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5-14 ○問題演習 商法 90問 上級

1
仲介業者について、適切か否か答えよ。
手数料を取って結婚相手の紹介を業とする行為は,営業的商行為の一つである仲立に当たる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商法は、仲立人のうち、他人間の商行為の媒介を業とする者についてのみ規定を設けており(商法第543条以下)、商事仲立人と呼ばれる。外為ブローカーや保険仲立人、旅客運送契約・宿泊契約締結を媒介する旅行業者、商行為としての不動産取引を媒介する宅地建物取引業者などがその例である。
それ以外の他人間の法律行為の媒介をする者は民事仲立人と呼ばれ、結婚仲介業者や商行為でない不動産取引を媒介する宅地建物取引業者がその例である。商事仲立人も民事仲立人も、それを業とすることにより商人となる。
2
商号について、適切か否か答えよ。
営業を譲り受けた商人が譲渡人の商号を引き続き使用する場合には,その譲受人も,譲渡人の営業によって生じた債務について,譲り受けた財産を限度として,弁済責任を負う。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
営業を譲り受けた商人(以下この章において「譲受人」という。)が譲渡人の商号を引き続き使用する場合には、その譲受人も、譲渡人の営業によって生じた債務を弁済する責任を負う。 (商法 17条)
「譲り受けた財産を限度として・・」
ココが違うのでは?
もちろん登記すれば責任は負わないけどさ。
譲渡人の営業によって生じた債務を弁済する責任を負う(17条1項)のであり、譲り受けた財産を限度として弁済する責任を負うのではない。
===
(譲渡人の商号を使用した譲受人の責任等)
第17条
1. 営業を譲り受けた商人(以下この章において「譲受人」という。)が譲渡人の商号を引き続き使用する場合には、その譲受人も、譲渡人の営業によって生じた債務を弁済する責任を負う。
2. 前項の規定は、営業を譲渡した後、遅滞なく、譲受人が譲渡人の債務を弁済する責任を負わない旨を登記した場合には、適用しない。営業を譲渡した後、遅滞なく、譲受人及び譲渡人から第三者に対しその旨の通知をした場合において、その通知を受けた第三者についても、同様とする。
3. 譲受人が第1項の規定により譲渡人の債務を弁済する責任を負う場合には、譲渡人の責任は、営業を譲渡した日後二年以内に請求又は請求の予告をしない債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。
4. 第1項に規定する場合において、譲渡人の営業によって生じた債権について、その譲受人にした弁済は、弁済者が善意でかつ重大な過失がないときは、その効力を有する。
[自説の根拠]商法第17条
営業の譲渡は、債務引受がない限り、譲受人は何ら債務を負わないのが原則である。
しかし「営業を譲り受けた商人が譲渡人の商号を引き続き使用する」場合は、譲渡人が営業上負担した債務については、
ズバリ『連帯して負担する』。
よって有限責任である旨の本文記述は適切ではない。なお、その場合も、譲渡人の債務は当然存続し、両債務の関係はいわゆる「不真正連帯債務」となる。もっとも、商号続用に係わらず、債務を負担しない旨の登記、乃至通知をした場合は、不真正連帯債務の発生は認められない。
[自説の根拠]商法17条1項・2項
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第17条
営業を譲り受けた商人(以下この章において「譲受人」という。)が譲渡人の商号を引き続き使用する場合には、その譲受人も、譲渡人の【 】によって生じた債務を弁済する責任を負う。
3
支配人とその登記について、適切か否か答えよ。
商人が支店の使用人であって支配人でないものに支配人の肩書を付与した場合,その者が支配人であると善意かつ無過失で信頼して契約を締結した第三者に対しては,当該商人は,契約の無効を主張することができない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

表見支配人;
「商人の営業所の営業の主任者であることを示す名称を付した使用人は、当該営業所の営業に関し、一切の裁判外の行為をする権限を有するものとみなす。ただし、相手方が悪意であったときは、この限りでない。」
取引の安全に関する善意無過失の第三者の保護規定であり、正しい記述です。
[自説の根拠]商法第24条
易しい (正答率90~100%) ほぼ全ての人が正解する問題です。絶対に正解して下さい。
4
会社でない者の行為について、適切か否か答えよ。
商人が従業員を雇い入れる行為は,商行為である。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商人がその営業のためにする行為は、商行為とする。 (商法 503条)
附属的商行為に当たると思います。
[自説の根拠]商法503条
第503条
1. 商人がその営業のためにする行為は、商行為とする。
2. 商人の行為は、その営業のためにするものと推定する。
5
商業登記について、適切か否か答えよ。
一種又は数種の営業を許可された未成年者が営業を行う場合には,登記をしなければならない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

未成年者が前条の営業を行うときは、その登記をしなければならない。 (商法 5条)
商法第5条
未成年者が前条の営業を行うときは、その登記をしなければならない。
商行為する場合に、未成年であることを理由に頻繁に契約を取り消されては社会が非常に不安定になる。取引の安全を図る必要があるため、商業登記とゆう公示制度が存在する。未成年者の場合は義務です。
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第5条
未成年者が前条の営業を行うときは、その【 】をしなければならない。
6
A株式会社がB信用金庫の組合員である場合において、以下の記述が適切か否か答えよ。
B信用金庫がA株式会社に対し事業資金を融資するために消費貸借契約を締結した場合においては,B信用金庫のA株式会社に対する元利金支払請求権の消滅時効期間は5年である。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

借りた相手が信用金庫や信用組合の場合、または、信用保証協会からの求償などでは、相手は商人ではないので民法167条により消滅時効は10年となる。しかし、借りた当人が株式会社などの商人であれば、商人に対する貸付として商法522条により消滅時効は5年となる。
7
A株式会社がB信用金庫の組合員である場合において、以下の記述が適切か否か答えよ。
B信用金庫がA株式会社に対し事業資金を融資するために消費貸借契約を締結した場合において,B信用金庫に対するA株式会社の債務を商人でないC(自然人)が保証した場合には,当該保証は連帯保証となる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商法では、数人の者がその一人又は全員のために商行為となる行為によって債務を負担したときは、その債務は、各自が連帯して負担する(商法511条)。保証人がある場合において、債務が主たる債務者の商行為によって生じたものであるとき、又は保証が商行為であるときは、主たる債務者及び保証人が各別の行為によって債務を負担したときであっても、その債務は、各自が連帯して負担する(商法511条2項)。これは商事債務の履行をよりいっそう確実にするために、民法の一般原則を修正したものである。
massie さんの解説に補足します。
信用金庫は、営利を目的としないため、商法上の商人ではありません。(最判S63.10.18)
しかし、株式会社が事業のためにする行為は商行為となります。(会社法第5条)
よって、Aの事業資金の借入が商行為である以上、その債務を保証するCの保証は連帯保証となります。
(参考)
債務者にとって商行為の場合はもちろん、保証人にとって商行為の場合や、債権者にとって商行為の場合も、連帯保証となります。(商法第511条、大判S14.12.27)
8
個人の商人(小商人に当たる者を除く。)の商号について、適切か否か答えよ。
他人が登記した商号は,同じ市町村内において,同一の営業のために登記することはできない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
(同一の所在場所における同一の商号の登記の禁止)
第二十七条
商号の登記は、その商号が他人の既に登記した商号と同一であり、かつ、その営業所(会社にあつては、本店。以下この条において同じ。)の所在場所が当該他人の商号の登記に係る営業所の所在場所と同一であるときは、することができない。
[自説の根拠]商業登記法第27条
類似商号規制の廃止
かつては、商法において、同一市区町村内で同一事業目的である場合には商号登記を認めない規制(類似商号規制)があったが[2]、会社法の施行時の商法改正に伴い廃止された。同一商号による不正競争に対しては、不正競争防止法で対応すれば十分とされたためである。
と言う事で、× が正解でしょうか?
[自説の根拠]ウィキペディア:商号より
別住所であれば登記可能です。
9
個人の商人が選任する支配人について、適切か否か答えよ。
支配人を選任したものの,その登記をしていない場合は,商人は,その支配人が当該商人のためにすることを示して行った取引の相手方に対し,当該取引が有効であると主張することができない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
商人が支配人を選任したときは、その登記をしなければならない。支配人の代理権の消滅についても、同様とする。 (商法 22条)
本問の場合、当該事実について悪意若しくは悪意に準ずる者という見方で、当該行為の相手方を保護する必要はないと理解します。
そもそも登記を欠いている為、商9-1の適用問題ではありませんが。。
[自説の根拠]商法第9条1項 間違いあればご指摘を。
商法22条が「支配人の登記」を定めているのは、
商人から包括的代理権を与えられた支配人を、登記により公示することで、相手方は、個別に代理権の有無を調査することなく、支配人であることを確認するだけで安心して取引できる、という主旨です。
登記が無いからといって支配人の代理権が否定されるわけではないので、取引は有効です。
10
商行為によって生じた債務について、適切か否か答えよ。
当該債務が商人間における金銭の消費貸借によって生じたものであるときは,貸主は,約定をしなくとも,当該債務につき,法定利率による利息を請求することができる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商人間において金銭の消費貸借をしたときは、貸主は、法定利息(次条の法定利率による利息をいう。以下同じ。)を請求することができる。 (商法 513条)
利息請求権:
「商人がその営業の範囲内において他人のために金銭の立替えをしたときは、その立替えの日以後の法定利息を請求することができる。」
商事法定利率:
「第514条 商行為によって生じた債務に関しては、法定利率は、年六分とする。」
[自説の根拠]商§513-2、商§514
(利息請求権)
第513条① 商人間において金銭の消費貸借をしたときは、貸主は、法定利息(次条の法定利率による利息をいう。以下同じ。)を請求することができる。
11
商人について、判例の趣旨に照らして適切か否か答えよ。
商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれを行い,かつ,相手方が本人のためにすることを過失なく知らなかった場合において,相手方が代理人との法律関係を主張したときは,本人は,相手方に対し,本人相手方間の法律関係を主張することができない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない。 (商法 504条)
商行為の代理においては、民法上の代理と異なり、顕名がなくても、本人に効果が帰属します(商事売買の迅速性)。
しかし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行請求することを妨げない。つまり、相手方が選択できる。
[自説の根拠]商法 第504条
「相手方は、その選択に従い、本人との法律関係を否定し、代理人との法律関係を主張することを許容したものと解するのが相当であり、相手方が代理人との法律関係を主張したときは、本人は、もはや相手方に対し、右本人相手方間の法律関係の存在を主張することはできないものと解すべきである。」
最高裁のPDF

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[自説の根拠]自説の根拠は、最大判昭和43・4・24民集22巻4号1043頁
事例>地主Aが、造園業を営む技能士Bの使用人である庭師Cと、庭木剪定の契約を交わした。
商取引にいちいち顕名を要求するのは煩雑なので、商法は「非顕名主義(504条)」を採る。よって法律関係が発生するのは原則AB間のみとなるため、同条但書きの解釈は、同時履行の抗弁権、準占有者への弁済など債権債務の問題で争いがある。
一応判例は
『AB間の他、AC間にも法律関係を擬制し、地主Aが代理契約につき「善意無過失」である場合、Aは、庭師Cか造園技能士Bのいづれかを選択できる』とする立場とされる
[自説の根拠]商法504条本文・但書き
民法の判例ですが、「無権利者を委託者とする物の販売委託契約が締結された場合における当該物の所有者の追認の効果」→否定(116条は類推適用されない)
最判平成23・10・18
[自説の根拠]最高裁時の判例(有斐閣)
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第504条
商行為の代理人が【 】のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない。
12
商人について、判例の趣旨に照らして適切か否か答えよ。
個人である質屋営業者の金員貸付行為は,商行為に当たらない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商人がその営業のためにする行為は、商行為とする。 (商法 503条)
商法502条は限定列挙であり、質屋は与信行為だけして預金受入れ(受信行為)が無いので銀行取引に当たらず、(個人事業主の行う)質屋営業は営業的商行為に当たらず商行為でない(質屋営業者は商人でない)。
[自説の根拠]最判S50.06.27
商法502条8号でいう「両替その他の銀行取引」とは、
・受信業務(預金者から信用を受けて預金者の資産を管理・保管する預金業務)
・与信業務(企業や個人に与信を与え、資金を貸し出す貸金業務)
の双方を行うことと規定されており、自己資金による貸付行為は、これに当たらない。
13
商人間の売買について、適切か否か答えよ。
商人間の売買において,売主がお歳暮用商品である目的物を当該お歳暮の期間内に買主に引き渡さなかった場合には,たとえ売主が同時履行の抗弁権を行使して商品引渡債務を履行しなかったときであっても,買主は,当該売買契約の解除をしたものとみなされる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

※判示のとおりです。
「商人間の土地の売買において、当事者の意思表示により、一定の日時または一定の期間内に履行をなさなければ、契約をした目的を達することができないときは、その売買は確定期売買と解すべきである。」
[自説の根拠]最高裁昭和44年8月29日(所有権移転登記手続請求)
商法525条「定期売買の履行遅滞による解除」
商人間の売買において、売買の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、当事者の一方が履行をしないでその時期を経過したときは、相手方は、直ちにその履行の請求をした場合を除き、契約の解除をしたものとみなす。
(参考)民法542条「定期行為の履行遅滞による解除権」・・・・相手方は、催告をすることなく、直ちにその契約の解除をすることができる。
14
仲立営業について、適切か否か答えよ。
仲立人は,その媒介する行為に関して見本を受け取った場合でも,それを保管する義務を負わない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年07月06日)
×
第545条 仲立人カ其媒介スル行為ニ付キ見本ヲ受取リタルトキハ其行為カ完了スルマテ之ヲ保管スルコトヲ要ス
[自説の根拠]商法
15
仲立営業について、適切か否か答えよ。
仲立人は,その媒介する行為が当事者間に成立する前に,報酬を請求することができる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年07月06日)
×
商法
第550条(報酬請求権)
仲立人ハ第546条ノ手続ヲ終ハリタル後ニ非サレハ報酬ヲ請求スルコトヲ得ス
2 仲立人ノ報酬ハ当事者双方平分シテ之ヲ負担ス
目標達成ブロック
1
商号について、適切か否か答えよ。
名板貸しの事実を取引の相手方が知っていたときは,名板貸人の責任は生じない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

名板貸(ないたがし)とは、商人が他人に対し、自己の商号を使用して営業・事業を行うことを許諾することをいう。
取引の安全を考慮して、名板貸人は、誤認して名板借人と取引をした者に対し、名板借人と連帯責任を負う。
【名板貸責任の成立要件】
1.商号使用の許諾
2.営業・事業を行うことの許諾
3.相手方の誤認
4.取引により債務が生じたこと
本問においては、相手方が名板借人が営業・事業を行っていることを知っていたというのであるから、3の要件を欠き、名板貸人の責任は生じない。
ただし判例は、相手方が名板借人が営業・事業を行っていることを知らなかった場合につき、軽過失の相手方は保護するが、重過失の相手方は悪意ある者と同視し、保護しないとした。
===
(自己の商号の使用を他人に許諾した商人の責任)
第十四条  自己の商号を使用して営業又は事業を行うことを他人に許諾した商人は、当該商人が当該営業を行うものと誤認して当該他人と取引をした者に対し、当該他人と連帯して、当該取引によって生じた債務を弁済する責任を負う。
[自説の根拠]商法第14条
2
支配人とその登記について、適切か否か答えよ。
商人が支配人を解任したにもかかわらずその旨の登記をしていない場合,解任を知らなかった第三者との関係では,当該商人は,解任の事実を対抗することができない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

支配人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
[自説の根拠]商法第21条3項
商人が支配人を解任したときは、その登記をしなければならない。(商法第22条)
登記すべき事項は、登記の後でなければ、善意の第三者に対抗することができない。(同法第9条)
よって○です。
3
会社でない者の行為について、適切か否か答えよ。
結婚の媒介を引き受ける行為は,営業としてするときは,商行為となる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商法502条(営業的商行為)
11号:仲立ちまたは取次ぎに関する行為
→媒介される行為が商行為の場合は商事仲立人
〃    商行為以外(結婚の媒介、不動産仲介等)の場合は民事仲立人
双方の間に立って事を取り持つこと(媒介を引き受けること)を仲立という。他人間の商行為の媒介を業とする者を「仲立人(商事仲立人)」という(商法543条)。結婚仲介業者など、商行為でない行為の媒介を行うことも仲立に当たるが、このような行為を業とする者を民事仲立人という。商事仲立人の行為も、民事仲立人の行為も「営業としてする」ときは商行為となり(商法502条11号)、商事仲立人も民事仲立人も商人であるが、民事仲立人は、商法543条にいう「仲立人」ではない。
4
A株式会社がB信用金庫の組合員である場合において、以下の記述が適切か否か答えよ。
B信用金庫がA株式会社から第三者振出しの約束手形の取立委任を受けて占有しているときは,B信用金庫は,B信用金庫がA株式会社に対し事業資金を融資するために締結した消費貸借契約に基づくA株式会社に対する元利金支払請求権を被担保債権として,この約束手形について商事留置権を有する。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
信用金庫の行う業務は営利を目的とするものではないので、商法上の商人ではないとされています。(最高裁・昭和63.10.18)
商法521条(商人間の商事留置権)は、「商人間においてその双方のために商行為となる行為によって生じた債権が弁済期にあるとき」に適用されます。
したがって、設問のケースでは521条の適用はありません。
[自説の根拠]商法521条
商人性云々よりも、522条にいわゆる商行為によって自己の占有に属したといえるかが最終ポイントになる。
5
Aの販売する商品をBが買い付けるに当たりCが関与する法的形態場合において、以下の記述が適切か否か答えよ。
CがAから委託を受けた仲立人である場合には,売買契約はC・B間に成立する。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
契約はA・B間で成立。
定義の問題 商法543条
仲立人は、他人間の法律行為の成立を円滑にする等の媒介をするだけ。それらは事実行為という。当事者はあくまで他人の方。これを業としてする者。
結婚相談仲介業者と結婚の成立という法律行為を考えれば、そりゃ事実レベルの斡旋ができるに過ぎないわけだし。。
[自説の根拠]商法543条
関連問題
次の事例について、民法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
Aが,Bに建物を売却し,代金受領と引換えに建物を引き渡るした後に,Bがこの建物に隠れた瑕疵があることを発見したが,売主の瑕疵担保責任についての特約はない。
Bは,この売買契約を解除できない場合でも,この瑕疵により受けた損害につき,Aに対し賠償請求できる。
6
Aの販売する商品をBが買い付けるに当たりCが関与する法的形態場合において、以下の記述が適切か否か答えよ。
CがAから委託を受けた媒介代理商である場合には,売買契約はA・B間に成立する。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

代理商は2種あり、
特定の商人、会社の委託により、
①取引の代理(法律行為:代理→効果は本人に帰属)をする者が締約代理商、
②取引の媒介(あっせん、仲介等の法律行為ではない事務)をする者が媒介代理商。
特定商人・会社と継続的な関係を持つゆえに、代理商には競業避止義務が課されているのが他と違う点。
本肢の方は、①②いずれにせよ、売買契約はAB間で成立。
[自説の根拠]伊藤塾シケタイ等
関連問題
次の事例について、民法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
Aが,Bに建物を売却し,代金受領と引換えに建物を引き渡るした後に,Bがこの建物に隠れた瑕疵があることを発見したが,売主の瑕疵担保責任についての特約はない。
Bは,この売買契約を解除できない場合でも,この瑕疵により受けた損害につき,Aに対し賠償請求できる。
7
個人の商人(小商人に当たる者を除く。)の商号について、適切か否か答えよ。
商号は,営業とともにする場合には譲渡することができるが,営業を廃止する場合には譲渡することができない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
商人の商号は、営業とともにする場合又は営業を廃止する場合に限り、譲渡することができる。 (商法 15条)
商号の譲渡
商号は営業とともにする場合又は営業を廃止する場合に限り譲渡することができる
[自説の根拠]商法15条1項
関連問題
次の説明は、商法に関する記述である。
商号は,営業とともに譲渡する場合のほか,これを譲渡できない。
8
匿名組合について、適切か否か答えよ。
匿名組合員は,労務をその出資の目的とすることができる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
匿名組合員は、金銭その他の財産のみをその出資の目的とすることができる。 (商法 536条2項)
民法上の組合と違い、労務、信用による出資はできません。。
[自説の根拠]商536-2 民676-2
9
代理商について、適切か否か答えよ。
代理商は,商人の許可を受けなければ,自ら営業を行うことができない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
代理商は、商人の許可を受けなければ、次に掲げる行為をしてはならない。 (商法 28条)
代理商ではなく、支配人です。
商法第二十三条
支配人は、商人の許可を受けなければ、次に掲げる行為をしてはならない。
一 自ら営業を行うこと。
支配人は、会社・商人に代わって事業・営業に関する一切の裁判上または裁判外の行為をなす包括代理権を有するため、その精力の分散を防止して会社・商人の事業に専念させる必要がある(精力分散防止義務)。
これに対し、代理商は商業使用人ではなく、本人との委任関係にある独立した商人であるため、精力分散防止を要求する必要がない。
代理商が商人の許可なしでしてはならないのは
1 自己又は第三者の為にその商人の営業の部類に属する取引をすること。
2 その商人の営業と同種の事業を行う会社の取締役、執行役又は業務を執行する社員となること。
の2つ。
これに違反して代理商又は第三者が得た利益は、商人に生じた損害の額と推定する。
[自説の根拠]自説の根拠は、商法28条
関連問題
個人の商人が選任する支配人について、適切か否か答えよ。
支配人は,商人の許可を受けないで,自ら営業を行うことや他の商人の使用人となることができない。
10
商人について、判例の趣旨に照らして適切か否か答えよ。
商人が使用人を雇用することは,附属的商行為と推定される。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商人がその営業のためにする行為は、商行為とする。 (商法 503条)
商法503条1項に規定される行為は、営業としての行為ではなく、営業のためにする行為で、附属的商行為と言われる。同条2項から、商人の行為は、その「営業のためにするもの」と推定されるから、「商人が使用人を雇用すること」は、「営業のためにするもの」すなわち「附属的商行為」と推定され、これを否定するためには否定する側の「反証」を必要とする。
[自説の根拠]商法503条
設問の記述は、判例に照らして適切です。
判示事項: 雇用契約と附属的商行為
商人の行為は一般にその営業のためにするものと推定され、この点について何ら反証のあげられていない本件においては、商人たる上告人がその営業のためにする行為は商行為となる
(商人が雇主として締結する雇傭契約は、その営業のためにするものと推定すべきである。)
[自説の根拠]貸金請求:最高裁 昭和30.9.29
11
商人間の売買について、適切か否か答えよ。
判例によれば,商人間の不特定物の売買において,買主が目的物に直ちに発見することのできない瑕疵があることを目的物受領後6か月以内に発見したときは,直ちに売主に対してその旨の通知を発しなければ,買主は,売主に対し,瑕疵のない目的物を引き渡すように請求する完全履行請求権を行使することができなくなる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

前項に規定する場合において、買主は、同項の規定による検査により売買の目的物に瑕疵があること又はその数量に不足があることを発見したときは、直ちに売主に対してその旨の通知を発しなければ、その瑕疵又は数量の不足を理由として契約の解除又は代金減額若しくは損害賠償の請求をすることができない。売買の目的物に直ちに発見することのできない瑕疵がある場合において、買主が六箇月以内にその瑕疵を発見したときも、同様とする。 (商法 526条2項)
商法526条第2項
判例は、不特定物の商事売買にも商法526条の適用を肯定しています(最判昭和35年12月2日)。
[自説の根拠]商法Ⅰ-総則・商行為[第4版]有斐閣Sシリーズ171頁。
こちらの判例もどうぞ。
最判S47.1.25
「商人間の不特定物を目的とする売買において、瑕疵のある物が給付された場合においても、商法526条1項の適用の結果、買主において契約を解除しえず、また損害の賠償をも請求しえなくなつたのちにおいては、買主は売主に対し、もはや完全な給付を請求することはできないものと解すべきである」
[自説の根拠]最判S47.1.25
12
商人間の売買について、適切か否か答えよ。
商人間の売買において,買主がその目的物の受領を拒んだために売主が相当の期間を定めて催告した後に競売に付した場合において,売主が買主に対してその旨の通知を遅滞なく発しなかったときは,当該競売は無効となる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
商人間の売買において、買主がその目的物の受領を拒み、又はこれを受領することができないときは、売主は、その物を供託し、又は相当の期間を定めて催告をした後に競売に付することができる。この場合において、売主がその物を供託し、又は競売に付したときは、遅滞なく、買主に対してその旨の通知を発しなければならない。 (商法 524条)
古い判例によれば
524条1項後段「売主がその物を供託し、又は競売に付したときは、遅滞なく、買主に対してその旨の通知を発しなければならない」にいう「通知」は、供託・競売の権利発生要件ではないとしています。
思うに、同感です。本肢のように、当然無効だとしたら、何らの帰責性のない競売の相手方に不測の損害が生じてしまい妥当でないでしょう。
なお、通知を怠った売主は、買主に発生した損害を賠償するする責任を負うことになるようですねえ。
[自説の根拠]伊藤塾シケタイ商法総則・商行為、大審院大正10.6.10
第524条
1、商人間の売買において(省略)買主に対してその旨の通知を発しなければならない。
2、損傷その他の事由による価格の低落のおそれがあるものは、前項の催告をしないで競売に付することができる。
通知を発しないから無効となるわけではないようです。
[自説の根拠]自説の根拠は、商法第524条第1・2項
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第524条
商人間の売買において、買主がその目的物の受領を拒み、又はこれを受領することができないときは、売主は、その物を供託し、又は相当の期間を定めて催告をした後に【 】に付することができる。この場合において、売主がその物を供託し、又は【 】に付したときは、遅滞なく、買主に対してその旨の通知を発しなければならない。
13
場屋の主人(場屋営業者)の責任について、適切か否か答えよ。
客から寄託を受けた物品を滅失したときは,自己又はその使用人に過失がないことを証明することにより,その責任を免れることができる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
旅店、飲食店、浴場其他客の来集を目的とする場屋の主人は客より寄託を受けたる物品の滅失又は毀損に付き其不可抗力に因りたることを証明するに非されは損害賠償の責を免るることを得す
[自説の根拠]商法第594条
過失がないことを証明ではなく、不可抗力によることを証明。
14
商業帳簿について、適切か否か答えよ。
商人は,営業時間内に債権者から請求を受けたときは,商業帳簿の謄本を交付しなければならない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年07月06日)
×
会社法442条3項  株主及び債権者は、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
→費用が必要
債権者に商業帳簿の閲覧謄写権があるのは、合同会社と株式会社だけのようです。
[自説の根拠]商法Ⅰ-総則・商行為[第4版]有斐閣Sシリーズ66~68頁。
商法においては、商業帳簿の提出を命ずることができるのは裁判所のみ(19条)で、債権者に商業帳簿の閲覧請求権はありません。
また、会社法においては、
まず、会計帳簿と計算書類に区別されます。
・会計帳簿 日々の取引を記録した帳簿(仕訳帳、元帳など)
・計算書類 事業年度毎の会社の損益や資産の状態を明らかにする書類(貸借対照表、損益計算書など)
債権者が閲覧請求できるのは、計算書類の方です。(442条)
15
商業帳簿について、適切か否か答えよ。
商人は,商業帳簿を正確に作成しなければならないが,その作成の時期に制約はない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年07月06日)
×
商法第19条2項
商人は、その営業のために使用する財産について、法務省令で定めるところによリ、適時に、正確な商業帳簿(会計帳簿及び貸借対照表をいう。以下この条において同じ)を作成しなけれほならない。
達成おめでとう!
宜しければ、ちょっと息抜きコメントでも・・・。現在、学習している方全員にメッセージが送られます。
1
次の説明は、代理商等に関する記述である。
仲立人は,不特定多数の他人間の行為の媒介を引き受けることを業とする者であるが,商行為でない法律行為の媒介を行う者は,商法上の仲立人ではなく,また商人でもない。 公認会計士試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
「商行為でない法律行為の媒介を行う者」、すなわち民事仲立人は、商行為の媒介をするものではないから仲立人ではないが,営業として仲立に関する行為をすることから商人となる〔商502〔11〕・4<_1>〕。
[自説の根拠]商502〔11〕・4<_1>
最高裁の判例(S44.6.26)によると、宅地建物取引業者は、商法543条のいう「仲立人」ではないが、商人である。
仲立人でないが、しかし民事仲立人である。
2
仲介業者について、適切か否か答えよ。
商人ではない一般人を相手にホテル等を周旋し宿泊契約の締結を媒介する業者は,民事仲立人であって,商法上の仲立人ではない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
宿泊契約の締結を媒介する業者=旅行業者は商事仲立人です。
+++
商法は、仲立人のうち、他人間の商行為の媒介を業とする者についてのみ規定を設けており(商法第543条以下)、商事仲立人と呼ばれる。外為ブローカーや保険仲立人、旅客運送契約・宿泊契約締結を媒介する旅行業者、商行為としての不動産取引を媒介する宅地建物取引業者などがその例である。それ以外の他人間の法律行為の媒介をする者は民事仲立人と呼ばれ、結婚仲介業者や商行為でない不動産取引を媒介する宅地建物取引業者がその例である。
[自説の根拠]Wikipedia「仲立人」より引用
本肢の文言:民事仲立人であって,商法上の仲立人ではない(誤り)
→(正しくは)民事仲立人であって、商法上の仲立人である(商事仲立人でもある)
商行為ではない他人間の法律行為の媒介をする者は民事仲立人にすぎないのですが、ただし、これを「業」として行う者は(本肢では、「業者」といっていますね)、商法上の仲立人とあつかわれます。
[自説の根拠]上の方のコメント等、ウィキに記述があったと思います
★商事仲立人★
外為ブローカー、保険仲立人、旅客運送契 約・宿泊契 約締結を媒介する旅行業者
★民事仲立人★
結婚仲介業者
☆宅地建物取引業者☆
不動産取引を商行為として媒介→商事仲立人
〃   商行為としない→民事仲立人
3
仲介業者について、適切か否か答えよ。
複数の損害保険会社と委託契約を締結している,いわゆる乗り合い代理店は,商法上の代理商には当たらない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
複数であっても、委託契約している者のみの代理行為をしているなら、特定性は維持されている(仲立人のように不特定多数の者相手ではない)。
よって、本問にいう乗り合い代理店は、商法上の代理商である。
(締約代理商か媒介代理商かは判別できないですが、代理商であるとまでは言い得るので、×で正解)
[自説の根拠]商法27条以下参照、
4
商号について、適切か否か答えよ。
商人は,その商号を登記しなければならない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
商人は、その商号の登記をすることができる。 (商法 11条2項)
商法第11条2項
商人は、その商号の登記をすることができる。
つまり登記しなければならない義務はありません。
関連問題
個人の商人(小商人に当たる者を除く。)の商号について、適切か否か答えよ。
商号は,相続の目的となる。
5
会社でない者の行為について、適切か否か答えよ。
旅館業を営む者が無償で客を送迎することを引き受ける行為は,商行為である。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

旅館業を営む者は場屋営業者として商人となります。
そして、その者が営業のためにする行為は、付属的商行為となります。
商法502条(営業的商行為)抜粋:
次に掲げる行為は、営業としてするときは、商行為とする。
7号・客の来集を目的とする場屋における取引
商法503条(付属的商行為):
1項・商人がその営業のためにする行為は、商行為とする。
2項・商人の行為は、その営業のためにするものと推定する。
[自説の根拠]上記条文
6
商行為について、適切か否か答えよ。
商人がその営業の範囲内において他人のために金銭の立替えをしたときは,当該商人は,当該他人に対して立替えの日以後の商事法定利率による利息を請求することができる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商人がその営業の範囲内において他人のために金銭の立替えをしたときは、その立替えの日以後の法定利息を請求することができる。 (商法 513条2項)
商法513条2項
商人がその営業の範囲内において他人のために金銭の立替えをしたときは、その立替えの日以後の法定利息を請求することができる。
条文どおりで◎。
商事法的利率は、6%
民事    は、5%
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第513条
商人間において金銭の消費貸借をしたときは、貸主は、【 】を請求することができる。
2項 商人がその営業の範囲内において他人のために金銭の立替えをしたときは、その立替えの日以後の法定利息を請求することができる。
7
商業登記について、適切か否か答えよ。
商号は一定の場合に譲渡することができ,その場合における譲渡の効力は当事者間の契約により生ずるが,当該譲渡を第三者に対抗するには,登記が必要である。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商法15条
商号の譲渡は
・営業とともにする場合
・営業を廃止する場合
に限り、することができる。
2項 前項の規定による商号の譲渡は、登記をしなければ、第三者に対抗することができない。
8
個人の商人が選任する支配人について、適切か否か答えよ。
支配人は,弁護士でなくとも,商人に代わってその営業に関する裁判上の行為をする権限を有する。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

支配人は、商人に代わってその営業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。 (商法 21条)
支配人は、会社に代わってその事業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。
[自説の根拠]会社法11条1項
支配人は、一切の「裁判上または裁判外」の行為をする権限を有する。
併せて、「使用人」は「裁判外」の行為をする権限を有する。
間違えやすいので…
関連問題
次の説明は、商法に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
支配人は,営業主に代わり,その営業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をなす権限を有する。
9
匿名組合について、適切か否か答えよ。
匿名組合契約においては,匿名組合員に対して利益の分配をしない特約をすることは許されないが,匿名組合員が損失の負担をしない特約は可能である。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

出資が損失によって減少したときは、その損失をてん補した後でなければ、匿名組合員は、利益の配当を請求することができない。 (商法 538条)
明治44・12・26 民法674条
匿名組合員が損失分担の義務を負うか否かは契約の定めるところによる。商法は匿名組合員が損失を分担する通常の場合を予想した規定(商法538条、542条但書)を設けているが、損失を分担しない定めのあるときには、もとより適用がない。損失分担に関する別段の定めがないときは、当事者間では共同事業である匿名組合の性格上、損失分担の定めがあるものと推定すべきものと解する。
[自説の根拠]https://soar-ir.shinshu-u.ac.jp/dspace/bitstream/10091/3847/1/shinshu_law_review04_05.pdf
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第538条
出資が損失によって減少したときは、その損失を【 】した後でなければ、匿名組合員は、利益の配当を請求することができない。
10
匿名組合について、適切か否か答えよ。
匿名組合契約は,匿名組合員又は営業者が死亡し,又は破産手続開始の決定を受けたことにより,終了する。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
前条の場合のほか、匿名組合契約は、次に掲げる事由によって終了する。
3号 営業者又は匿名組合員が破産手続開始の決定を受けたこと。 (商法 541条1項3号)
匿名組合契約は,匿名組合員の死亡により、終了しません。
(匿名組合契約の終了事由)
商法第541条
前条の場合のほか、匿名組合契約は、次に掲げる事由によって終了する。
(1)匿名組合の目的である事業の成功又はその成功の不能
(2)営業者の死亡又は営業者が後見開始の審判を受けたこと。
(3)営業者又は匿名組合員が破産手続開始の決定を受けたこと。
[自説の根拠]商法第541条
関連問題
次の説明は、民法上の委任契約に関する記述である。民法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
委任者が破産手続開始決定を受けた場合,委任契約は終了する。
11
代理商について、適切か否か答えよ。
代理商は,取引の代理をした場合においては,商人の請求があるときに限り,遅滞なく,その旨の通知を発しなければならない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
代理商は取引の代理又は媒介をしたときは、遅滞無く、商人に対して、その旨の通知を発しなければならない。
※代理商…商人のためにその平常の営業の部類に属する取引の代理又は媒介をする者で、その商人の使用人でないもの
[自説の根拠]商法27条~通知義務~
取引の代理又は媒介をしたときは、遅延なく、商人に対して、その旨を通知しなければならない。
商人の請求に関係なく通知しなければならないので×
[自説の根拠]商法27条
12
商人について、判例の趣旨に照らして適切か否か答えよ。
営業を行っていなかった個人が映画館を買い受けて経営する目的で特にそのことを説明せずに当該目的を知らない信用協同組合からその手付金相当額の金銭を借り受けた場合,その金銭消費貸借契約に基づく返還請求権の消滅時効期間は,10年である。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

①信用協同組合は商法上の商人ではないとされています。
②設問のように、金銭を借りる行為の目的が開業準備行為であることを信用協同組合が知らない場合には、その個人は未だ商人資格を取得したとはいえません。
①及び②から、双方共に商行為に該当しないため、商法522条(商事消滅時効5年)の適用はありません。
したがって、民法167条1項(債権消滅時効10年)の適用となります。
[自説の根拠]①最高裁昭和48.10.5、②最高裁47.2.24
13
商業帳簿について、適切か否か答えよ。
商人は,商業帳簿として,会計帳簿のほか,貸借対照表及び損益計算書を作成しなければならない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年07月06日)
×
第十九条
商人の会計は、一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従うものとする。
2 商人は、その営業のために使用する財産について、法務省令で定めるところにより、適時に、正確な商業帳簿(会計帳簿及び貸借対照表をいう。以下この条において同じ。)を作成しなければならない。
※損益計算書 → ×
14
運送営業について、適切か否か答えよ。
判例によれば,宅配便の運送約款で運送人の荷受人に対する責任の限度額を定めたときは,当該定めは,運送人の荷受人に対する債務不履行に基づく責任には適用されるが,運送人の荷受人に対する不法行為に基づく責任には適用されない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年07月06日)
×
最判平成10年4月30日判例時報1646号162頁、判例百選99。
[自説の根拠]商法Ⅰ(第4版)有斐閣Sシリーズ218頁。
責任限度額の定めは、運送人の荷送人に対する債務不履行に基づく責任についてだけでなく、荷送人に対する不法行為に基づく責任についても適用されるものと解するのが当事者の合理的な意思に合致するというべきである。けだし、そのように解さないと、損害賠償の額を責任限度額の範囲内に限った趣旨が没却されることになるからであり・・・
15
運送営業について、適切か否か答えよ。
旅客運送人は,旅客から無償で預かった手荷物が旅客運送人の従業員の過失によって毀損したとしても,当該従業員に対する監督を怠っていなければ,損害賠償の責任を負わない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年07月06日)
×
☆商法590条1項
旅客ノ運送人ハ自己又ハ其使用人カ運送ニ関シ注意ヲ怠ラサリシコトヲ証明スルニ非サレハ旅客カ運送ノ為メニ受ケタル損害ヲ賠償スル責ヲ免ルルコトヲ得ス
×従業員に対する監督を怠っていなければ
○従業員に不注意がなかったことを証明すれば
運送人は、運送品の毀損について、自己や運送取扱人や使用人などが「注意を怠らなかったこと」を証明しなければ損害賠償責任を免れません(商577)。
また、客から引渡しを受けた手荷物についても、運送賃を請求していなかろうと、同様の責任を負います(商591)。
つまり、無償で扱った手荷物の毀損についても、運送品の毀損と同じく、使用人が注意を怠らなかったことを証明しなければ損害賠償責任を免れません。
[自説の根拠]商法577条、591条
53点
達成おめでとう!
1
次の説明は、代理商等に関する記述である。
会社の代理商は,特定の会社のためにその平常の事業の部類に属する取引の代理または媒介をする者で,その会社の使用人でないものをいう。 公認会計士試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

代理商(商人のためにその平常の営業の部類に属する取引の代理又は媒介をする者で、その商人の使用人でないものをいう。以下この章において同じ。)は、取引の代理又は媒介をしたときは、遅滞なく、商人に対して、その旨の通知を発しなければならない。 (商法 27条)
商法第27条
代理商(商人の為にその平常の営業の部類に属する者で、その商人の使用人でない者をいう。)
[自説の根拠]商法第27条
2
仲介業者について、適切か否か答えよ。
顧客の依頼に基づき自己の名で旅客運送契約を締結する業者は,運送取扱人に当たる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
物品運送の取次を業とする者。運送人と委託者の間に立ち、取次者名義の運送契約を結ぶほか、運送の手配をする。
【運送取扱人】 物品運送の取次を業とする者。
運送取扱人とは、自己の名を以って『物品』運送の取次を為すことを業とする者(商法559条)
旅客運送の取次業者は、準問屋です。
準問屋とは、自己の名を以って他人の為に販売又は買入以外の行為を為すことを業とする者(558条)
仲介業者は、目的行為によって3つに分けられます。
(1)「問屋」 物品(有価証券を含む)の販売又は買い入れ(商法551条)
(2)「運送取扱人」 物品運送(契約)(商法559条1項)
(3)「準問屋」 上記以外(商法558条)
*本問の業者は「運送取扱人」ではなく「準問屋」ですね。
[自説の根拠]http://ueda-m.blog.so-net.ne.jp/2010-07-23 を参考にさせていただきました。
3
商号について、適切か否か答えよ。
個人商人の営業1個については,商号は1個に限られる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商人の商号は、営業とともにする場合又は営業を廃止する場合に限り、譲渡することができる。 (商法 15条)
商号単一の原則により、◎
判例法理でしょうか、
[自説の根拠]大判大13.6.13
4
会社でない者の行為について、適切か否か答えよ。
貸金業者による貸付行為は,営業としてするときは,商行為となる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
商人がその営業のためにする行為は、商行為とする。 (商法 503条)
各判例より。
①貸金業の届出が受理された者がなす場合でも、金融行為自体は商行為ではない。
②金融業者であるというだけでは商人であるとはいえず、その貸付行為を商行為と推定すべき根拠はない。
[自説の根拠]①最判S30,9,27 ②最判S44,5,2
営業的商行為
「両替・その他銀行取引」
判例:「銀行取引に当たらないもの」
★自己資金で貸付けを行う貸金業(最判昭30.9.27)
★質屋営業(最判昭50.6.27)
「銀行取引」とは、
金銭などを預かる行為(受信行為)と貸し付ける行為(与信行為)を一体として行うことをいう。
サラ金などの貸金業は受信行為がないため、その貸付行為は商行為とはならない。
[自説の根拠]ウィキペディアの「商行為」を参照しました。
5
商行為について、適切か否か答えよ。
商人間の売買において,その性質上,特定の日時までに履行しなければ契約をした目的を達することができない場合において,当事者の一方が履行をしないでその時期を経過したときは,相手方は,直ちにその履行の請求をした場合を除き,契約を解除したものとみなされる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商人間の売買において、売買の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、当事者の一方が履行をしないでその時期を経過したときは、相手方は、直ちにその履行の請求をした場合を除き、契約の解除をしたものとみなす。 (商法 525条)
商人間の売買において、売買の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、当事者の一方が履行をしないでその時期を経過したときは、相手方は、直ちにその履行の請求をした場合を除き、契約の解除をしたものとみなす。
[自説の根拠]商法525条
クリスマスの商品などがそうですね
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第525条
商人間の売買において、売買の性質又は当事者の意思表示により、【 】の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、当事者の一方が履行をしないでその時期を経過したときは、相手方は、直ちにその履行の請求をした場合を除き、契約の解除をしたものとみなす。
6
商業登記について、適切か否か答えよ。
営業譲渡がされ,譲受人が譲渡人の商号を引き続き使用する場合には,譲渡人の当該営業によって生じた債務を引き受けなかった譲受人も,営業譲渡後遅滞なく譲渡人の債務を弁済する責任を負わない旨を登記しない限り,当該債務を弁済する責任を免れることができない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
譲受人が譲渡人の商号を引き続き使用しない場合においても、譲渡人の営業によって生じた債務を引き受ける旨の広告をしたときは、譲渡人の債権者は、その譲受人に対して弁済の請求をすることができる。 (商法 18条)
(譲渡人の商号を使用した譲受人の責任等)第17条
営業を譲り受けた商人(以下この章において「譲受人」という。)譲渡人の商号を引き続き使用する場合には、その譲受人も、譲渡人の営業によって生じた債務を弁済する責任を負う。
2 前項の規定は、営業を譲渡した後、遅滞なく、譲受人が譲渡人の債務を弁済する責任を負わない旨を登記した場合には、適用しない。
営業を譲渡した後、遅滞なく、譲受人及び譲渡人から第三者に対しその旨の通知をした場合において、その通知を受けた第三者についても、同様とする。

17条2項後半の「その通知を受けた第三者についても、同様とする。」とあるので「登記しない限り」ではない。
×営業によって生じた債務を引き受けなかった譲受人
○営業によって生じた債務を弁済する責任を負う。
引き受けないという選択肢はありません。
登記によって責任を免れる説明は正しいです。
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第18条
譲受人が譲渡人の商号を引き続き使用しない場合においても、譲渡人の営業によって生じた債務を引き受ける旨の【 】をしたときは、譲渡人の債権者は、その譲受人に対して弁済の請求をすることができる。
7
Aの販売する商品をBが買い付けるに当たりCが関与する法的形態場合において、以下の記述が適切か否か答えよ。
CがAから委託を受けた締約代理商であり,その旨をBに明示して契約する場合には,売買契約はA・B間に成立する。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない。
[自説の根拠]商法第504条
8
個人の商人(小商人に当たる者を除く。)の商号について、適切か否か答えよ。
商号の譲渡は,その登記をしなくとも,悪意の第三者に対抗することができる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
前項の規定による商号の譲渡は、登記をしなければ、第三者に対抗することができない。 (商法 15条2項)
2前項の規定による商号の譲渡は、登記をしなければ、第三者に対抗することができない。
→「善意」「悪意」は問わずとのことでしょうか?
→「善意」「悪意」は問わずとのことでしょうか?
手持ちの基本書に「この登記の効力は、民法の不動産物権の対抗要件としての登記(民法177条)と同じである。」との指摘がありました。
御承知の通り、民法177条の第三者には「悪意者」も含まれます。
ですから、御指摘の通り、商法15条2項の「第三者」も善意悪意を問わないと理解して良いと思います。
[自説の根拠]商法Ⅰ-総則・商行為[第4版]有斐閣Sシリーズ61頁
悪意・善意についてのコメントが上記にありますが、一般に資格試験で言われることは「書いていないことは想像して判断してはいけない」とのことですので、この場合は書いてないのですから善意・悪意の両者どちらでも通用する判断をする必要があります。ちなみに、民法ではこの区別が必要な場合は、条文に一緒に書かれてあるのが通例です。民法94条の虚偽表示や、第96条の詐欺又は脅迫においては、「善意の第三者に対抗することができない」とはっきり表記されており、この場合は悪意の第三者には対抗できることが判断できます。
[自説の根拠]民法第94条②、第96条③等
9
商行為によって生じた債務について、適切か否か答えよ。
当該債務を数人の者が負担する場合であっても,その債務が一人のために商行為となる行為によって負担したものであるときは,当該債務は,連帯債務とはならない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
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数人の者がその一人又は全員のために商行為となる行為によって債務を負担したときは、その債務は、各自が連帯して負担する。 (商法 511条)
(多数当事者間の債務の連帯)
商法第511条 数人の者がその1人又は全員のために商行為となる行為によって
債務を負担したときは、その債務は、各自が連帯して負担する
とあり「連帯債務」となります
[自説の根拠]商法511条1項
関連問題
商行為について、適切か否か答えよ。
数人の者がその一人または全員のために商行為となる行為によって債務を負担した場合は,その債務は,各自が連帯して負担する。
10
匿名組合について、適切か否か答えよ。
匿名組合員の出資は,すべて営業者の財産に属し,契約当事者の共有財産となるものではない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

匿名組合員の出資は、営業者の財産に属する。 (商法 536条)
商法539条1項 匿名組合員の出資は、営業者の財産に属する。
商法539条1項じゃなくて536条1項ですよね。
11
代理商について、適切か否か答えよ。
物品の販売又はその媒介の委託を受けた代理商は,売買契約成立後,当該売買契約の目的物に瑕疵がある旨の買主からの通知を受ける権限を有する。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

物品の販売又はその媒介の委託を受けた代理商は、第五百二十六条第二項の通知その他売買に関する通知を受ける権限を有する。 (商法 29条)
物品の販売又はその媒介の委託を受けた代理商は、第526条第2項の通知その他売買に関する通知を受ける権限を有する。
[自説の根拠]商法第29条
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第29条
物品の販売又はその媒介の委託を受けた代理商は、第五百二十六条第二項の通知その他売買に関する【 】を受ける権限を有する。
12
商人について、判例の趣旨に照らして適切か否か答えよ。
宅地建物取引業者は,買主からの委託によって土地の売買の媒介をした場合であって,売主からの委託によるものでなく,かつ,売主のためにする意思をもってしたものでないときでも,当該売主に対し,相当な報酬を請求することができる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
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つまり、売主の立場からしたら、突然見知らぬ人から、土地が売れたから報酬よこせと言われてるようなものだから。Xですね。
商法512条「商人がその営業の範囲内において他人のために行為をしたときは、相当な報酬を請求することができる。」
よって、本問では「売主のためにする意思をもってしたものでない」ということですので、報酬は請求できません。他人のためにする意思を持っていたかどうかがポイントですね。
[自説の根拠]自説の根拠は、商法512条
最判S44.6.26
「上告人(宅地建物取引業者)は、被上告人(売主)の委託により、または同人のためにする意思をもつて、本件売買の媒介をしたものではないのであるから、被上告人に対し同法512条の規定により右媒介につき報酬請求権を取得できるものではなく、また同法550条の規定の適用をみる余地はないものといわなければならない」
[自説の根拠]最判S44.6.26
13
場屋の主人(場屋営業者)の責任について、適切か否か答えよ。
客の携帯品について損害賠償の責任を負わない旨を告示したとしても,その責任を免れることができない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

1. 旅店、飲食店、浴場其他客ノ来集ヲ目的トスル場屋ノ主人ハ客ヨリw:寄託ヲ受ケタル物品ノ滅失又ハ毀損ニ付キ其不可抗力ニ因リタルコトヲ証明スルニ非サレハ損害賠償ノ責ヲ免ルルコトヲ得ス
2. 客カ特ニ寄託セサル物品ト雖モ場屋中ニ携帯シタル物品カ場屋ノ主人又ハ其使用人ノ不注意ニ因リテ滅失又ハ毀損シタルトキハ場屋ノ主人ハ損害賠償ノ責ニ任ス
3. 客ノ携帯品ニ付キ責任ヲ負ハサル旨ヲ告示シタルトキト雖モ場屋ノ主人ハ前二項ノ責任ヲ免ルルコトヲ得ス
[自説の根拠]商法第594条
関連問題
次の事例について、民法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
Aは,所有する家屋を囲う塀の設置工事を業者Bに請け負わせたが,Bの工事によりこの塀は瑕疵がある状態となった。Aがその後この塀を含む家屋全部をCに賃貸し,Cが占有使用しているときに,この瑕疵により塀が崩れ,脇に駐車中のD所有の車を破損させた。A,B及びCは,この瑕疵があることを過失なく知らない。
Aは,損害の発生を防止するのに必要な注意をしていれば,Dに対する損害賠償責任を免れることができる。
14
場屋の主人(場屋営業者)の責任について、適切か否か答えよ。
客から寄託を受けた物品の全部滅失の場合の責任は,客が場屋を去った時から1年を経過したとき,時効によって消滅する。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

短期消滅時効
場屋ノ主人カ寄託物ヲ返還シ又ハ客カ携帯品ヲ持去リタル後一年ヲ経過シタルトキハ時効ニ因リテ消滅ス。
[自説の根拠]商法596条1項
第596条第2項 前項ノ期間ハ物品ノ全部滅失ノ場合ニ於テハ客カ場屋ヲ去リタル時ヨリ之ヲ起算ス
15
商業帳簿について、適切か否か答えよ。
商人は,営業年度が終了した後遅滞なく,貸借対照表を公告しなければならない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年07月06日)
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小商人も商人である、小商人は商号登記、商号、商業帳簿に関する規定は適用されない。
会社以外の商人には、商業帳簿の作成義務と保存義務は課せられていますが、商業帳簿の広告義務までは課せられていません。(商法19条2項、3項)
株式会社は、会社法440条により、貸借対照表の広告義務が課せられています。(有価証券報告書提出会社を除く)
小商人には、商号登記、商号、商業帳簿に関する規定は適用されない(商法7条)ので、商業帳簿の作成も不要です。
小商人とは:
営業財産の価額が50万円未満の商人で、会社でないものをいいます。
[自説の根拠]・商法19条2項、3項
・商法7条
・会社法440条
上記の記載に「広告義務」との記載箇所が2箇所ありますが、正しくは「公告義務」です。
大変申し訳ございませんでした。
達成おめでとう!
そろそろ晩飯タイム。テレビもゴールデンタイム。誘惑が多い・・・。
1
次の説明は、代理商等に関する記述である。
問屋は物品の販売または買入れの取次業者であり,一般に「とんや」といわれる卸売業者や,証券取引所における有価証券の売買の委託を受ける証券会社は,典型的な問屋である。 公認会計士試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
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上の方たちのコメントがよくわかりません。
「取次商」には、3種類あります(問屋[営業]、運送取扱人、準問屋)。
継続的に営業を代理する「代理商」は別もので、また媒介をするだけの「仲立営業」も異なります。
証券会社は、通常「問屋営業」です。
いわゆる「とんや」は普通の売買商人です。
結局、問題文を正しく直すと「問屋は物品の販売または買入れの取次業者であり,一般に「とんや」といわれる卸売業者は単なる売買商人にすぎないが,証券取引所における有価証券の売買の委託を受ける証券会社は,典型的な問屋である。」
(間違っていたらご指摘下さい)
[自説の根拠]『平凡社世界大百科事典』
代理商は特定の商人の営業活動を補助する点で仲立人や取次商とは異なる。 wikiより引用。
他の方の指摘をいただけるのはいいのですが、設問に対する解答もお願致します。
商法上の問屋(トイヤ)は、他人の依頼を受けて、その人の為に、自己の名をもって物品の売買をすることを業とする。証券会社は、典型的な問屋である。
問屋と依頼者間には委任及び代理に関する規定が準用され、他方、第三者に対しては、自己の名をもって売買行為を行うので、自ら権利を有し義務を負う。
一般に、卸売商のことを問屋(トンヤ)と呼ぶが、商法上は売買商にあたる。
2
次の説明は、代理商等に関する記述である。
問屋の取次ぎによって取引の相手方に対して法律上の権利を取得し義務を負う者は,取次ぎの委託を行った者であって,問屋は,取引の相手方に対して法律上の当事者とはならない。 公認会計士試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
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問屋とは自己の名をもって他人のために物品の販売又は買い入れをすることを業とする者と定義されており(商法551条)、問屋の行う売買は他人の計算(資金)においてなされます。つまり、問屋は自己の名義で取引を行い取引の相手方に対する権利義務の主体となりますが、その取引による損益は委託者に帰属することになります。
証券会社が問屋のもっとも判りやすい業種かと思います。
問題に示されている文章のなかに代理商という記述がなく、問題文と記述文の関連が不明です。
ちなみに代理商の定義は商法27条に、「商人のためにその平常の営業の部類に属する取引の代理又は媒介をする者で、その商人の使用人でないものをいう」とありますが、代理商は商人の代理者なので取引の相手方に対して法律上の当事者にはならないという理解でいいですか?(ここで問われている問題内容とは違いますが、会社法理解のためにうかがっています)
[自説の根拠]自説の根拠は、商法第27条
上の novicexさんの疑問について。
「取引の代理“又は”媒介をする者」なので、必ずしも代理人じゃないですよ。
「代理商は商人の代理者なので~」という言いかたはできません。
結局、代理権が与えられているかどうかでしょう。
3
次の説明は、代理商等に関する記述である。
観光バスによる旅客運送の取次ぎを業とする者は,運送取扱人ではなくて,準問屋である。 公認会計士試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

「運送取扱人」とは、「物品運送」の取次を業とする者。運送人と委託者の間に立ち、取次者名義の運送契約を結ぶほか、運送の手配をする。
「準問屋」とは、自己の名をもって、他人のために物品の販売・買い入れ・「物品運送以外」の行為をすることを業とする者。例えば、旅客運送・出版・広告・保険契約などの取り次ぎをする者。
4
支配人とその登記について、適切か否か答えよ。
判例の趣旨に照らせば,商人が支配人を解任し,その旨の登記をした後は,第三者が正当な事由によってその登記があることを知らなかったときでない限り,当該商人は善意の第三者に対しても解任を対抗することができ,解任された支配人が支配人と称して当該商人をなおも代理して第三者と契約を締結したとしても表見代理が成立する余地はない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商業登記の効力
商法9条前段「この編の規定により登記すべき事項は、登記の後でなければ、これをもって善意の第三者に対抗することができない。」より、
登記により第三者の悪意が擬制される(通説)
よって、登記後は、善意の第三者にも登記事項を対抗できる(判例同旨)
[自説の根拠]最判昭49.3.22
5
支配人とその登記について、適切か否か答えよ。
商人が支配人を選任したが,その旨の登記をしていない場合において,その支配人が当該商人のために第三者と契約を締結したときは,当該商人は,当該選任の事実を知らない第三者に対して契約が有効であることを主張することはできない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
支配人が前項の規定に違反して同項第二号に掲げる行為をしたときは、当該行為によって支配人又は第三者が得た利益の額は、商人に生じた損害の額と推定する。 (商法 23条2項)
商法9条1項前段より
この編の規定により登記すべき事項は、登記の後でなければ、これをもって善意の第三者に対抗することができない。
判例では、
商号登記未了の場合に善意の第三者に対抗できないは、商号変更の事実のみであり、会社の存在自体や同一性ではない。
としているので、そのような事情があれば、善意の第三者に対して、契約の有効を主張できる。
よって、×
(判例によれば、このような事情の下で第三者からの支配人に対する無権代理の主張は退けられることになるわけですから)
[自説の根拠]最判昭35.4.14、近江屋商店、手形がらみの事件
上記判例趣旨より導かれる法理は、登記がない場合であっても実体に合致した取引をした相手方との間では登記の消極的公示力は問題とならず、実体どおりに扱われる、というものです。
本設問のケースは、
ⅰ当該未登記事項が第三者に対して免責的に機能する場面ではないこと(第三者に不測の損害を与えることはない)
ⅱそもそも取引時に当該第三者が善意といえるか、むしろ通常善意とはいえない
このように構成することで、設定的登記事項に関して、実体に即して取り扱われることが妥当である、ことが導けるでしょう。
[自説の根拠]関俊彦『商法総論総則』(有斐閣)p285~参照
関連問題
個人の商人が選任する支配人について、適切か否か答えよ。
支配人を選任したものの,その登記をしていない場合は,商人は,その支配人が当該商人のためにすることを示して行った取引の相手方に対し,当該取引が有効であると主張することができない。
6
会社でない者の行為について、適切か否か答えよ。
電器部品の製造・販売業者が製品を販売する行為は,商行為である。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

電器部品の製造・販売業者が製品を販売する行為は、投機購買とその実行行為(商法501条1号)に該当します。(絶対的商行為)
501条1号でいうところの譲渡とは、必ずしも取得した動産等をそのまま譲渡することのみを意味するものではなく、製造または加工して譲渡する場合を含みます。(大判昭和4.9.28)
したがって、製造業者の原料買入・製品販売行為は、501条1号の行為に含まれます。
[自説の根拠]「リーガルマインド商法総則・商行為法」弥永真生(有斐閣)
7
商行為について、適切か否か答えよ。
商人である対話者の間において契約の申込みを受けた者が直ちに承諾をしなかったときは,その申込みは,その効力を失う。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商人である対話者の間において契約の申込みを受けた者が直ちに承諾をしなかったときは、その申込みは、その効力を失う。 (商法 507条)
商法第507条
【対話者】
法律で、意思表示をただちに了知できる状態にある相手方。電話・手旗信号の場合も含まれる。
[自説の根拠]コトバンク – 対話者(http://kotobank.jp/word/%E5%AF%BE%E8%A9%B1%E8%80%85)
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第507条
商人である対話者の間において契約の申込みを受けた者が直ちに【 】をしなかったときは、その申込みは、その効力を失う。
8
商行為について、適切か否か答えよ。
商人が平常取引をする者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けた場合において,遅滞なく,契約の申込みに対する諾否の通知を発しないときは,その申込みを拒絶したものとみなされる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
商人が平常取引をする者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けたときは、遅滞なく、契約の申込みに対する諾否の通知を発しなければならない。 (商法 509条)
(契約の申込みを受けた者の諾否通知義務)
第509条
1 商人が平常取引をする者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けたときは、遅滞なく、契約の申込みに対する諾否の通知を発しなければならない。
2 商人が前項の通知を発することを怠ったときは、その商人は、同項の契約の申込みを承諾したものとみなす。
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第509条
商人が平常取引をする者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けたときは、遅滞なく、契約の申込みに対する諾否の通知を発しなければならない。
2項 商人が前項の通知を発することを怠ったときは、その商人は、同項の契約の申込みを【 】したものとみなす。
9
個人の商人が選任する支配人について、適切か否か答えよ。
支配人は,商人の許可を受けないで,自ら営業を行うことや他の商人の使用人となることができない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

支配人は、商人の許可を受けなければ、次に掲げる行為をしてはならない。 (商法 23条)
商法第23条
(支配人の競業の禁止)
関連問題
代理商について、適切か否か答えよ。
代理商は,商人の許可を受けなければ,自ら営業を行うことができない。
10
商行為によって生じた債務について、適切か否か答えよ。
当該債務に係る債権が指図債権であっても,取引の性質又は当事者の意思表示によってその履行をすべき場所が定まらない限り,債権者の現在の営業所で履行しなければならない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
商行為によって生じた債務の履行をすべき場所がその行為の性質又は当事者の意思表示によって定まらないときは、特定物の引渡しはその行為の時にその物が存在した場所において、その他の債務の履行は債権者の現在の営業所(営業所がない場合にあっては、その住所)において、それぞれしなければならない。 (商法 516条)
(債務の履行の場所)
商法第516条
1 商行為によって生じた債務の履行をすべき場所がその行為の性質又は当事者の意思表示によって定まらないときは、特定物の引渡しはその行為の時にその物が存在した場所において、その他の債務の履行は債権者の現在の営業所(営業所がない場合にあっては、その住所)において、それぞれしなければならない。
2 指図債権及び無記名債権の弁済は、債務者の現在の営業所(営業所がない場合にあっては、その住所)においてしなければならない。
→ × 債権者の現在の営業所で履行しなければならない。
[自説の根拠]商法第516条
11
代理商について、適切か否か答えよ。
代理商は,契約の期間を定めなかったときは,いつでも,その代理商契約を解除することができる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
商人及び代理商は、契約の期間を定めなかったときは、二箇月前までに予告し、その契約を解除することができる。 (商法 30条)
代理商契約の解除権について
商法第30条
1.商人及び代理商は、契約の期間を定めなかったときは、
『二箇月前までに予告し、』
その契約を解除することができる。
2.前項の規定にかかわらず、
『やむを得ない事由があるときは、』
商人及び代理商は、【いつでも】その契約を解除することができる。
となっています。
問題文には『やむを得ない事由があるとき』と書かれていないため、回答は×になります。
12
商人間の売買について、適切か否か答えよ。
商人間の売買において,目的物の瑕疵が隠れていたため,買主が目的物受領後6か月以内に当該瑕疵があることを発見できなかったときは,買主は,当該瑕疵を発見した後,直ちに売主に対してその旨の通知を発すれば,当該売買契約の解除の請求をすることができる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
前項に規定する場合において、買主は、同項の規定による検査により売買の目的物に瑕疵があること又はその数量に不足があることを発見したときは、直ちに売主に対してその旨の通知を発しなければ、その瑕疵又は数量の不足を理由として契約の解除又は代金減額若しくは損害賠償の請求をすることができない。売買の目的物に直ちに発見することのできない瑕疵がある場合において、買主が六箇月以内にその瑕疵を発見したときも、同様とする。 (商法 526条2項)
商人間の瑕疵担保責任の特則
商法526条(買主による目的物の検査及び通知)
1.商人間の売買において、買主は、その売買の目的物を受領したときは、遅滞なく、その物を検査しなければならない。
2.前項に規定する場合において、買主は、同項の規定による検査により売買の目的物に瑕疵があること又はその数量に不足があることを発見したときは、直ちに売主に対してその旨の通知を発しなければ、その瑕疵又は数量の不足を理由として契約の解除又は代金減額若しくは損害賠償の請求をすることができない。売買の目的物に直ちに発見することのできない瑕疵がある場合において、買主が六箇月以内にその瑕疵を発見したときも、同様とする。
3.前項の規定は、売主がその瑕疵又は数量の不足につき悪意であった場合には、適用しない。
→ 商人間の売買では商法が適用され 瑕疵の責任を問える期間は6ヶ月となります。それを超えたら瑕疵担保責任を問うことは出来ない。
[自説の根拠]商法526条
13
場屋の主人(場屋営業者)の責任について、適切か否か答えよ。
高価品については,客がその種類及び価額を明告して寄託したのでなければ,その物品の滅失によって生じた損害を賠償する責任を負わない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

貨幣、有価証券その他の高価品については客がその種類及び価額を明告してこれを場屋の主人に寄託したのでなければその場屋の主人はその物品の滅失又は毀損によって生じた損害を賠償する責任を負わない(商法第595条)。
[自説の根拠]商法595条
14
運送営業について、適切か否か答えよ。
湖上を航行する遊覧船の事業者が顧客と締結する契約には,商法第2編第8章に定める運送営業に関する規定は,適用されない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年07月06日)
×
営業として運送に関する行為をする場合は商行為となり、商法第2編第8章の適用があります。
商法569条(運送人の定義):
運送人とは陸上又は湖川、港湾に於て物品又は旅客の運送を為すを業とする者を謂ふ。
[自説の根拠]商法569条、商法502条4号
15
運送営業について、適切か否か答えよ。
判例によれば,高価品の運送を委託した荷送人は,当該高価品の種類及び価額を明告しなかったとしても,当該高価品が,容積重量とも相当巨大であって,高価であることが一見明瞭な品種である場合には,その滅失につき運送人に対し損害賠償を請求することができる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年07月06日)

最判S.45.21
「商法578条所定の高価品とは、容積または重量の割に著しく高価な物品をいうものと解すべきところ、原審の確定する事実によれば、本件研磨機は容積重量ともに相当巨大であつて、その高価なことも一見明瞭な品種であるというのであるから、本件研磨機は同条所定の高価品にはあたらないというべきである。したがつて、同条の適用、類推適用をなすべきではないとする原審の説示判断は、すべて正当として支持することができる。」
上の判決文に追加して、条文上げときます
商法第578条  貨幣、有価証券其他ノ高価品ニ付テハ荷送人カ運送ヲ委託スルニ当タリ其種類及ヒ価額ヲ明告シタルニ非サレハ運送人ハ損害賠償ノ責ニ任セス
[自説の根拠]商578条と昭和45年04月21日最高裁判所第三小法廷判決民 第99号129頁
67点
達成おめでとう!
なかなかいい感じ。もう少しで合格点なのでファイト!
1
仲介業者について、適切か否か答えよ。
メーカーから買い上げた商品を自己の名をもって小売店に販売する業者は,商法上の問屋に当たる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
問屋(といや) – 取次を営業としておこなう商人のひとつ。
商法で、自己の名をもって他人のために物品の販売又は買い入れをすることを業とする者と定義されており(商法第551条)、問屋の行う売買は他人の計算においてなされる。つまり、問屋は自己の名義で取引を行い取引の相手方に対する権利義務の主体となるが、その取引による損益は委託者に帰属する。問屋の収入は、取次の引受けに対して委託者が支払う手数料である。一般的意味における問屋(とんや=卸売業)は自己の計算で商品を買い入れ、販売しているので、法律上の問屋ではない。
問屋営業の典型例として、証券会社における証券の売買仲介(ブローカレッジ)があげられる。
[自説の根拠]出典: フリー百科事典『ウィキペディア』
tigereye さん の解説より、両者の違いを
商法上の問屋といや(取次)→by他人の計算
俗に言う問屋とんや(卸売業)→by自己の計算
の違いということだと解すれば、
本設問肢の言うところからは、それが商法上の問屋とは言い切れない(それが商法上の問屋であることもあろうが、卸売業のこともある)
そのような意味で、×
ということですね
2
商行為について、適切か否か答えよ。
商行為の委任による代理権は,本人の死亡によっては,消滅しない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商行為の委任による代理権は、本人の死亡によっては、消滅しない。 (商法 506条)
(商行為の委任による代理権の消滅事由の特例)
商法第506条
商行為の委任による代理権は、本人の死亡によっては、消滅しない。
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第506条
商行為の【 】による代理権は、本人の死亡によっては、消滅しない。
3
商業登記について、適切か否か答えよ。
小商人には商業登記の規定が適用されない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商人は、その商号の登記をすることができる。 (商法 11条2項)
商人のうち、法務省令で定めるその営業のために使用する財産の価額が法務省令で定める金額50万円を超えないものを小商人といい、未成年者登記(5条)、後見人登記(6条)、商業登記(第3章)、商号登記(11条2項)、商号譲渡の登記(15条2項)、営業譲受人が譲渡人の債務を弁済する責任を負わない旨の登記(17条2項前段)、商業帳簿(19条)及び支配人の登記(22条)の規定は、小商人については適用されない(7条)。
4
商業登記について、適切か否か答えよ。
複数の支配人が代理権を共同で行使すべき旨の制限を設けたとしても,それを登記することはできない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商人が支配人を選任したときは、その登記をしなければならない。支配人の代理権の消滅についても、同様とする。 (商法 22条)
(会社以外の商人の支配人の登記)
第四十三条 商人(会社を除く)の支配人の登記において登記すべき事項…
一 支配人の氏名及び住所
二 商人の氏名及び住所
三 商人が数個の商号を使用して数種の営業をするときは、支配人が代理すべき営業及びその使用すべき商号
四 支配人を置いた営業所
(会社の支配人の登記)
第四十四条 会社の支配人の登記は、会社の登記簿にする。
2 前項の登記において登記すべき事項…
一 支配人の氏名及び住所
二 支配人を置いた営業所
kihokiho さん のコメントに上げてある条文は、商業登記法のものです。
ここには、本設問のような代理権の制限は、登記事項に挙げられていません。
では任意に記載すればいいかというと、それは許されないとされています。よって、本肢は誤り。
理由:支配人の代理権は、包括的画一的に法定されているので、内部的にはともかく、対外的には制限できないからです。
→支配人の代理権の不可制限性
[自説の根拠]辰巳肢別参照。
5
A株式会社がB信用金庫の組合員である場合において、以下の記述が適切か否か答えよ。
B信用金庫は,営業的商行為としての銀行取引を営業としてする者であるから,商人である。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
商人がその営業のためにする行為は、商行為とする。 (商法 503条)
信用金庫法に基づいて設立された信用金庫は、国民大衆のために金融の円滑を図り、その貯蓄の増強に資するために設けられた協同組織による金融機関であり、その行うことのできる業務の範囲は次第に拡大されてきているものの、それにより右の性格に変更を来しているとはいえず、信用金庫の行う業務は営利を目的とするものではないというべきであるから、信用金庫は商法上の商人には当たらないと解するのが相当である。
[自説の根拠]最高裁昭和四六年(オ)第七八一号同四八年一〇月五日第二小法廷判決
6
A株式会社がB信用金庫の組合員である場合において、以下の記述が適切か否か答えよ。
B信用金庫とA株式会社との間に当座勘定取引が行われているときは,当該取引は商法にいう交互計算契約に該当し,いわゆる交互計算不可分の原則の適用がある。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
段階的交互計算には、商法上の交互計算(529条)の適用はありません。したがって、交互計算不可分の原則の適用もありません。
段階的交互計算とは:
期末の一括決済によるのではなく、個々の取引ごとに残額を差引計算により算出し、残額についての債権のみが存続する方式のことをいいます。
銀行の当座勘定契約などが該当します。
[自説の根拠]商法529条ほか
「交互計算不可分の原則とは、交互計算中の各個の債権債務が独立性を失い、当事者は任意に各個の債権を交互計算項目から除外して行使・譲渡等ができず、一括相殺の対象とされること」とされている。単純化すると我々は銀行と普通預金取引をしていますが、通帳には取引の都度入金と出金が1行ずつ個別独立で記帳されていますが、「交互計算不可分の原則の適用」とすると、これがある期間について入金合計と出金合計が1行ずつ記帳されるにすぎないことになります。実際の通帳はそのようになってないので「適用がある」とするは間違い。
[自説の根拠]日常の銀行取引の普通預金取引記帳形態から判断できる。
7
Aの販売する商品をBが買い付けるに当たりCが関与する法的形態場合において、以下の記述が適切か否か答えよ。
CがAから販売委託を受けた問屋である場合には,売買契約はA・B間に成立する。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
問屋:自己の名を持って他人のために販売、買入れを業   とする者
なので、契約はBC間で成立する
[自説の根拠]商法551条
関連問題
次の事例について、民法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
Aが,Bに建物を売却し,代金受領と引換えに建物を引き渡るした後に,Bがこの建物に隠れた瑕疵があることを発見したが,売主の瑕疵担保責任についての特約はない。
Bは,この売買契約を解除できない場合でも,この瑕疵により受けた損害につき,Aに対し賠償請求できる。
8
個人の商人(小商人に当たる者を除く。)の商号について、適切か否か答えよ。
商号は,相続の目的となる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

1号 保険ノ目的 (商法 649条2項1号)
商号には「商号権」が認められ、
「商号権」は人格権的性格と共に、財産権的性格を有するとされています。
財産権的性格がある以上、当然に商号は相続の目的となります。
関連問題
商号について、適切か否か答えよ。
商人は,その商号を登記しなければならない。
9
商行為によって生じた債務について、適切か否か答えよ。
当該債務が附属的商行為によって生じたものであっても,商法に別段の定めがある場合及び他の法令に5年間より短い時効期間の定めがある場合を除き,債権者が5年間行使しないときは,当該債務に係る債権は,時効によって消滅する。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商行為によって生じた債権は、この法律に別段の定めがある場合を除き、五年間行使しないときは、時効によって消滅する。ただし、他の法令に五年間より短い時効期間の定めがあるときは、その定めるところによる。 (商法 522条)
商法522条にこれと全く同じ内容の規定があるので正しい記述です。
「商人がその営業のためにする行為」(直接の営業行為ではない、開業準備など)のことを『附属的商行為』といいます。(商法503条)
附属的商行為も、絶対的商行為(501条)などと同様「商行為」の一種なので、普通に商法全般が適用されます。
従って、商法522条の規定により、商行為によって生じた債権につき(別段の定めがある場合を除き)5年の消滅時効が適用されます。
[自説の根拠]商法第503条、第522条
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第522条
商行為によって生じた債権は、この法律に別段の定めがある場合を除き、【 】年間行使しないときは、時効によって消滅する。ただし、他の法令に【 】年間より短い時効期間の定めがあるときは、その定めるところによる。
10
商行為によって生じた債務について、適切か否か答えよ。
判例によれば,当該債務が商行為によって生じた債務である限り,その債務者又は債権者のいずれのために商行為となるものであるかを問わず,その債務に関する法定利率は,年6分である。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商行為によって生じた債務に関しては、法定利率は、年六分とする。 (商法 514条)
(商事法定利率)
商法第514条
商行為によりて生じたる債務に関しては法定利率は年6分とす
判例
「商行為によって生じた債務」には、基本的商行為や附属的商行為により発生した債務そ
のもののみならず、その変形物(商行為により生じた債務の不履行による損害賠償責任、
商行為たる契約を解除したときの原状回復義務等)にも及ぶ
ついでに。
民法は年5分ですね(404条)
商行為性のない債務者に対して、「債権者のみための商行為で生じた債権」を、債権者側にとって有利な商事法定利率で請求することが許されるのかが問題となりますが、判例は
●「514条にいわゆる『商行為ニ因リテ生シタル債務』とは、単に債務者にとり商行為たる行為によって生じた債務に限らず、債権者にとり商行為たる行為によって生じた債権をも含むものと解するを相当とする。」
とし、これを肯定しています。

従って、債務者・債権者いずれか一方のための商行為であれば514条の適用があるので、○です。
[自説の根拠]最判昭和30年9月8日
11
匿名組合について、適切か否か答えよ。
匿名組合契約は,有償,双務の諾成契約である。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

—–参考条文—–
「匿名組合契約は、当事者の一方が相手方の営業のために出資をし、その営業から生ずる利益を分配することを約することによって、その効力を生ずる。」
[自説の根拠]商法第535(匿名組合契約)
匿名組合は団体ではありません。組合員間の双務契約で形成されています(当事者の合意のみによって成立している)。 また、法人格もありません。また、有償である為、当事者双方が対価的な価値を支出する義務を負っており、損益は、匿名組合員に全て分配することが出来る。
匿名組合は営業者と匿名組合員との匿名組合契約によって成立します。
[自説の根拠]平成20年度 新司法試験 短答式 民事系 第52問 選択肢ア
商法第535条
Wiki
12
代理商について、適切か否か答えよ。
代理商は,取引の代理をしたことによって生じた債権の弁済期が到来しているときは,当事者が別段の意思表示をしていない限り,その弁済を受けるまでは,当該取引によって占有するに至った物以外の物であっても,商人のために当該代理商が占有する物を留置することができる。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

代理商は、取引の代理又は媒介をしたことによって生じた債権の弁済期が到来しているときは、その弁済を受けるまでは、商人のために当該代理商が占有する物又は有価証券を留置することができる。ただし、当事者が別段の意思表示をしたときは、この限りでない。 (商法 31条)
代理商の留置権には他の留置権に対していくつかの特則がある。まず、担保される債権は代理商としての行為によって生じたものであることが必要であるが留置の目的物とは関連がなくてもよい。その理由は、本人と代理商の間は継続的な取引関係であるためであり一般留置権の場合と異なる点である。
関連問題
次の商法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
商法 第31条
代理商は、取引の代理又は媒介をしたことによって生じた債権の弁済期が到来しているときは、その弁済を受けるまでは、商人のために当該代理商が占有する物又は有価証券を【 】することができる。ただし、当事者が別段の意思表示をしたときは、この限りでない。
13
商人間の売買について、適切か否か答えよ。
判例によれば,商人間の売買において,買主が目的物に直ちに発見することのできない瑕疵があることを目的物受領後6か月以内に発見し,直ちに売主に対してその旨の通知を発したとしても,買主は,売主に対し,代金の減額を請求することはできない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

商人間の瑕疵担保責任の特則
商法526条(買主による目的物の検査及び通知)
1.商人間の売買において、買主は、その売買の目的物を受領したときは、遅滞なく、その物を検査しなければならない。
2.前項に規定する場合において、買主は、同項の規定による検査により売買の目的物に瑕疵があること又はその数量に不足があることを発見したときは、直ちに売主に対してその旨の通知を発しなければ、その瑕疵又は数量の不足を理由として契約の解除又は代金減額若しくは損害賠償の請求をすることができない。売買の目的物に直ちに発見することのできない瑕疵がある場合において、買主が六箇月以内にその瑕疵を発見したときも、同様とする。
3.前項の規定は、売主がその瑕疵又は数量の不足につき悪意であった場合には、適用しない。
∴「買主が六箇月以内にその瑕疵を発見したときも、同様とする。」とあるので○
viperviperさん
ご指摘の条文は「同項の規定による検査により売買の目的物に瑕疵があること又はその数量に不足があることを発見したときは、直ちに売主に対してその旨の通知を発しなければ」という条件での話で、この問題のように「直ちには発見できない瑕疵を6ヶ月以内に瑕疵を発見して、取引相手に直ちに通知を発する」という条文が規制している条件を満たした場合は代金減額請求「できる」のではないのですか?
売買の目的物の瑕疵については、解除又は損害賠償請求はできますが、代金減額請求はできません。
商事売買の場合でも、瑕疵又は数量不足を理由とする「解除・損害賠償・代金減額請求」については、民法の売買の規定に依拠するものであるとされています。
したがって、民法によれば、目的物に瑕疵がある場合、「解除又は損害賠償請求」はできますが、「代金減額請求」はできないので、商事売買による商法526条の適用についても同様となります。
[自説の根拠]・最高裁・昭和29.1.22
・民法570条(566条の規定を準用)
14
仲立営業について、適切か否か答えよ。
仲立人は,別段の意思表示や慣習がない限り,その媒介している行為について当事者のために支払を受けることができない。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年07月06日)

仲立人は自己の媒介により当事者間に契約が成立したときに限り、報酬の請求ができます。
特約ない限り、媒介をなすに当たって支出した費用の償還を求めることもできないとされています。
その媒介している行為については、すべて報酬に含まれていると解されています。
仲立人は、媒介という事実行為をするだけで、法律行為の当事者にも一方当事者の代理人にもならないので、別段の意思表示又は慣習がない限り、自己が媒介した行為につき当事者のために支払いその他の給付を受ける権限を持たない。当事者が仲立人に給付しても相手方に対する履行とはならない。
[自説の根拠]民法544条
15
運送営業について、適切か否か答えよ。
判例によれば,運送人は,運送品の全部が運送人の過失により滅失した場合には,荷送人又は荷受人に損害が全く生じなかったとしても,引渡しがあるべき日における到達地の価格によって定まる額の賠償責任を負う。 司法試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年07月06日)
×
判例では、運送品が全部滅失したが荷送人又は荷受人に全く損害が生じない場合、商法580条1項の適用はなく、運送人はなんら損害賠償責任を負わないと判示しています。
580条1項が運送品の価格による損害賠償を定めている趣旨は、運送人の損害賠償責任を一定限度にとどめて大量の物品運送にあたる運送人を保護することにあるからです。
したがって、「損害が全く生じなかったとしても、賠償責任を負う」とする記述は誤りです。
[自説の根拠]・最高裁昭和53.4.20(商法580条1項の趣旨)
・580条1項:運送品の全部滅失の場合に於ける損害賠償の額は其の引渡あるべかりし日に於ける到達地の価格に依りて之を定む
損害が全く生じない場合とは、どんな例が考えられるのでしょうか?

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