特定物債権は引渡しをすべき時の現状で、種類債権の場合には中等の品質を有する物
②弁済の場所:特定物債権は債権発生の時その物があった場所で、その他の債権は債権者の現住所
③弁済の費用:債務者の負担――などです。

1)弁済の提供
弁済は、多くは債権者と債務者の協力によって可能となります。金銭支払い、物の引渡しなどの与える債務は、債権者の受領が必要で、債権者の協力がないと実現できません。
このような場合に、債務者が不利益を被らないように、債務者としてできるだけの債務内容実現の行為を行うことを弁済の提供と言います。

2)弁済の充当
債務者が同じ債権者に対して、同じ種類の目的がある複数の債務を負担する場合に、弁済として提供された給付が全債務を消滅させるのには足りないときは、複数あるうちのどの債務の弁済に充てるかを決めなければなりません。このことを弁済の充当と言い、民法では、弁済期の到来しているものから先に充当することを定めています。

3)弁済による代位
債務者以外の人が弁済した場合(第三者弁済)は、弁済者が債務者に対して取得する求償権を確保するため、弁済によって本来ならば消滅するはずの債権者の債務者に対する債権とその担保権を行使することを認める制度があります。
この制度を弁済による代位制度と言い、弁済によって消滅した債権者の権利が、求償権の範囲で弁済者に移転します。
正当な利益のある人、例えば保証人などの第三者弁済の場合は、法定代位として当然に債権者に代位しますが、そうでない任意代位の場合は、債権者の同意がなければ弁済による代位を行うことができないとされています。任意代位に債権者の同意を必要とした結果、現在ほとんど任意代位は見られません。

Ⅱ.代物弁済と供託
債権の消滅原因の中心は前述の弁済ですが、このほか、厳密には債権の目的自体が実現するわけではないのですが、目的実現に準じると捉えることができることから、債権の消滅原因とされているものに、
①代物弁済
②供託――があります。

1)代物弁済
代物弁済とは、本来の債務の弁済に代えて、弁済者の所有する他の物の給付を行うことで、債権を消滅させる契約です。代物弁済は契約なので、債権者と弁済者間の合意が必要です。
また、代物弁済契約は異なる給付が行われて初めて本来の債権が消滅する、要物契約です。つまり、債権はあくまで本来の目的である給付を行うのが原則なので、合意だけでは本来の債権は消滅できないということになります。
代物弁済は、しばしば予約されることで債権担保に利用されます。
例えば、XさんがYさんに1000万円貸すとき、期限に返済しないときはYさん所有の家屋の所有権をXさんに移転するという予約をしておくような場合です。

2)供託
供託とは、弁済者が弁済の目的物を債権者のために供託所に預けることを言い、有効に供託が行われた時点で本来の債務は消滅します。
例えば、家賃や地代を賃貸人が受領しない場合に行われ、実際の紛争の解決の場面では、供託物の処理が問題となる場合がとても多くみられます。ですから、供託は、実務に直結した制度と言えます。
供託ができる場合は次の3つのような場合です。
①受領拒否:債権者が弁済の受領を拒む場合
②受領不能:債権者が弁済を受領できない場合
③債権者不確知:弁済者の過失なくして債権者を確知することができない場合
債権者は、供託物から弁済を受けようとすれば、所定の手続きにしたがって、供託所から交付を受けることができます。この債権者の権利を供託物請求権と言います。なお、供託物が金銭の場合、特に還付請求権という表現が使われます。
供託者の方は、債権者が供託を受諾せず、あるいは供託を有効と宣言した判決が確定していない間は、一旦行った供託を撤回して、いつでも供託物を取戻すことができます。これを供託物取戻請求権と言います。
金銭や有価証券の供託の場合は法務局など、物品供託の場合は法務大臣指定の倉庫業者か銀行が供託所となります。

 

 

(債権の譲渡性)
第四百六十六条  債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2  前項の規定は、当事者が反対の意思を表示した場合には、適用しない。ただし、その意思表示は、善意の第三者に対抗することができない。
(指名債権の譲渡の対抗要件)
第四百六十七条  指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2  前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。
(指名債権の譲渡における債務者の抗弁)
第四百六十八条  債務者が異議をとどめないで前条の承諾をしたときは、譲渡人に対抗することができた事由があっても、これをもって譲受人に対抗することができない。この場合において、債務者がその債務を消滅させるために譲渡人に払い渡したものがあるときはこれを取り戻し、譲渡人に対して負担した債務があるときはこれを成立しないものとみなすことができる。
2  譲渡人が譲渡の通知をしたにとどまるときは、債務者は、その通知を受けるまでに譲渡人に対して生じた事由をもって譲受人に対抗することができる。
(指図債権の譲渡の対抗要件)
第四百六十九条  指図債権の譲渡は、その証書に譲渡の裏書をして譲受人に交付しなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
(指図債権の債務者の調査の権利等)
第四百七十条  指図債権の債務者は、その証書の所持人並びにその署名及び押印の真偽を調査する権利を有するが、その義務を負わない。ただし、債務者に悪意又は重大な過失があるときは、その弁済は、無効とする。
(記名式所持人払債権の債務者の調査の権利等)
第四百七十一条  前条の規定は、債権に関する証書に債権者を指名する記載がされているが、その証書の所持人に弁済をすべき旨が付記されている場合について準用する。
(指図債権の譲渡における債務者の抗弁の制限)
第四百七十二条  指図債権の債務者は、その証書に記載した事項及びその証書の性質から当然に生ずる結果を除き、その指図債権の譲渡前の債権者に対抗することができた事由をもって善意の譲受人に対抗することができない。
(無記名債権の譲渡における債務者の抗弁の制限)
第四百七十三条  前条の規定は、無記名債権について準用する。
第五節 債権の消滅

前回、弁済などで債権の目的が実現して債権が消滅した場合をお話ししましたが、今回は、①債権の実現が不要になった場合、②目的の実現が不可能な場合――について解説します。

Ⅰ.債権の実現が不要となった場合
債権の消滅原因としては、目的が実現したときのほか、目的の実現が不要となった
①相殺
②更改
③免除
④混同――があります。

1)相殺とは
相殺とは、どちらも金銭給付が目的である場合のように、同種の目的を持つ債権をお互いに立場を逆に有している場合に、一方の当事者の他方に対する意思表示によって双方の債権を対等額で消滅させることです。

例えば、YさんがXさんに対して500万円の売買代金債権、XさんがYさんに対して200万円の貸金債権を有しているとき、Yさんの意思表示で200万円の範囲で双方の債務を消滅させる場合です。
実際の便宜と結果の公平に着目して認められた制度で、その担保効力が重視されています。なぜなら、自分が持つ債権について債務者が任意に支払ってくれない場合でも、その債務者に対する自分の債務と相殺することで、債権を回収したのと同じ効果を得ることができるからです。
相殺の意思表示をする側の債権を自働債権、相殺を受ける側の債権を受働債権と言い、実務上、一方の債権から見て他方の債権を反対債権と呼ぶこともあります。
相殺を有効にするための要件は、双方の債務が相殺適状にあることです。
相殺適状とは、
①同一当事者間に相対立する同種目的の債権が存在する
②双方の債権が弁済期にある――ことで、この相殺適状の場合に
③相殺の意思表示を相手方にする――ことで、相殺が成立します。
なお、相殺による債権消滅の効果は、相殺適状を生じた時に遡ります。

2)更改とは
更改とは、同一性を持たない新たな債務を成立させることによって、旧債務を消滅させる契約です。
代物弁済が、現実の給付によって債務を消滅させるのに対して、更改は、新債務を成立させることで旧債務を消滅させます。また、更改での新旧債務には同一性がないため、旧債務に附随している保証債務などは、新債務には引き継がれないのが原則です。

3)免除とは
免除とは、債権を無償で消滅させることを目的とする債権者の単独行為です。単独行為であるので、相手方の意思と無関係に行うことが可能です。

4)混同とは
混同とは、相対立する法律上の地位が同一人に帰属して権利が消滅することです。債権と債務が同一人に帰属した場合、なお、債権を存続させておくことは無意味なので、物権同様、債権も消滅します。

Ⅱ.目的の実現が不可能となった場合
バブル崩壊後の不況はリストラ、賃金カットなどから人々の暮らしは予想しない事態を招き、全国の多重債務者の数は、百万単位に上ると言われています。こうした、多重債務者の多重債務に何らかの法的手立てを講ずることを債務整理と言います。

債務整理手続きは、大きく、
①裁判外の任意整理
②裁判上の整理手続き――とに分かれ、裁判上の手続きはさらに、
③特定調停
④個人再生手続き
⑤自己破産手続――などに分かれます。
これらの手続きの選択は債務者の負債状況と中心に、債務者自身の意向も考慮して決定されていくことになります。

1)任意整理
任意整理とは、債権者との交渉によって、債務の弁済計画を立てていく方法です。
通常、弁護士が債権者に介入通知を送付して、債務者の取引履歴の開示を求めたうえで、これを利息制限法に基づいて引直し計算をするなどして債務を減額し、その金額を基準として将来の利息を考慮しないで、債権者と分割払いなどの和解交渉を行います。
引直し計算により、債務者の過払いの状態が判明した場合は、債権者に対して過払金の返還を求めることになります。
なお、貸金業法の改正により、貸金業者の貸出し金利も利息制限法が適用されるようになりました。

2)特定調停
特定調停とは、裁判所を間に入れて債務の減額や分割払いについて、債務者と債権者の合意を形成していく金銭債務調整調停手続きのうち、特定調停法による特則が適用される手続きです。
この特則には、
①執行手続きの停止を無担保で求められる
②業者の取引履歴開示を事実上強制できる――など、債務者にとって有力な規定が設けられています。

3)個人再生手続き
個人再生手続きとは、給与所得者などの非事業者である個人や零細な個人事業者の再生を念頭に設けられた、通常の民事手続きの特則規定の適用がある手続きのことです。
原則として債務者は、将来の収入から減額された3年間の分割弁済を行い、残債務については免除を受けるという形での再生を想定している制度です。また、住宅ローンのある個人が住宅を維持したまま再生を目指せるように住宅資金特別条項もオプションとして利用できるようになっています。

4)自己破産手続き
自己破産手続きとは、債務者が破産手続開始の決定を受け、財産は清算して換価し、債権者に配当を実施し、配当がない債務について免責許可の決定により支払責任を逃れる手続きです。
債務者に財産がほとんどない場合、破産手続開始の決定の際に、清算・配当手続きを行わないという同時廃止の決定がなされます。

 

第一款 弁済
第一目 総則
(第三者の弁済)
第四百七十四条  債務の弁済は、第三者もすることができる。ただし、その債務の性質がこれを許さないとき、又は当事者が反対の意思を表示したときは、この限りでない。
2  利害関係を有しない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができない。
(弁済として引き渡した物の取戻し)
第四百七十五条  弁済をした者が弁済として他人の物を引き渡したときは、その弁済をした者は、更に有効な弁済をしなければ、その物を取り戻すことができない。
第四百七十六条    譲渡につき行為能力の制限を受けた所有者が弁済として物の引渡しをした場合において、その弁済を取り消したときは、その所有者は、更に有効な弁済をしなければ、その物を取り戻すことができない。
(弁済として引き渡した物の消費又は譲渡がされた場合の弁済の効力等)
第四百七十七条  前二条の場合において、債権者が弁済として受領した物を善意で消費し、又は譲り渡したときは、その弁済は、有効とする。この場合において、債権者が第三者から賠償の請求を受けたときは、弁済をした者に対して求償をすることを妨げない。
(債権の準占有者に対する弁済)
第四百七十八条  債権の準占有者に対してした弁済は、その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する。
(受領する権限のない者に対する弁済)
第四百七十九条  前条の場合を除き、弁済を受領する権限を有しない者に対してした弁済は、債権者がこれによって利益を受けた限度においてのみ、その効力を有する。
(受取証書の持参人に対する弁済)
第四百八十条  受取証書の持参人は、弁済を受領する権限があるものとみなす。ただし、弁済をした者がその権限がないことを知っていたとき、又は過失によって知らなかったときは、この限りでない。
(支払の差止めを受けた第三債務者の弁済)
第四百八十一条  支払の差止めを受けた第三債務者が自己の債権者に弁済をしたときは、差押債権者は、その受けた損害の限度において更に弁済をすべき旨を第三債務者に請求することができる。
2  前項の規定は、第三債務者からその債権者に対する求償権の行使を妨げない。
(代物弁済)
第四百八十二条  債務者が、債権者の承諾を得て、その負担した給付に代えて他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する。
(特定物の現状による引渡し)
第四百八十三条  債権の目的が特定物の引渡しであるときは、弁済をする者は、その引渡しをすべき時の現状でその物を引き渡さなければならない。
(弁済の場所)
第四百八十四条  弁済をすべき場所について別段の意思表示がないときは、特定物の引渡しは債権発生の時にその物が存在した場所において、その他の弁済は債権者の現在の住所において、それぞれしなければならない。
(弁済の費用)
第四百八十五条  弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は、債務者の負担とする。ただし、債権者が住所の移転その他の行為によって弁済の費用を増加させたときは、その増加額は、債権者の負担とする。
(受取証書の交付請求)
第四百八十六条  弁済をした者は、弁済を受領した者に対して受取証書の交付を請求することができる。
(債権証書の返還請求)
第四百八十七条  債権に関する証書がある場合において、弁済をした者が全部の弁済をしたときは、その証書の返還を請求することができる。
(弁済の充当の指定)
第四百八十八条  債務者が同一の債権者に対して同種の給付を目的とする数個の債務を負担する場合において、弁済として提供した給付がすべての債務を消滅させるのに足りないときは、弁済をする者は、給付の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる。
2  弁済をする者が前項の規定による指定をしないときは、弁済を受領する者は、その受領の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる。ただし、弁済をする者がその充当に対して直ちに異議を述べたときは、この限りでない。
3  前二項の場合における弁済の充当の指定は、相手方に対する意思表示によってする。
(法定充当)
第四百八十九条  弁済をする者及び弁済を受領する者がいずれも前条の規定による弁済の充当の指定をしないときは、次の各号の定めるところに従い、その弁済を充当する。
一  債務の中に弁済期にあるものと弁済期にないものとがあるときは、弁済期にあるものに先に充当する。
二  すべての債務が弁済期にあるとき、又は弁済期にないときは、債務者のために弁済の利益が多いものに先に充当する。
三  債務者のために弁済の利益が相等しいときは、弁済期が先に到来したもの又は先に到来すべきものに先に充当する。
四  前二号に掲げる事項が相等しい債務の弁済は、各債務の額に応じて充当する。
(数個の給付をすべき場合の充当)
第四百九十条  一個の債務の弁済として数個の給付をすべき場合において、弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、前二条の規定を準用する。
(元本、利息及び費用を支払うべき場合の充当)
第四百九十一条  債務者が一個又は数個の債務について元本のほか利息及び費用を支払うべき場合において、弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、これを順次に費用、利息及び元本に充当しなければならない。
2  第四百八十九条の規定は、前項の場合について準用する。
(弁済の提供の効果)
第四百九十二条  債務者は、弁済の提供の時から、債務の不履行によって生ずべき一切の責任を免れる。
(弁済の提供の方法)
第四百九十三条  弁済の提供は、債務の本旨に従って現実にしなければならない。ただし、債権者があらかじめその受領を拒み、又は債務の履行について債権者の行為を要するときは、弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる。
第二目 弁済の目的物の供託
(供託)
第四百九十四条  債権者が弁済の受領を拒み、又はこれを受領することができないときは、弁済をすることができる者(以下この目において「弁済者」という。)は、債権者のために弁済の目的物を供託してその債務を免れることができる。弁済者が過失なく債権者を確知することができないときも、同様とする。
(供託の方法)
第四百九十五条  前条の規定による供託は、債務の履行地の供託所にしなければならない。
2  供託所について法令に特別の定めがない場合には、裁判所は、弁済者の請求により、供託所の指定及び供託物の保管者の選任をしなければならない。
3  前条の規定により供託をした者は、遅滞なく、債権者に供託の通知をしなければならない。
(供託物の取戻し)
第四百九十六条  債権者が供託を受諾せず、又は供託を有効と宣告した判決が確定しない間は、弁済者は、供託物を取り戻すことができる。この場合においては、供託をしなかったものとみなす。
2  前項の規定は、供託によって質権又は抵当権が消滅した場合には、適用しない。
(供託に適しない物等)
第四百九十七条  弁済の目的物が供託に適しないとき、又はその物について滅失若しくは損傷のおそれがあるときは、弁済者は、裁判所の許可を得て、これを競売に付し、その代金を供託することができる。その物の保存について過分の費用を要するときも、同様とする。
(供託物の受領の要件)
第四百九十八条  債務者が債権者の給付に対して弁済をすべき場合には、債権者は、その給付をしなければ、供託物を受け取ることができない。
第三目 弁済による代位
(任意代位)
第四百九十九条  債務者のために弁済をした者は、その弁済と同時に債権者の承諾を得て、債権者に代位することができる。
2  第四百六十七条の規定は、前項の場合について準用する。
(法定代位)
第五百条  弁済をするについて正当な利益を有する者は、弁済によって当然に債権者に代位する。
(弁済による代位の効果)
第五百一条  前二条の規定により債権者に代位した者は、自己の権利に基づいて求償をすることができる範囲内において、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる。この場合においては、次の各号の定めるところに従わなければならない。
一  保証人は、あらかじめ先取特権、不動産質権又は抵当権の登記にその代位を付記しなければ、その先取特権、不動産質権又は抵当権の目的である不動産の第三取得者に対して債権者に代位することができない。
二  第三取得者は、保証人に対して債権者に代位しない。
三  第三取得者の一人は、各不動産の価格に応じて、他の第三取得者に対して債権者に代位する。
四  物上保証人の一人は、各財産の価格に応じて、他の物上保証人に対して債権者に代位する。
五  保証人と物上保証人との間においては、その数に応じて、債権者に代位する。ただし、物上保証人が数人あるときは、保証人の負担部分を除いた残額について、各財産の価格に応じて、債権者に代位する。
六  前号の場合において、その財産が不動産であるときは、第一号の規定を準用する。
(一部弁済による代位)
第五百二条  債権の一部について代位弁済があったときは、代位者は、その弁済をした価額に応じて、債権者とともにその権利を行使する。
2  前項の場合において、債務の不履行による契約の解除は、債権者のみがすることができる。この場合においては、代位者に対し、その弁済をした価額及びその利息を償還しなければならない。
(債権者による債権証書の交付等)
第五百三条  代位弁済によって全部の弁済を受けた債権者は、債権に関する証書及び自己の占有する担保物を代位者に交付しなければならない。
2  債権の一部について代位弁済があった場合には、債権者は、債権に関する証書にその代位を記入し、かつ、自己の占有する担保物の保存を代位者に監督させなければならない。
(債権者による担保の喪失等)
第五百四条  第五百条の規定により代位をすることができる者がある場合において、債権者が故意又は過失によってその担保を喪失し、又は減少させたときは、その代位をすることができる者は、その喪失又は減少によって償還を受けることができなくなった限度において、その責任を免れる。
第二款 相殺
(相殺の要件等)
第五百五条  二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2  前項の規定は、当事者が反対の意思を表示した場合には、適用しない。ただし、その意思表示は、善意の第三者に対抗することができない。
(相殺の方法及び効力)
第五百六条  相殺は、当事者の一方から相手方に対する意思表示によってする。この場合において、その意思表示には、条件又は期限を付することができない。
2  前項の意思表示は、双方の債務が互いに相殺に適するようになった時にさかのぼってその効力を生ずる。
(履行地の異なる債務の相殺)
第五百七条  相殺は、双方の債務の履行地が異なるときであっても、することができる。この場合において、相殺をする当事者は、相手方に対し、これによって生じた損害を賠償しなければならない。
(時効により消滅した債権を自働債権とする相殺)
第五百八条  時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができる。
(不法行為により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止)
第五百九条  債務が不法行為によって生じたときは、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。
(差押禁止債権を受働債権とする相殺の禁止)
第五百十条  債権が差押えを禁じたものであるときは、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。
(支払の差止めを受けた債権を受働債権とする相殺の禁止)
第五百十一条  支払の差止めを受けた第三債務者は、その後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができない。
(相殺の充当)
第五百十二条  第四百八十八条から第四百九十一条までの規定は、相殺について準用する。
第三款 更改
(更改)
第五百十三条  当事者が債務の要素を変更する契約をしたときは、その債務は、更改によって消滅する。
2  条件付債務を無条件債務としたとき、無条件債務に条件を付したとき、又は債務の条件を変更したときは、いずれも債務の要素を変更したものとみなす。
(債務者の交替による更改)
第五百十四条  債務者の交替による更改は、債権者と更改後に債務者となる者との契約によってすることができる。ただし、更改前の債務者の意思に反するときは、この限りでない。
(債権者の交替による更改)
第五百十五条  債権者の交替による更改は、確定日付のある証書によってしなければ、第三者に対抗することができない。
第五百十六条    第四百六十八条第一項の規定は、債権者の交替による更改について準用する。
(更改前の債務が消滅しない場合)
第五百十七条  更改によって生じた債務が、不法な原因のため又は当事者の知らない事由によって成立せず又は取り消されたときは、更改前の債務は、消滅しない。
(更改後の債務への担保の移転)
第五百十八条  更改の当事者は、更改前の債務の目的の限度において、その債務の担保として設定された質権又は抵当権を更改後の債務に移すことができる。ただし、第三者がこれを設定した場合には、その承諾を得なければならない。
第四款 免除
第五百十九条    債権者が債務者に対して債務を免除する意思を表示したときは、その債権は、消滅する。
第五款 混同
第五百二十条    債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。

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