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5-7 ○問題演習 行政事件訴訟法 105問 標準

1
次の文章の空欄[イ]に当てはまる言葉として適切なものを選べ。
地方財政の適正を確保するために地方自治法242条の2が規定する住民訴訟は,行政事件訴訟法2条の規定する基本的な訴訟類型のうちの「ア]訴訟の一例である。このような原告の権利利益の保護を目的としない訴訟は,一般に,[イ]訴訟と呼ばれるが,こうした訴訟は,法律が特別に認めている場合に限って提起できることとなる。ちなみに,行政事件訴訟法45条の規定する[ウ]訴訟は,同法2条の規定する訴訟類型のいずれにも属しない訴訟であるから,行政事件訴訟ではないが,行政処分の効力を前提問題として争う[エ]訴訟である。 2006年度(平成18年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月20日)
客観
ア)民衆
イ)客観
ウ)争点
エ)民事
(行政事件訴訟)
第二条 では、[この法律において「行政事件訴訟」とは、抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟及び機関訴訟をいう。]とある。このうち、主観訴訟は抗告訴訟と当事者訴訟であり、客観訴訟は民衆訴訟と機関訴訟である。
[自説の根拠]行政事件訴訟法2条
2
次の文章の空欄[ウ]に当てはまる言葉として適切なものを選べ。
地方財政の適正を確保するために地方自治法242条の2が規定する住民訴訟は,行政事件訴訟法2条の規定する基本的な訴訟類型のうちの「ア]訴訟の一例である。このような原告の権利利益の保護を目的としない訴訟は,一般に,[イ]訴訟と呼ばれるが,こうした訴訟は,法律が特別に認めている場合に限って提起できることとなる。ちなみに,行政事件訴訟法45条の規定する[ウ]訴訟は,同法2条の規定する訴訟類型のいずれにも属しない訴訟であるから,行政事件訴訟ではないが,行政処分の効力を前提問題として争う[エ]訴訟である。 2006年度(平成18年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年04月16日)
争点
[ア] 民衆
[イ] 客観
[ウ] 争点
[エ] 民事
争点訴訟とは、日本の行政事件訴訟法に規定がある訴訟の一類型であり、私法上の法律関係に関する訴訟であって、処分若しくは裁決の存否、又は処分若しくは裁決の効力の有無が争われているものをいう(同法45条1項)。同項の見出しが「処分の効力等を争点とする訴訟」であることから、争点訴訟と略称される。
例えば、農地買収処分の無効を理由とする、旧所有者(地主)の新所有者(小作人)に対する所有権確認の訴えである。
争点訴訟は、行政事件訴訟法に規定があるとはいえ、訴訟物(原告の請求の直接の根拠となる権利又は法律関係。上記の所有権確認の訴えでいえば、農地の所有権)は私法上の権利であるから、あくまで民事訴訟であって行政訴訟ではない。しかし、実質的に行政庁の処分・裁決の有効性が主要な争点となっているので、無効等確認の訴えに類似して取り扱われている。
[自説の根拠]Wikipedia
3
取消訴訟の原告適格に関する次の文章の空欄[エ]に当てはまる語句を、選択肢から選びなさい。
平成16年(2004年)の行政事件訴訟法(以下、「行訴法」という。)改正のポイントとして、取消訴訟の原告適格の拡大がある。
取消訴訟の原告適格につき、行訴法9条(改正後の9条1項)は、「処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき[ア]を有する者…に限り、提起することができる。」と定めているが、最高裁判例は、ここでいう「当該処分の取消しを求めるにつき「[ア]を有する者』とは、当該処分により自己の権利若しくは[イ]を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう」と解してきた。しかしながら、裁判実務上の原告適格の判断が狭いとの批判があり、平成16年改正により新たに行訴法9条に第2項が加えられ、「裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する[ア]の有無を判断するに当たっては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき[ウ]の内容及び性質を考慮するものとする」ことが規定された。そしてこの9条2項は、[エ]の原告適格についても準用されている。 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)
差止め訴訟
ア法律上の利益
イ法律上保護された利益
ウ利益
エ差止め訴訟
新潟空港訴訟(最判平元.2.17)
義務付け訴訟でも同様に準用している。
【差止め訴訟の要件】
・一定の処分・裁決がされることにより重大な損害を生ずる恐れがあること
・その損害をさけるため他に適当な方法がないこと
(原告適格)
行政庁が一定の処分・裁決をしてはならない旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者であること
第37条の2
③第一項の義務付けの訴えは、行政庁が一定の処分をすべき旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。
④前項に規定する法律上の利益の有無の判断については、第九条第二項の規定を準用する。
第37条の4
③差止めの訴えは、行政庁が一定の処分又は採決をしてはならない旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。
④前項に規定する法律上の利益の有無の判断については、第九条第二項の規定を準用する。
[自説の根拠]行政事件訴訟法
4
次の説明は、行政事件訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
行政庁の裁量処分については,裁量権の範囲をこえ,又はその濫用があった場合に限り,裁判所は,その処分を取り消すことができる。 1992年度(平成4年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

行政庁の裁量処分については、裁量権の範囲をこえ又はその濫用があつた場合に限り、裁判所は、その処分を取り消すことができる。 (行政事件訴訟法 30条)
行政事件訴訟法 30条
行政庁の裁量処分については、裁量権の範囲をこえ又はその濫用があつた場合に限り、裁判所は、その処分を取り消すことができる。
裁量には、覊束裁量(法規裁量)と自由裁量(便宜裁量)とがあり、それぞれ裁量の範囲は、大きく異なるが、いずれにしても、司法的統制を受けるのは、条文通り、逸脱または濫用があった場合に限られ、その場合は、裁判所は、取消すことができる。
違法性があった場合は、どうなるのでしょうか?
5
次の説明は、取消訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
取消訴訟において,処分又は裁決を取り消す判決は,第三者に対しても効力を有するので,訴訟の結果により権利を害される第三者については,訴訟参加の制度が設けられている。 1996年度(平成8年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。 (行政事件訴訟法 32条)
取消判決に第三者効があるので(32条1項)、訴訟の結果により権利を害される第三者については、訴訟参加の制度が設けられている(22条)。
行政事件訴訟法ですね。
22条第1項「当事者若しくはその第三者の申立てにより又は職権で(…)参加させることができる。」
関連条文を追記
===
(第三者の訴訟参加)
第二十二条  裁判所は、訴訟の結果により権利を害される第三者があるときは、当事者若しくはその第三者の申立てにより又は職権で、決定をもつて、その第三者を訴訟に参加させることができる。
2  裁判所は、前項の決定をするには、あらかじめ、当事者及び第三者の意見をきかなければならない。
3  第一項の申立てをした第三者は、その申立てを却下する決定に対して即時抗告をすることができる。
4  第一項の規定により訴訟に参加した第三者については、民事訴訟法第四十条第一項 から第三項 までの規定を準用する。
5  第一項の規定により第三者が参加の申立てをした場合には、民事訴訟法第四十五条第三項 及び第四項 の規定を準用する。
(行政庁の訴訟参加)
第二十三条  裁判所は、処分又は裁決をした行政庁以外の行政庁を訴訟に参加させることが必要であると認めるときは、当事者若しくはその行政庁の申立てにより又は職権で、決定をもつて、その行政庁を訴訟に参加させることができる。
2  裁判所は、前項の決定をするには、あらかじめ、当事者及び当該行政庁の意見をきかなければならない。
3  第一項の規定により訴訟に参加した行政庁については、民事訴訟法第四十五条第一項 及び第二項 の規定を準用する。
---
(取消判決等の効力)
第三十二条  処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。
2  前項の規定は、執行停止の決定又はこれを取り消す決定に準用する。
関連問題
行政事件訴訟に関する次の記述について、【】で示された該当個所の記述が適切か否か答えよ。
行政事件訴訟法第7条は,行政事件訴訟に関し,この法律に定めがない事項については,民事訴訟の例によると規定している。したがって,【(ア)取消訴訟においても,当事者の自白には拘束力があると解されている。】もっとも,取消訴訟は,処分が適法にされているか否かという公益に関係する事項を対象とするため,【(イ)行政事件訴訟法は,釈明についての特則を設けるとともに,当事者において主張しない事実をしんしゃくすることができることと,職権で証拠調べをすることができることを規定する】ほか,【(ウ)訴訟の結果により権利を害される第三者の訴訟参加や処分をした行政庁以外の行政庁の訴訟参加の規定を設けている。】また,処分権主義を徹底することは相当でないため,【(エ)取消訴訟においては,請求の認諾や放棄はできず,和解や訴えの取下げもできないと解されている。】
【(ウ)訴訟の結果により権利を害される第三者の訴訟参加や処分をした行政庁以外の行政庁の訴訟参加の規定を設けている。】
6
次の説明は、行政事件訴訟法上の取消訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
処分の取消判決が確定すると,当該処分の効力は,行政庁が取り消すまでもなく遡及的に消滅し,始めから当該処分が行われなかったときと同様の状態になる。 1998年度(平成10年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。 (行政事件訴訟法 33条)

あまりにも観点ズレすぎでしょう
行政行為の取消権者じゃないのですから、・・・・。
判決の効力には
(1)既判力
(2)形成力 ←本問はコレ
(3)拘束力
があります。
設問の“行政庁が取り消すまでもなく”がポイントだと思います。
ちなみに
形成力の効果は、当事者だけではなく第三者〔利害関係者〕にも及びます。
7
行政事件訴訟法に定められた仮の救済制度について、適切か否か答えよ。
処分の執行停止は、当該処分の相手方のほか、一定の第三者も申し立てることができるが、処分の仮の義務付けおよび仮の差止めは、当該処分の相手方に限り申し立てることができる。 2009年度(平成21年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2009年11月14日)
×
【各訴訟における原告適格】
処分の執行停止:法律上の利益を有する者(第9条)
処分の仮の義務付け:
①申請型  申請又は審査請求をした者(第37条)
②非申請型 法律上の利益を有する者(〃)
処分の仮の差止め:法律上の利益を有する者(〃)
処分の執行停止だけではなく、仮の義務付けおよび仮の差止めも、それぞれ前提
(2ヶ月前の続き)
処分の執行停止だけではなく、仮の義務付けおよび仮の差止めも、それぞれ前提となる訴訟の原告適格をみたして提起していれば、「処分の相手方以外の第三者であっても申し立てることができる。」
[自説の根拠]自説の根拠は、行政事件訴訟法9条、38条1項
関連問題
行政事件訴訟法上の仮の救済制度について、適切か否か答えよ。
執行停止の申立ては,本案訴訟を提起した後でなければ申し立てることができないとされているが,仮の差止めの申立ては,処分がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要がある場合にされるものであるから,本案訴訟の提起は申立ての要件とされていない。
8
不作為の違法確認訴訟について、適切か否か答えよ。
不作為の違法確認訴訟は、処分の相手方以外の者でも、不作為の違法の確認を求めるにつき法律上の利益を有する者であれば、提起することができる。 2008年度(平成20年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
第一項の義務付けの訴えは、行政庁が一定の処分をすべき旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。 (行政事件訴訟法 37条の2第3項)
関連条文を挙げておきます。
行政事件訴訟法第三十七条
「不作為の違法確認の訴えは、処分又は裁決についての申請をした者に限り、提起することができる。」
[自説の根拠]自説の根拠は、上記条文です。
不作為の違法確認の訴えは、申請した者に限り提起することができる。 法律上の利益を有する者であっても、申請をしなければ不作為の違法確認の訴えを提起することはできない。
(補足 本問の正解文)
「不作為の違法確認訴訟自体には出訴期間の定めはないが、その訴訟係属中に、行政庁が何らかの処分を行った場合、当該訴訟の訴えの利益はなくなり却下される。」
[自説の根拠]行政事件訴訟法37条
自分のことは、自分で訴えなくちゃ!
この法律において「不作為」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内になんらかの処分その他公権力の行使に当たる行為をすべきにかかわらず、これをしないことをいう。
つまり、行政庁に申請した人しか行政の「不作為」に文句を言う資格などないわけですね。
[自説の根拠]行政不服審査法第2条第2項
問題と解答が一致していないので注意!!
不作為の違法確認の訴えについては「申請者のみ」
義務付けの訴えについては「法律上の利益を有する者」になります
9
行政事件訴訟法31条1項に規定する事情判決について、適切か否か答えよ。
事情判決は、行政事件訴訟に特有な制度であり、行政不服審査法には、類似の事情裁決といった制度はない。 2008年度(平成20年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2009年11月20日)
×
関連条文を挙げておきます。
行政不服審査法第四十条第六項
「処分が違法又は不当ではあるが、これを取り消し又は撤廃することにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、審査請求人の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分を取り消し又は撤廃することが公共の福祉に適合しないと認めるときは、審査庁は、裁決で、当該審査請求を棄却することができる。この場合には、審査庁は、裁決で、当該処分が違法又は不当であることを宣言しなければならない。」
これが、いわゆる事情裁決の根拠条文になります。
参考:事情判決の根拠条文
行政事件訴訟法第三十一条第一項
「取消訴訟については、処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分又は裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は、請求を棄却することができる。この場合には、当該判決の主文において、処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない。」
[自説の根拠]自説の根拠は、上記条文です。
この2つの条文を比べてみますと、審査法に「不当」とか「撤廃」が付加されている以外、ほとんど同じです。当然、審査請求人/原告、審査庁/裁判所、裁決/主文という違いはありますが。
これほど類似しているのなら、審査法の同条文を「行政事件訴訟法31条第1項の例による」とすればよいですよね。
どちらも、
①処分が違法又は不法だが、取り消しが公共の福祉に適合しない場合にする棄却であること
②その処分が違法であることを宣言しなければならない
がポイントですね。
行政不服審査法にも行政事件審査法にも
「事情判決」があるということですね
10
不利益処分の取消訴訟において原告勝訴判決(取消判決)が確定した場合に、当該判決について生ずる効力について、適切か否か答えよ。
処分をした行政庁は、判決確定の後、判決の拘束力により、訴訟で争われた不利益処分を職権で取り消さなければならない。 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)
×
形成力が働き、認容判決により取り消されると処分又は裁決は遡って効力を失う。
確かに、取消判決には拘束力があるため、行政庁は、判決の趣旨に従って行動しなければならないという行政庁への実体法上の義務が課されることになるが、他方で、取消判決には形成力もあるため、処分の効力は、行政庁が職権で取り消すまでもなく、遡って消滅し、初めから当該処分はなかったことになる。
したがって、行政庁は、訴訟で争われた不利益処分を職権で処分を取り消す必要はない。
(回答解説より)
11
A電力株式会社は、新たな原子力発電所の設置を計画し、これについて、国(原子力規制委員会)による原子炉等規制法(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律)に基づく原子炉の設置許可を得て、その建設に着手した。これに対して、予定地の周辺に居住するXらは、重大事故による健康被害などを危惧して、その操業を阻止すべく、訴訟の提起を検討している。この場合の訴訟について、最高裁判所の判例に照らし、適切か否か答えよ。
当該原子炉の設置については、原子炉等規制法に基づく許可がなされている以上、Xらは、国を被告とする許可の取消訴訟で争うべきであり、Aを被告とする民事訴訟によってその操業の差止めなどを請求することは許されない。 2013年度(平成25年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
人格権等に基づく当該原子炉の建設ないし運転の差止めを求める民事訴訟を提起することは排斥されていないので、XらはAを被告とする民事訴訟によってその操業の差止めなどを請求することができる。
もんじゅ原発訴訟
人格権等に基づき・・・被上告人らにおいて右民事訴訟の提起が可能であって現にこれを提起していることは、本件無効確認訴訟が同条所定の前記要件を欠くことの根拠とはなり得ない。
⇒ 併合提起が可能であることを判例で認めています。

クリックして052774_hanrei.pdfにアクセス


[自説の根拠]平成1(行ツ)131 原子炉設置許可処分無効確認等 平成4年9月22日
12
取消訴訟に関する次の記述について、適切か否か答えよ。
裁判所は、必要があると認めるときは、職権で証拠調べをすることができるが、その結果について当事者の意見をきかなければならない。 2013年度(平成25年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)

裁判所は、必要があると認めるときは職権で、証拠調べをすることができる。ただし、その証拠調べの結果について、当事者の意見をきかなければならない。
(行政事件訴訟法 第24条ほぼそのままです。)
13
Xは、消費者庁長官に対して、同庁が実施したA社の製品の欠陥に関する調査の記録につき、行政機関情報公開法(行政機関の保有する情報の公開に関する法律)に基づき、その開示を請求したが、消費者庁長官は、A社の競争上の地位を害するため同法所定の不開示事由に該当するとして、これを不開示とする決定をした。この場合についての次の記述について、適切か否か答えよ。
Xが提起した訴訟について、A社は自己の利益を守るために訴訟参加を求めることができるが、裁判所が職権で参加させることもできる。 2012年度(平成24年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)

Xは消費者庁長官の不開示決定にたいして、取消訴訟または義務付け訴訟を提起することが考えられる。
これらの訴えにおいて、訴訟の結果により権利を害される第三者があるときは、裁判所は、当事者もしくはその第三者の申立てによりまたは職権で、決定をもって、その第三者を訴訟に参加させることができる。
[自説の根拠]行政事件訴訟法22条1項、38条1項
14
A県収用委員会は,起業者であるB市の申請に基づき,同市の市道の用地として,2000万円の損失補償によってX所有の土地を収用する旨の収用裁決(権利取得裁決)をなした。この場合についての次の記述について,適切か否か答えよ。
収用裁決に示された損失補償の額について,高額に過ぎるとしてB市が不服であるとしても,行政機関相互の争いで,法律上の争訟には当たらないから,B市が出訴することは許されない。 2011年度(平成23年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
このケースは損失補償をする義務があるか否かという、まさに権利義務に関する争いなので法律上の争訟にあたります。
さらに収用委員会の裁決のうち損失補償に関する訴えは、本質的に民事訴訟と変わらないので、「起業者B市の不服→A県」ではなく、形式的には「起業者B市 vs 所有者X」という、当事者間で争わせます。それが「形式的当事者訴訟」で、B/Xどちらでも被告/原告になり得ます(土地収用法133条3項)。
よって、「法律上の争訟にあたる」「B市も出訴できる」ので×です。
行政機関同士だから「当事者訴訟」ですね
15
実質的当事者訴訟に関する次の記述について,適切か否か答えよ。
個別法の中に損失補償に関する規定がない場合であっても,憲法に直接基づいて損失補償を請求することが可能だと解されているが,この損失補償請求の訴訟は実質的当事者訴訟に該当する。 2011年度(平成23年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)

個別法に損失補償に関する規定がない場合であっても、直接憲法第29条第3項を根拠として損失補償を請求することは可能と解されています(河川附近地制限令事件:最大判昭和43年11月27日)。
また、国家賠償請求が民事訴訟であるのに対し、損失補償の請求は、実質的当事者訴訟です。
以上より、問題は○が正解です。
ちなみに判例は、国家賠償請求(民事訴訟)に損失補償請求(実質的当事者訴訟)を追加的に併合することを認めています(最判平成5年7月20日)。
画面設定
1
次の文章の空欄[ア]に当てはまる語句を選びなさい。
行政と私人との間の法的紛争が訴訟となるのは,行政が何かを行った作為の場合だけではなく,何も行わない不作為の場合もありうる。このような行政の不作為についてどのような訴訟で私人が救済を求めるかは,行政救済法の領域における大きな問題である。
行政事件訴訟法の定める抗告訴訟の中で,同法の制定当初からこの不作為に対する訴訟類型として存在したのは,行政庁が法令に基づく申請に対し,[ア]に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず,これをしないことについての違法の確認を求める「不作為の違法確認の訴え」であった。しかしこの訴訟類型は,申請に対して何らかの処分をすることを促すにとどまる消極的なものであるため,救済手段としての効果は限定されたものであった。そこで,平成16年の行政事件訴訟法の改正によって,このような場合について,[イ]訴訟の提起を認め,またその[イ]訴訟にかかる処分又は裁決がされないことにより生ずる[ウ]を避けるため緊急の必要があり,かつ,[エ]について理由があるとみえるときは,仮の[イ]による救済が可能となった。またこのほか,この改正によって,申請に対する処分以外の処分についても[イ]訴訟を提起することができることになった。 2011年度(平成23年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
相当の期間内
ア.相当の期間内
イ.義務付け
ウ.償うことのできない損害
エ.本案
[自説の根拠]過去問の確認
■回答の根拠となる条文を以下に示します。
(抗告訴訟)
第三条  この法律において「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。
・・・
5  この法律において「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。
[自説の根拠]行政事件訴訟法 第三条3項
2
次の説明は、平成16年の行政事件訴訟法改正後の行政事件訴訟制度に関する記述である。
従来,法令に基づく申請についてのみ認められていた不作為違法確認訴訟が,規制権限の不行使についても認められることになった。 2006年度(平成18年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年04月16日)
×
『規制権限の不行使』についての補足です。
===
【規制権限の不行使】
国又は公共団体の公務員による規制権限の不行使は、その権限を定めた法令の趣旨、目的や、その権限の性質等に照らし、具体的事情の下において、その不行使が許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠くと認められるときは、その不行使により被害を受けた者との関係において、国家賠償法1条1項の適用上違法となる。(最判平成16.4.27 筑豊じん肺訴訟)
規制権限の不行使とは、
「行政庁が第三者に対して規制権限を発動しない」という不作為であり、これは義務付けの訴えで行えるようになりました。
条文では行訴法第三条六号の1にあたります。
ちなみに不作為の違法確認訴訟は、
「行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分または裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟」であり、第3者ではありません。
不作為違法確認訴訟についての実質的変更はされておらず、現在も法令に基づく申請についてのみ認められている(行政事件訴訟法第3条5項)。
なお、規制権限の不行使に関しては、原則として義務づけの訴えが対応する(当事者訴訟、無名抗告訴訟ということもありえる)。
[自説の根拠]自説の根拠は、合格道場
3
次の説明は、行政事件訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
民衆訴訟は,選挙人たる資格を有する者に限り,提起することができる。 1992年度(平成4年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2007年11月08日)
×
地方公共団体の住民であり、かつ法律上の行為能力が認められている限り、個人・法人、成年・未成年、日本人・外国人の別を一切問わず提起できる。
ただし、訴訟中に住民でなくなったときには訴えは却下されるとする判例がある。
まだ公式解説が無いようですので、いちおう該当条文全文を記載していきます。
行政事件訴訟法 第5条
この法律において「民衆訴訟」とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう。
[自説の根拠]自説の根拠は、上記条文です。
民衆訴訟は、行政活動の客観的な違法性を回復する目的で認められている。
例:住民訴訟、選挙または当選の効力に関する訴訟
4
次の説明は、取消訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
取消訴訟においては,処分又は裁決が違法であると判断される場合であっても,その取消しを求める請求が棄却される場合がある。 1999年度(平成11年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

取消訴訟においては、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消しを求めることができない。 (行政事件訴訟法 10条)
通称:事情判決
ちなみに事情判決では、
判決主文において、処分が違法であることを宣言した上で、原告請求を棄却します。
言葉の意味の確認のため質問させて頂きます。
・判決→裁判所が決めること。
・裁決→行政庁が決めること。
この認識で合ってるのでしょうか。
また、2つを同じ括りで考えても良いのでしょうか。
事情判決とは、行政処分や裁決が違法だった時、裁判所はこれを取り消すのが原則だが、「取り消すと著しく公益を害する(公共の福祉に適合しない)事情がある場合」には請求を棄却できるという行政事件訴訟法上の制度のことである。
なお、行政不服審査法第40条第6項にも似たような規定(事情裁決)がある。
[自説の根拠]事情判決 – Wikipedia
5
行政事件訴訟法の定める当事者訴訟について、適切か否か答えよ。
行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき、行政庁がその処分をすべき旨を命ずることを求める訴訟は、当事者訴訟である。 2009年度(平成21年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。 (行政事件訴訟法 3条7項)
関連条文を引用します。
行政事件訴訟法第3条第6項
「この法律において「義務付けの訴え」とは、次に掲げる場合において、行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。
一  行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき(次号に掲げる場合を除く。)。
二  行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。」
同法第4条
「この法律において「当事者訴訟」とは、当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの及び公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟をいう。 」
よって、設問枝は当事者訴訟ではなく、抗告訴訟の一種である「義務付け訴訟」のことを説明していますから×になります。
[自説の根拠]自説の根拠は、上記条文です。
行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき、行政庁がその処分をすべき旨を命ずることを求める訴訟は「義務付け訴訟」である。
関連問題
次の行政事件訴訟法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
行政事件訴訟法 第3条
7項 この法律において「【 】」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。
6
行政事件訴訟法の定める当事者訴訟について、適切か否か答えよ。
公職選挙法に定める選挙無効訴訟は、国民の選挙権に関する訴訟であるから、当事者訴訟である。 2009年度(平成21年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2009年11月14日)
×
公職選挙法に定める選挙無効訴訟は「民衆訴訟」ですね。
【実質的当事者訴訟】
公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟をいう。
例:①公務員の給与等公法上の金銭債権の支払請求訴訟
②国籍確認訴訟
③公務員の無効な免職処分を争う地位確認訴訟
④損失補償の請求訴訟
など。
7
訴訟を提起することができる期間が法律によって定められている場合,それを「出訴期間」という。行政庁の処分をめぐる告訴訟とその出訴期間の原則について、適切か否か答えよ。
行政事件訴訟法によると,無効等確認訴訟の出訴期間は,処分があったことを知った日から3か月以内である。 2003年度(平成15年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月26日)
×
無効等確認訴訟は瑕疵が重大である場合・処分が不存在である場合の訴訟であって、出訴期間の制限はされていません。(行政事件訴訟法第38条)
行政事件訴訟法では、抗告訴訟の規定は主に取消訴訟について規定されております。
そして、行政事件訴訟法第38条により、取消訴訟以外の抗告訴訟について、取消訴訟の規定を準用させています。
取消訴訟の出訴期間は、第14条に規定されておりますが、第38条で準用する規定の中に、第14条は含まれておりません。
よって、無効等確認訴訟については、出訴期間の定めがないので本問の回答は×となります。
[自説の根拠]行政事件訴訟法第38条
・取消訴訟→処分又は裁決があったことを知ったときから6か月以内、処分の日から1年以内。
・取消訴訟以外の抗告訴訟→出訴期間の定めなし。
[自説の根拠]行政事件訴訟法14条、38条
8
行政事件訴訟法が定める「抗告訴訟」として、適切か否か答えよ。
不作為の違法確認の訴え 2001年度(平成13年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月26日)

抗告訴訟には、「処分の取消しの訴え・裁決の取消しの訴え・無効等確認の訴え・不作為の違法確認の訴え・義務付けの訴え・差止めの訴え」の6種類がある。
このうち、処分の取消しの訴え と 裁決の取消しの訴え とを併せて取消訴訟という。
9
取消訴訟の裁判管轄について、適切か否か答えよ。
取消訴訟は、処分をした行政庁の所在地を管轄する地方裁判所にも提起することができる。 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)

行訟法12条に管轄が載っています。
訴えを提起するのは、原則として、被告の普通裁判籍の所在地の裁判所になります。
じゃないと、訴えを起こされる度に、訴えた人の所にいかなければならないので、迷惑きわまりない。もし、言いがかりだったら最悪です。
民事訴訟法の考え方ですが、行政事件訴訟法にも当てはまるようです。
国や独立行政法人などが被告の場合は、普通裁判籍は定まりませんから、「原告の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所(長い…)」にも提起できます。
[自説の根拠]行政事件訴訟法12条
その他、土地の収用等、特定の場所に係る処分の取消訴訟は、その場所の所在地の裁判所でもOK。(原告の普通裁判籍の所在地はダメ)
また、当該処分、裁決に関し事案の処理に当たった下級行政機関の所在地の裁判所でもOK。
[自説の根拠]行政事件訴訟法12条
10
A電力株式会社は、新たな原子力発電所の設置を計画し、これについて、国(原子力規制委員会)による原子炉等規制法(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律)に基づく原子炉の設置許可を得て、その建設に着手した。これに対して、予定地の周辺に居住するXらは、重大事故による健康被害などを危惧して、その操業を阻止すべく、訴訟の提起を検討している。この場合の訴訟について、最高裁判所の判例に照らし、適切か否か答えよ。
原子炉設置許可の取消訴訟の係属中に原子炉の安全性についての新たな科学的知見が明らかになった場合には、こうした知見が許可処分当時には存在しなかったとしても、裁判所は、こうした新たな知見に基づいて原子炉の安全性を判断することが許される。 2013年度(平成25年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)

判例(伊方原発事件:最判平成4年10月29日)は、行政庁の原子炉施設の安全性の判断に不合理な点があるか否かは、処分当時の科学技術水準ではなく、「現在の科学技術水準に照らし」審査するとしている。
したがって、新たな知見に基づいて原子炉の安全性を判断することも許される。
11
取消訴訟に関する次の記述について、適切か否か答えよ。
取消訴訟の原告は、処分行政庁に訴状を提出することにより、処分行政庁を経由しても訴訟を提起することができる。 2013年度(平成25年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
<行政事件訴訟法7条>
行政事件訴訟に関し、この法律に定めがない事項については、民事訴訟の例による。
<民事訴訟法133条1項>
訴えの提起は、訴状を裁判所に提出してしなければならない。
****************
ちなみに審査請求は、処分庁を経由してすることができます。
12
取消訴訟に関する次の記述について、適切か否か答えよ。
取消訴訟の訴訟代理人については、代理人として選任する旨の書面による証明があれば誰でも訴訟代理人になることができ、弁護士等の資格は必要とされない。 2013年度(平成25年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
【行政訴訟法】
弁護士等特別な資格が必要
【行政不服審査法】
特別な資格は不要
・書面による代理人資格の証明があればよい
・報酬が発生するときは特別の資格が必要
弁護士等の資格となっていますが、「等」としているのは法令により裁判上の行為をすることができる代理人(商法の支配人など)でも行政事件訴訟法の訴訟代理人になれるからです。
13
実質的当事者訴訟に関する次の記述について,適切か否か答えよ。
実質的当事者訴訟は,行政主体と一般市民との間における対等当事者としての法律関係に関する訴訟のうち,公法上の法律関係に関する訴訟であり,私法上の法律関係に関する訴訟は民事訴訟となる。 2011年度(平成23年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)

第四条  この法律において「当事者訴訟」とは、当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの及び公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟をいう。
公法上の法律関係に関する~~とあるので○です。
[自説の根拠]上記 行政事件訴訟法4条
14
次の記述について,道路をめぐる裁判に関する最高裁判所の判決の要旨として,適切か否か答えよ。
道路が権原なく占有された場合には,当該道路の道路管理者は,占有者に対し,占用料相当額の損害賠償請求権又は不当利得返還請求権を取得する。 2011年度(平成23年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)

<最判平成16年4月23日>
道路管理者は道路の占用につき占用料を徴収して収入とすることができるのであるから、道路が権原なく占有された場合には、道路管理者は、占有者に対し、占用料相当額の損害賠償請求権又は不当利得返還請求権を取得するものというべきである。
15
次に示す行政事件訴訟法第7条の条文中の,空欄に入る正しい語句(漢字4字)を記入しなさい。
行政事件訴訟に関し,この法律に定めがない事項については,[ ]の例による。 2001年度(平成13年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月26日)
民事訴訟
行政事件訴訟法 第7条
行政事件訴訟に関し、この法律に定めがない事項については、【民事訴訟】の例による。
[自説の根拠]行政事件訴訟法 第7条
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さすがに、これはマズイかも。更に練習を。
1
次の文章は、ある最高裁判所判決の一節である。空欄[イ]に当てはまる語句を、選択肢から選びなさい。
原子炉施設の安全性に関する判断の適否が争われる原子炉設置許可処分の取消訴訟における裁判所の審理、判断は、原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の専門技術的な[ア]及び判断を基にしてされた被告行政庁の判断に[イ]があるか否かという観点から行われるべきであって、現在の科学技術水準に照らし、右[ア]において用いられた具体的[ウ]に[イ]があり、あるいは当該原子炉施設が右の具体的[ウ]に適合するとした原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の[ア]及び[エ]に看過し難い過誤、欠落があり、被告行政庁の判断がこれに依拠してされたと認められる場合には、被告行政庁の右判断に[イ]があるものとして、右判断に基づく原子炉設置許可処分は違法と解すべきである。
原子炉設置許可処分についての右取消訴訟においては、右処分が前記のような性質を有することにかんがみると、被告行政庁がした右判断に[イ]があることの主張、立証責任は、本来、原告が負うべきものと解されるが、当該原子炉施設の安全審査に関する資料をすべて被告行政庁の側が保持していることなどの点を考慮すると、被告行政庁の側において、まず、その依拠した前記の具体的[ウ]並びに[ア]及び[エ]等、被告行政庁の判断に[イ]のないことを相当の根拠、資料に基づき主張、立証する必要があり、被告行政庁が右主張、立証を尽くさない場合には、被告行政庁がした右判断に[イ]があることが事実上推認されるものというべきである。
(最一小判平成4年10月29日民集46巻7号1174頁以下) 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)
不合理な点
多肢選択式の問題でした。問43
ア:調査審議
イ:不合理な点
ウ:審査基準
エ:判断過程
2
次の文章の空欄[イ]に当てはまる語句を選びなさい。
行政と私人との間の法的紛争が訴訟となるのは,行政が何かを行った作為の場合だけではなく,何も行わない不作為の場合もありうる。このような行政の不作為についてどのような訴訟で私人が救済を求めるかは,行政救済法の領域における大きな問題である。
行政事件訴訟法の定める抗告訴訟の中で,同法の制定当初からこの不作為に対する訴訟類型として存在したのは,行政庁が法令に基づく申請に対し,[ア]に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず,これをしないことについての違法の確認を求める「不作為の違法確認の訴え」であった。しかしこの訴訟類型は,申請に対して何らかの処分をすることを促すにとどまる消極的なものであるため,救済手段としての効果は限定されたものであった。そこで,平成16年の行政事件訴訟法の改正によって,このような場合について,[イ]訴訟の提起を認め,またその[イ]訴訟にかかる処分又は裁決がされないことにより生ずる[ウ]を避けるため緊急の必要があり,かつ,[エ]について理由があるとみえるときは,仮の[イ]による救済が可能となった。またこのほか,この改正によって,申請に対する処分以外の処分についても[イ]訴訟を提起することができることになった。 2011年度(平成23年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
義務付け
ア:相当の期間内
イ:義務付け
ウ:償うことのできない損害
エ:本案
3
次の説明は、取消訴訟と審査請求の関係に関する記述である。
個別法が裁決主義を採用している場合においては,元の処分に対する取消訴訟は提起できず,裁決取消訴訟のみが提起でき,元の処分の違法についても,そこで主張すべきこととなる。 2006年度(平成18年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属しない場合には、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければならない。 (行政事件訴訟法 11条2項)
取消訴訟においては、原則として原処分主義を採用しており、処分の取消しの訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えとを、どちらも提起することができる場合には、裁決の取消の訴えにおいては、処分の違法を理由として取消しを求めることができず、裁決の手続上の違法やその他裁決固有の違法のみしか主張することができない(行政事件訴訟法第10条2項)。
一方で土地改良法などのように個別法が裁決主義を採っているときは、裁決取消訴訟のみが提起でき、元の処分についても裁決取消訴訟で争うことができる。
裁決主義とは、「原処分について争わせないで、原処分に対する裁決または決定に対してのみ取消の訴えを認める場合を言う。」従って問題にある「元の処分に対する取消訴訟は提起できず,裁決取消訴訟のみが提起でき,元の処分の違法についても,そこで主張すべきこととなる。」は裁決主義の定義にそった論旨が書かれているので、回答は「○」となる。
[自説の根拠]法律用語辞典(自由国民社刊)裁決主義の解説部分。
・公職選挙法203条2項が裁決主義となる理由
選挙なので早期に効力を確定する必要がある。したがって、裁決の取消訴訟しか許されていない。
さらに選挙管理委員会の審査請求が、裁判所並みの効力を持っていることも挙げられる。そして、審査請求の裁決に納得がいかず訴訟を提起した場合でも、裁決だけが裁判の争点になる訳ではない。原処分も含有されて争点となる。つまり、実質的に原処分の違法性も裁決の取消訴訟で審理される。
[自説の根拠]ネットで裁決主義の具体例を探してみました。
関連問題
次の説明は、取消訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
取消訴訟を提起できるのは,その対象となっている処分又は裁決に違法がある場合に限る。
4
次の説明は、取消訴訟と審査請求の関係に関する記述である。
審査請求ができる処分については,それについての裁決を経ることなく取消訴訟を提起することはできないとするのが行政事件訴訟法上の原則であるが,審査請求から3か月を経過しても裁決がなされないときは,裁決を経ることなく取消訴訟を提起できる。 2006年度(平成18年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
裁判所は、処分についての審査請求に対する裁決を経た後に取消訴訟の提起があつたときは、次に掲げる処分をすることができる。
1号 被告である国若しくは公共団体に所属する行政庁又は被告である行政庁に対し、当該審査請求に係る事件の記録であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の提出を求めること。
2号 前号に規定する行政庁以外の行政庁に対し、同号に規定する事件の記録であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の送付を嘱託すること。 (行政事件訴訟法 23条の2第2項)
審査請求ができる処分については,それについての裁決を経ることなく取消訴訟を提起することはできないとするのが行政事件訴訟法上の原則であるが・・・の部分が間違ってます。
1.「審査請求」と「取消訴訟」
原則『自由選択主義』、例外『審査請求前置主義』
◎『自由選択主義』:審査請求ができる場合でも、原則としていきなり取消訴訟を提起できる(行政事件訴訟法8条1項本文)。
○『審査請求前置主義』(不服申立前置主義):個別の法律で定められているときには、審査請求に対する裁決を経た後でなければ処分の取消訴訟を提起することができない(同8条1項ただし書)。
[自説の根拠]上記条文
*『審査請求‘前置’主義』と『審査請求‘中心’主義』とが混乱しそうですね。ご参考までに。
2.「審査請求」と「異議申立」
原則『審査請求中心主義』、例外『異議申立前置主義』
◎『審査請求中心主義』:「審査請求」と「異議申立」の両方が“可能”である場合は、原則として審査請求をしなければならない(行政不服審査法6条)。
○『異議申立前置主義』:個別の法律に両方できると“規定”されている場合は、異議申立てに対する決定を経た後でなければ審査請求をすることができない(同20条)
[自説の根拠]上記条文
関連問題
次の説明は、取消訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
行政事件訴訟では,原則として審査請求前置主義が採られているので,処分の取消しの訴えは,法律に別段の定めのない限り,処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ,提起することはできない。
5
次の説明は、行政事件訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
不作為の違法確認の訴えは,処分又は裁決についての申請をした者に限り,提起することができる。 1992年度(平成4年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

不作為の違法確認の訴えは、処分又は裁決についての申請をした者に限り、提起することができる。 (行政事件訴訟法 37条)
行政事件訴訟法第 37 条 不作為の違法確認の訴えは、処分又は裁決についての申請を
した. 者に限り、提起することができる。
不作為の違法確認の訴えの「原告適格」ですね。
行政事件訴訟法の抗告訴訟では、
取消訴訟、無効等確認の訴え、
義務付けの訴え、差し止めの訴えは、
法律上の利益を有する者が原告適格を有する。
6
次の説明は、行政事件訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
抗告訴訟とは,行政庁の公権力の行使に関して実際になされた行為により,権利利益を侵害された場合にのみなし得る不服の訴訟であり,不作為に関する違法性の確認を求める訴訟は,これには当たらない。 1997年度(平成9年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2007年11月08日)
×
行政事件訴訟法において法定されている抗告訴訟
1、処分の取消しの訴え
2、裁決の取消しの訴え
3、無効等確認の訴え
4、不作為の違法確認の訴え
5、義務付けの訴え
6、差止めの訴え
[自説の根拠]行政事件訴訟法 第3条
7
次の説明は、行政事件訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
民衆訴訟とは,地方自治法上の住民訴訟,公職選挙法上の当選訴訟,選挙訴訟などがこれに当たり,法に定める者のみが出訴できる訴訟であり,このうち,住民訴訟については,地方公共団体の納税者であることが出訴資格とされている。 1997年度(平成9年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2007年11月08日)
×
ちなみに1、2行は正しい記述です。
民衆訴訟は
1、地方自治法上の住民訴訟
2、公職選挙法上の当選訴訟や選挙訴訟、選挙犯罪にお  ける当選無効訴訟
3、地方自治法上の住民訴訟
4、その他
があり、原稿適格としては、「法に定める者のみが出訴できる」とされています。
また、「違法な行政作用に対する国民の権利、利益の救済を目的とするものではない」ために、「客観訴訟」の1つとされています。
現行法上認められている民衆訴訟には、
・公職選挙法に基づく当選訴訟・選挙訴訟
・農業委員会の委員の選挙及び解任の効力に関する訴訟
・海区漁業調整委員会の委員の選挙及び解任の効力に関する訴訟
・直接請求に関する訴訟
・地方自治特別法の住民投票に関する訴訟
・最高裁判所裁判官国民審査の審査無効の訴訟
・地方自治法上の住民訴訟
などがあるようです。
[自説の根拠]「行政法要論(全訂第七版)」原田尚彦 376頁
前半の民衆訴訟の説明は正しいが、住民訴訟の出訴資格は普通地方公共団体の住民であればよく、「地方公共団体の納税者であること」を出訴資格とはしていない(地方自治法第242条の2)。
8
訴えの利益について、最高裁判所の判例に照らして適切か否か答えよ。
建築確認処分の取消しを求める利益は、建築物の建築工事の完了によっては失われない。 2008年度(平成20年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2009年11月20日)
×
最判(二小)S59.10.26 昭和58(行ツ)35号事件 より抜粋。
「建築確認は、それを受けなければ右工事をすることができないという法的効果を付与されているにすぎないものというべきであるから、当該工事が完了した場合においては、建築確認の取消しを求める訴えの利益は失われるものといわざるを得ない。」
もっとも最近、完成後の建築物につき確認取消判決が出ています(大阪地判H21.9.17)。
完成後の建築物についても、建築確認が取り消されると「違反建築物」になりますので、最悪の場合、行政代執行等で建築物を除却することも可能になりますから(建築基準法9条1項)、この点も踏まえて、今後上記判例が変化していくことも考えられます。
参考:マンション完成後に異例の確認取り消し判決 建設:最新ニュース nikkei BPnet〈日経BPネット〉
http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20090917/182058/
[自説の根拠]自説の根拠は、上記判例です。
建築確認処分の取消しを求める利益は、建築物の建築工事の完了によって失われる(最判昭59.10.26)。
9
訴えの利益について、最高裁判所の判例に照らして適切か否か答えよ。
保安林指定解除処分の取消しを求める利益は、洪水の危険を解消するために代替施設が設置されたとしても失われない。 2008年度(平成20年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2009年11月20日)
×
保安林指定解除処分の取消しを求める利益は、
代替施設の設置によって洪水や渇水の危険が解消されたと認められるに至ったときには失われる。
つまり代替施設の設置により危険性が解消されると法律上保護されるべき利益は失われ「原告適格」は認められない
と言うことでしょうね。。
[自説の根拠]過去問-解説、(最判昭57・9・9)
保安林とは、水源のかん養、土砂の崩壊その他の災害の防備、生活環境の保全・形成等、 特定の公共目的を達成するため、農林水産大臣又は都道府県知事によって指定される森林 です。
本肢において、保安林指定解除処分の取消しを求める訴えの理由が、洪水の危険を解消するためであれば、代替施設の設置によって洪水の危険が解消されたと認められるに至ったときに失われる(最判昭57.9.9)。
10
行政事件訴訟法4条の当事者訴訟に当たるものとして、適切か否か答えよ。
公職選挙法に基づいて、選挙人または候補者が中央選挙管理会を被告として提起する衆議院議員選挙の効力に関する訴え 2007年度(平成19年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月20日)
×
選挙人が訴えを提起するのは、民衆訴訟で
候補者が訴えを提起するのは、当事者訴訟では?
実質的当事者訴訟は「公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟」のことをいい例えば免職処分を受けた公務員が処分の無効を理由に、現在においても「依然として公務員の地位にあることの確認を求める訴訟」や「除名処分の無効を前提とする議員の地位確認訴訟」などがこれにあたり民事訴訟とほぼ同一だが当事者間の法律関係が対等でなく【公法上の法律関係】なので行政事件訴訟法の適用対象になっています。民衆訴訟は個人的な権利利益保護を目的とするものではなく国民が行政をチェックするものです。
国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものを民衆訴訟という(行政事件訴訟法第5条)。
そして、国会議員の選挙の効力に関する訴訟は(公職選挙法204条)、民衆訴訟の典型例である。
11
行政事件訴訟法の条文に照らして、適切か否か答えよ。
「裁決の取消しの訴え」を「処分の取消しの訴え」と併合して提起するようなことは,許されない。 2002年度(平成14年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月26日)
×
(原処分主義)
原処分の取消しの訴を提起するに当たり、裁決の手続に違法性がある場合には、「裁決の取消の訴」を併合することが許される。
[自説の根拠]行政事件訴訟法19条1項
裁決主義は原処分についての違法も裁決の取消訴訟で
主張させるという主義。
行政事件訴訟法16条1項に基づき、取消訴訟の関連請求として併合して提起することができる。
また、19条に基づき、追加的併合も認められる。
[自説の根拠]行政事件訴訟法第16条1項・第19条
第二十条  前条第一項前段の規定により、処分の取消しの訴えをその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えに併合して提起する場合には、同項後段において準用する第十六条第二項の規定にかかわらず、処分の取消しの訴えの被告の同意を得ることを要せず、また、その提起があつたときは、出訴期間の遵守については、処分の取消しの訴えは、裁決の取消しの訴えを提起した時に提起されたものとみなす。
(関連請求に係る訴訟の移送)
第十三条  取消訴訟と次の各号の一に該当する請求(以下「関連請求」という。)に係る訴訟とが各別の裁判所に係属する場合において、相当と認めるときは、関連請求に係る訴訟の係属する裁判所は、申立てにより又は職権で、その訴訟を取消訴訟の係属する裁判所に移送することができる。ただし、取消訴訟又は関連請求に係る訴訟の係属する裁判所が高等裁判所であるときは、この限りでない。
一  当該処分又は裁決に関連する原状回復又は損害賠償の請求
二  当該処分とともに一個の手続を構成する他の処分の取消しの請求
三  当該処分に係る裁決の取消しの請求
四  当該裁決に係る処分の取消しの請求
五  当該処分又は裁決の取消しを求める他の請求
六  その他当該処分又は裁決の取消しの請求と関連する請求
併合には、3種類ある。
○請求の客観的併合(第十六条)
○第三者による請求の追加的併合(第十八条)
○原告による請求の追加的併合(第十九条)
もう一つ、同様な形態として、
○共同訴訟がある。(第十七条)
合計4形態。
12
行政事件訴訟法について、適切か否か答えよ。
行政事件訴訟法によれば,「行政事件訴訟」とは,抗告訴訟,当事者訴訟,民衆訴訟および越権訴訟をいう。 2000年度(平成12年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月26日)
×
(行政事件訴訟)
第二条  この法律において「行政事件訴訟」とは、抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟及び機関訴訟をいう。
※「越権訴訟」ではなく「機関訴訟」です。
13
A電力株式会社は、新たな原子力発電所の設置を計画し、これについて、国(原子力規制委員会)による原子炉等規制法(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律)に基づく原子炉の設置許可を得て、その建設に着手した。これに対して、予定地の周辺に居住するXらは、重大事故による健康被害などを危惧して、その操業を阻止すべく、訴訟の提起を検討している。この場合の訴訟について、最高裁判所の判例に照らし、適切か否か答えよ。
事故により生命身体の安全に直截的かつ重大な被害を受けることが想定される地域にXらが居住していたとしても、そうした事故発生の具体的な蓋然性が立証されなければ、原子炉設置許可の取消しを求めて出訴するXらの原告適格は認められない。 2013年度(平成25年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
判例を挙げておきます。
『原子炉等規制法は、単に公衆の生命、身体の安全、環境上の利益を一般的公益として保護するだけでなく、原子炉施設周辺に居住し、事故等がもたらす災害により直接的かつ重大な被害を受けることが想定される範囲の住民の生命、身体の安全等を個々人の個別的利益としても保護する趣旨を含む。
その住民の範囲は、当該住民の居住する地域と原子炉との距離関係を中心として、社会通念に照らし、合理的に判断される』
(最判平4.9.22)
[自説の根拠]自説の根拠は、原子炉等規制法に基づく原子炉設置許可処分(最判平4.9.22)
14
A県収用委員会は,起業者であるB市の申請に基づき,同市の市道の用地として,2000万円の損失補償によってX所有の土地を収用する旨の収用裁決(権利取得裁決)をなした。この場合についての次の記述について,適切か否か答えよ。
Xが土地の収用そのものを違法として争う場合には,収用裁決の取消しを求めることとなるが,この訴訟は,B市を被告とする形式的当事者訴訟となる。 2011年度(平成23年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
Xが土地の収用そのものを違法として争う場合には、収用裁決の取消しを求めることとなり、この訴訟は、抗告訴訟における取消訴訟となります。
したがって、当該訴訟は、形式的当事者訴訟ではありません。
損失補償の額について争う場合には、形式的当事者訴訟とされます。
土地の収用については、
土地収用そのものの違法性を争う→抗告訴訟(取消訴訟)
土地所有権を失った者が収容の無効を前提に土地所有権の確認を求める→争点訴訟
土地収用の補償額について争う→形式的当事者訴訟
と覚えておくのが得策です。
15
実質的当事者訴訟に関する次の記述について,適切か否か答えよ。
国に対して日本国籍を有することの確認を求める訴えを提起する場合,この確認の訴えは実質的当事者訴訟に該当する。 2011年度(平成23年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)

実質的当事者訴訟は、「公法上の法律関係に関する訴訟」である。
「国に対して」、日本国籍を有することの確認(自分の権利)を確認する訴えであることから
⇒ 本肢は実質的当事者訴訟に該当する。
実質的当事者訴訟の例
・損失補償請求訴訟
・公務員の地位確認訴訟
・公務員の俸給請求訴訟
・日本国籍の確認訴訟
・公法上の契約に関する訴訟
収用にかかる損失補償に関する訴え(形式的当事者訴訟)以外は、実質的当事者訴訟。と覚えちゃってます・・・
[自説の根拠]行政事件訴訟法4条
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1 1761秒前
次の文章は、インターネットを通じて郵便等の方法で医薬品を販売すること(以下「インターネット販売」と略する)を禁止することの是非が争われた判決の一節である(一部を省略してある)。空欄[ウ]に当てはまる語句を選びなさい。
「本件地位確認の訴え(第一類医薬品及び第二類医薬品につき店舗以外の場所にいる者に対する郵便その他の方法による販売をすることができる権利(地位)を有することの確認を求める訴え)は、[ア]のうちの公法上の法律関係に関する確認の訴えと解することができるところ、原告らは、改正省令の施行前は、一般販売業の許可を受けた者として、郵便等販売の方法の一態様としてのインターネット販売により一般用医薬品の販売を行うことができ、現にこれを行っていたが、改正省令の施行後は、本件各規定の適用を受ける結果として、第一類・第二類医薬品についてはこれを行うことができなくなったものであり、この規制は[イ]に係る事業者の権利の制限であって、その権利の性質等にかんがみると、原告らが、本件各規定にかかわらず、第一類・第二類医薬品につき郵便等販売の方法による販売をすることができる地位の確認を求める訴えについては、……本件改正規定の[ウ]性が認められない以上、本件規制をめぐる法的な紛争の解決のために有効かつ適切な手段として、[エ]を肯定すべきであり、また、単に抽象的・一般的な省令の適法性・憲法適合性の確認を求めるのではなく、省令の個別的な適用対象とされる原告らの具体的な法的地位の確認を求めるものである以上、この訴えの法律上の争訟性についてもこれを肯定することができると解するのが相当である(なお、本件改正規定の適法性・憲法適合性を争うためには、本件各規定に違反する態様での事業活動を行い、業務停止処分や許可取消処分を受けた上で、それらの[ウ]の抗告訴訟において上記適法性・憲法適合性を争点とすることによっても可能であるが、そのような方法は[イ]に係る事業者の法的利益の救済手続の在り方として迂遠であるといわざるを得ず、本件改正規定の適法性・憲法適合性につき、上記のような[ウ]を経なければ裁判上争うことができないとするのは相当ではないと解される。)。
したがって、本件地位確認の訴えは、公法上の法律関係に関する確認の訴えとして、[エ]が肯定され、法律上の争訟性も肯定されるというべきであり、本件地位確認の訴えは適法な訴えであるということができる。」
(東京地判平成22年3月30日判例時報2096号9頁)
行政処分
訓令
行政指導
委任命令
行政権の不作為
2 1761秒前
行政事件訴訟法9条2項は、平成16年改正において、取消訴訟の原告適格に関して新設された次のような規定である。次の文章の空欄[ウ]に入る語句として正しいものはどれか。
「裁判所は、処分又は裁決の[ア]について前項(行政事件訴訟法9条1項)に規定する法律上の利益の有無を判断するに当たっては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の[イ]並びに当該処分において考慮されるべき[ウ]を考慮するものとする.この場合において、当該法令の[イ]を考慮するに当たっては、当該法令と[エ]を共通にする関係法令があるときはその[イ]をも参酌するものとし、当該[ウ]を考慮するに当たっては、当該処分又は裁決がその根拠となる法令に違反してされ場合に害されることとなる[ウ]並びにこれが害される態様及び程度をも勘案するものとする。」
公共の福祉
利益の内容及び性質
相手方の利益
次の説明は、行政事件訴訟法第31条に規定される,いわゆる事情判決に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
事情判決は,原告の請求を棄却するものであるから,被告は,判決に不服がある場合でも,訴えの利益を欠くので,上訴することはできないと解されている。
4 1761秒前
行政事件訴訟法に定められた仮の救済制度について、適切か否か答えよ。
執行停止は、本案について理由がないとみえるときはすることができないのに対して、仮の義務付けおよび仮の差止めは、本案について理由があるとみえるときでなければすることができない。
行政事件訴訟法の定める当事者訴訟について、適切か否か答えよ。
国または公共団体の機関相互間における権限の存否に関する紛争についての訴訟は、公法上の法律関係に関するものであるから、当事者訴訟である。
訴えの利益について、最高裁判所の判例に照らして適切か否か答えよ。
再入国の許可申請に対する不許可処分について取消訴訟を提起した外国人は、本邦を出国した場合、当該処分の取消しを求める利益を失う。
行政事件訴訟法の条文に照らして、適切か否か答えよ。
「処分の取消しの訴え」の地方裁判所係属中に,関連請求として損害賠償請求を追加的に併合するようなことは,許されない。
行政事件訴訟法が定める「抗告訴訟」として、適切か否か答えよ。
裁決の取消しの訴え
抗告訴訟にあたるものとして、適切か否か答えよ。
核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律に基づき許可を得ている原子炉施設の運転の差止めを運転者に対して求める周辺住民の訴え。
取消訴訟の裁判管轄について、適切か否か答えよ。
取消訴訟は、処分に関し事案の処理に当たった下級行政機関の所在地を管轄する地方裁判所にも提起することができる。
取消訴訟の裁判管轄について、適切か否か答えよ。
国を被告とする取消訴訟は、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所にも提起することができる。
不利益処分の取消訴訟において原告勝訴判決(取消判決)が確定した場合に、当該判決について生ずる効力について、適切か否か答えよ。
判決後に新たな処分理由が発生した場合、処分をした行政庁は、これを根拠として、判決の拘束力と関わりなく、原告に対しより厳しい内容の不利益処分を行うことができる。
不利益処分の取消訴訟において原告勝訴判決(取消判決)が確定した場合に、当該判決について生ずる効力について、適切か否か答えよ。
判決の拘束力が生じるのは主文に限られず、主文に含まれる判断を導くために不可欠な理由中の判断についても及ぶ。
取消訴訟に関する次の記述について、適切か否か答えよ。
裁判所は、処分の執行停止の必要があると認めるときは、職権で、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止をすることができる。
執行停止についての内閣総理大臣の異議についての次の記述について,適切か否か答えよ。
内閣総理大臣の異議は,下級裁判所による執行停止決定に対するものでも,最高裁判所に対して述べることとされている。
53点
1
次の文章は、インターネットを通じて郵便等の方法で医薬品を販売すること(以下「インターネット販売」と略する)を禁止することの是非が争われた判決の一節である(一部を省略してある)。空欄[ウ]に当てはまる語句を選びなさい。
「本件地位確認の訴え(第一類医薬品及び第二類医薬品につき店舗以外の場所にいる者に対する郵便その他の方法による販売をすることができる権利(地位)を有することの確認を求める訴え)は、[ア]のうちの公法上の法律関係に関する確認の訴えと解することができるところ、原告らは、改正省令の施行前は、一般販売業の許可を受けた者として、郵便等販売の方法の一態様としてのインターネット販売により一般用医薬品の販売を行うことができ、現にこれを行っていたが、改正省令の施行後は、本件各規定の適用を受ける結果として、第一類・第二類医薬品についてはこれを行うことができなくなったものであり、この規制は[イ]に係る事業者の権利の制限であって、その権利の性質等にかんがみると、原告らが、本件各規定にかかわらず、第一類・第二類医薬品につき郵便等販売の方法による販売をすることができる地位の確認を求める訴えについては、……本件改正規定の[ウ]性が認められない以上、本件規制をめぐる法的な紛争の解決のために有効かつ適切な手段として、[エ]を肯定すべきであり、また、単に抽象的・一般的な省令の適法性・憲法適合性の確認を求めるのではなく、省令の個別的な適用対象とされる原告らの具体的な法的地位の確認を求めるものである以上、この訴えの法律上の争訟性についてもこれを肯定することができると解するのが相当である(なお、本件改正規定の適法性・憲法適合性を争うためには、本件各規定に違反する態様での事業活動を行い、業務停止処分や許可取消処分を受けた上で、それらの[ウ]の抗告訴訟において上記適法性・憲法適合性を争点とすることによっても可能であるが、そのような方法は[イ]に係る事業者の法的利益の救済手続の在り方として迂遠であるといわざるを得ず、本件改正規定の適法性・憲法適合性につき、上記のような[ウ]を経なければ裁判上争うことができないとするのは相当ではないと解される。)。
したがって、本件地位確認の訴えは、公法上の法律関係に関する確認の訴えとして、[エ]が肯定され、法律上の争訟性も肯定されるというべきであり、本件地位確認の訴えは適法な訴えであるということができる。」
(東京地判平成22年3月30日判例時報2096号9頁) 2013年度(平成25年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
行政処分
(正解) 行政処分
ア:公法上の当事者訴訟
イ:営業の自由
ウ:行政処分
エ:確認の利益
2
行政事件訴訟法9条2項は、平成16年改正において、取消訴訟の原告適格に関して新設された次のような規定である。次の文章の空欄[ウ]に入る語句として正しいものはどれか。
「裁判所は、処分又は裁決の[ア]について前項(行政事件訴訟法9条1項)に規定する法律上の利益の有無を判断するに当たっては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の[イ]並びに当該処分において考慮されるべき[ウ]を考慮するものとする.この場合において、当該法令の[イ]を考慮するに当たっては、当該法令と[エ]を共通にする関係法令があるときはその[イ]をも参酌するものとし、当該[ウ]を考慮するに当たっては、当該処分又は裁決がその根拠となる法令に違反してされ場合に害されることとなる[ウ]並びにこれが害される態様及び程度をも勘案するものとする。」 2012年度(平成24年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
利益の内容及び性質
ア 相手方以外の者                  イ 趣旨及び目的                   ウ 利益の内容及び性質                エ 目的
3
次の説明は、行政事件訴訟法第31条に規定される,いわゆる事情判決に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
事情判決は,原告の請求を棄却するものであるから,被告は,判決に不服がある場合でも,訴えの利益を欠くので,上訴することはできないと解されている。 1997年度(平成9年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2007年11月08日)
×
質問のコメントです。
行政事件訴訟法第31条
・裁判所は、請求を棄却することができる
・原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮
・当該判決の主文において、処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない
とあります。
問題文には
・「被告」は,判決に不服がある場合でも,訴えの利益を欠くので,上訴することはできない。
とあります。
「原告」ではなく「被告」となっているから解答は「×」である。
と考えて良いのでしょうか。
[自説の根拠]行政事件訴訟法第31条 – Wikibooks
sinoan さん
被告も「処分は違法である」なんて裁判所に判断されたままでは都合が悪いこともあるので、合法であるという判断を求めて上訴することが出来ます。
違法であると判断されたままだと多数の対象を相手に処分している場合、新規の処分はそれを根拠に拒否されてしまいますから。ですので、違法ではなく合法であり、請求を棄却するという判決を求めて上訴することは可能だと考えられます。
事情判決は、形式的には原告の請求を棄却する判決であるが、一方で、被告へ訴訟費用を負担させ、また、原処分の違法性を宣言しているため、判決の既判力により国家賠償請求等の後の訴訟にも影響を及ぼすことになり、実質的には認容判決の側面もある。したがって、原告も被告も事情判決に不服がある場合には、上訴することができる。
4
行政事件訴訟法に定められた仮の救済制度について、適切か否か答えよ。
執行停止は、本案について理由がないとみえるときはすることができないのに対して、仮の義務付けおよび仮の差止めは、本案について理由があるとみえるときでなければすることができない。 2009年度(平成21年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

執行停止は、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき、又は本案について理由がないとみえるときは、することができない。 (行政事件訴訟法 25条4項)
<要件の相違>
①執行停止・・・重大な損害を避けるため
②仮の義務付け、仮の差止め・・・償うことのできない損害を避けるため
[自説の根拠]行政事件訴訟法 25条の第2項、第2項37条の5第1項、第2項
ちなみに、「本案について理由がないとみえるとき」
とは、「勝訴する見込みがない」を意味します。
[自説の根拠]自説の根拠は、ユーキャンテキスト
執行停止は、本案について理由がないとみえるときはすることができない→(どちらとも言えないときはすることができる)
仮の義務付けおよび仮の差止めは、本案について理由があるとみえるときでなければすることができない→(どちらとも言えないときはすることができない)
と考えると、仮の義務付けおよび仮の差止めの方が、より厳格なものとなっているということではないでしょうか?
関連問題
次の説明は、行政不服審査法による審査請求における執行停止に関する記述である。
審査庁は,「本案について理由がないとみえるとき」には,執行停止をしないことができる。
5
行政事件訴訟法の定める当事者訴訟について、適切か否か答えよ。
国または公共団体の機関相互間における権限の存否に関する紛争についての訴訟は、公法上の法律関係に関するものであるから、当事者訴訟である。 2009年度(平成21年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
この法律において「機関訴訟」とは、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否又はその行使に関する紛争についての訴訟をいう。 (行政事件訴訟法 6条)
当事者訴訟とは、A当事者間の法律関係を確認しまたは形成する処分または裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの、および B公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟をいう。
Aを、形式的当事者訴訟という。実質的には処分または裁決に関する不服の訴訟であって抗告訴訟としての性格を持つが、形式的には当事者間の権利義務関係に関する訴訟として争わせることとしている。
Bを実質的当事者訴訟という。公務員の給与等公法上の金銭債権の支払請求訴訟等
行政事件訴訟法 第6条
この法律において「機関訴訟」とは、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否又はその行使に関する紛争についての訴訟をいう。
国または公共団体の機関相互間における権限の存否に関する紛争についての訴訟は「機関訴訟」である(6条)。
関連問題
次の行政事件訴訟法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
行政事件訴訟法 第6条
この法律において「【 】」とは、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否又はその行使に関する紛争についての訴訟をいう。
6
訴えの利益について、最高裁判所の判例に照らして適切か否か答えよ。
再入国の許可申請に対する不許可処分について取消訴訟を提起した外国人は、本邦を出国した場合、当該処分の取消しを求める利益を失う。 2008年度(平成20年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2009年11月20日)

再入国の許可申請に対する不許可処分を受けた者が、再入国の許可を受けないまま出国した場合には、不許可処分の取消しを求める訴えの利益は失われる
【最判平10.4.10】
外国人の再入国の許可申請に対する不許可処分について取消訴訟を提起後、本邦を出国した場合、当該処分の取消しを求める訴えの利益は失われる。
「再入国の許可申請に対する不許可処分を受けた者が再入国の許可を受けないまま本邦から出国した場合には、同人がそれまで有していた在留資格が消滅することにより、右不許可処分が取り消されても、同人に対して右在留資格のままで再入国することを認める余地はなくなるから、同人は、右不許可処分の取消しによって回復すべき法律上の利益を失うに至るものと解すべきである」(最判平成10年4月10判例より)
7
行政事件訴訟法の条文に照らして、適切か否か答えよ。
「処分の取消しの訴え」の地方裁判所係属中に,関連請求として損害賠償請求を追加的に併合するようなことは,許されない。 2002年度(平成14年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月26日)
×
行政事件訴訟法第19条
(原告による請求の追加的併合)
原告は、取消訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、関連請求に係る訴えをこれに併合して提起することができる。この場合において、当該取消訴訟が高等裁判所に係属しているときは、第16条第2項の規定を準用する。
前項の規定は、取消訴訟について民事訴訟法第143条の規定の例によることを妨げない。
行政庁に対する処分取消の訴えの場合は行政事件になるので本庁の行政部の管轄になり、国賠は民事事件に成るのではないでしょうか。例えば神奈川県では関内の横浜地裁にのみ行政事件を提訴できますが、国賠は原告の住所地で提訴できるので、例えば小田原支部でも提訴できるのではないでしょうか?この場合国賠は小田原支部から移送して横浜地裁の事件と併合するのでしょうか?
(関連請求に係る訴訟の移送)
第十三条  取消訴訟と次の各号の一に該当する請求(以下「関連請求」という。)に係る訴訟とが各別の裁判所に係属する場合において、相当と認めるときは、関連請求に係る訴訟の係属する裁判所は、申立てにより又は職権で、その訴訟を取消訴訟の係属する裁判所に移送することができる。ただし、取消訴訟又は関連請求に係る訴訟の係属する裁判所が高等裁判所であるときは、この限りでない。
上記の続き
一  当該処分又は裁決に関連する原状回復又は損害賠償の請求
二  当該処分とともに一個の手続を構成する他の処分の取消しの請求
三  当該処分に係る裁決の取消しの請求
四  当該裁決に係る処分の取消しの請求
五  当該処分又は裁決の取消しを求める他の請求
六  その他当該処分又は裁決の取消しの請求と関連する請求
上記のように、損害賠償請求は、「関連請求」に該当しますので、訴えを追加的に併合できます。
[自説の根拠]13条、19条
口頭弁論終結までは、国家賠償請求に切り替えることもできるし、国家賠償請求を取消訴訟に追加併合することもできます。
※尚、第一審が高等裁判所であるときは、関連請求側の被告の同意を得なければできません。
[自説の根拠]行訴法16条、19条
8
行政事件訴訟法が定める「抗告訴訟」として、適切か否か答えよ。
裁決の取消しの訴え 2001年度(平成13年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月26日)

【抗告訴訟】
・ 処分の取消しの訴え
・ 裁決の取消しの訴え
・ 無効等確認の訴え
・ 不作為の違法確認の訴え
・ 義務付けの訴え
・ 差止めの訴え
☆この(6種類)の抗告訴訟のうち、
(処分の取消しの訴え)と(裁決の取り消しの訴え)
をあわせて[取消し訴訟]という。
9
抗告訴訟にあたるものとして、適切か否か答えよ。
核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律に基づき許可を得ている原子炉施設の運転の差止めを運転者に対して求める周辺住民の訴え。 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)
×
「抗告訴訟とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟」と定義されています。
原子炉施設の運転は、公共的性格が認められるとしても、民間の電力会社による事業であって、行政庁の公権力の行使ではないため、
抗告訴訟ではなく、民事訴訟で争うこととなります。
※原子炉の設置許可について、周辺住民が許可処分の無効を国に求める訴えは、抗告訴訟です。
[自説の根拠]自説の根拠は、もんじゅ原発訴訟。
運転者に対して求める訴えは、民事訴訟。
<もんじゅ訴訟の周辺住民の訴え>
・原子炉の運転差止め→民事訴訟
(公権力の行使に当たらないから抗告訴訟提起不可)
・原子炉設置許可処分→無効等確認訴訟
(現在の法律関係に関する訴え(民訴・当事者訴訟)によって目的不達成。
→より直截的で適切な争訟形態であれば提起可)
10
取消訴訟の裁判管轄について、適切か否か答えよ。
取消訴訟は、処分に関し事案の処理に当たった下級行政機関の所在地を管轄する地方裁判所にも提起することができる。 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)

行政事件訴訟法
第12条
第3項
取消訴訟は、当該処分又は裁決に関し事案の処理に当たった下級行政機関の所在地の裁判所にも、提起することができる。
[自説の根拠]上記条文
第十二条
1  取消訴訟は、被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所又は処分若しくは裁決をした行政庁の所在地を管轄する裁判所の管轄に属する。
2  土地の収用、鉱業権の設定その他不動産又は特定の場所に係る処分又は裁決についての取消訴訟は、その不動産又は場所の所在地の裁判所にも、提起することができる。
3  取消訴訟は、当該処分又は裁決に関し事案の処理に当たつた下級行政機関の所在地の裁判所にも、提起することができる。
[自説の根拠]条文
11
取消訴訟の裁判管轄について、適切か否か答えよ。
国を被告とする取消訴訟は、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所にも提起することができる。 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)

国を被告とする取消訴訟は、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所(これを特定管轄裁判所という)にも、提起することができる
(行訴法12条4項)
原告Aの所在地が北海道○○市である場合、北海道を管轄する高等裁判所は、札幌高等裁判所(札幌市中央区)であり、札幌市中央区を管轄する地方裁判所は、札幌地方裁判所なので原告Aの特定管轄裁判所は、札幌地方裁判所となる。
12
不利益処分の取消訴訟において原告勝訴判決(取消判決)が確定した場合に、当該判決について生ずる効力について、適切か否か答えよ。
判決後に新たな処分理由が発生した場合、処分をした行政庁は、これを根拠として、判決の拘束力と関わりなく、原告に対しより厳しい内容の不利益処分を行うことができる。 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)

同一の事情の下においては同一の処分を繰り返すことはできないが、新たに処分理由が発生すればこれを根拠として不利益処分を行うことができる。
拘束力とは、行政処分が違法であると取消されたにもかかわらず、行政側がこれに抵触する内容の処分を維持したり、同一の事情のもとに同一の処分を繰返したりすることを許さない趣旨である。よって、判決後新たな処分理由が発生したのなら、それに基づいて処分をすることは取消判決の拘束力に抵触しない。
行政庁は、取消された行政処分と【同一の事情】の下で、【同一の理由、同一の内容】の処分を行うことが禁止される。もっとも、事情、理由、内容のいずれかが異なれば、拘束力は及ばない。
13
不利益処分の取消訴訟において原告勝訴判決(取消判決)が確定した場合に、当該判決について生ずる効力について、適切か否か答えよ。
判決の拘束力が生じるのは主文に限られず、主文に含まれる判断を導くために不可欠な理由中の判断についても及ぶ。 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)

判決の拘束力が生ずる範囲について判例は、
「拘束力は、判決主文が導き出されるのに必要な事実認定及び法律判断にわたるものである」としている(最判平成4年4月28日)。
したがって、判決の拘束力は、主文に含まれる判断を導くために不可欠な理由中の判断についても及ぶ。
なお、判決の結論と直接に関係しない傍論や要件事実を認定する過程における間接事実の認定には、拘束力は生じないと解されている。
[自説の根拠]過去問題 平成22年-問18【解答・解説】 – 行政書士試験!合格道場
14
取消訴訟に関する次の記述について、適切か否か答えよ。
裁判所は、処分の執行停止の必要があると認めるときは、職権で、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止をすることができる。 2013年度(平成25年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
『職権で』が✕。
『申立てにより、決定をもって』が◌です(行訴法第25条)
関連して・・・・
内閣総理大臣の異義が無い場合でも、裁判所が執行停止の必要がなくなったときは、執行停止を取り消すことができる。
15
執行停止についての内閣総理大臣の異議についての次の記述について,適切か否か答えよ。
内閣総理大臣の異議は,下級裁判所による執行停止決定に対するものでも,最高裁判所に対して述べることとされている。 2011年度(平成23年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
異議は、執行を停止した裁判所に対して述べなければならない
執行停止の決定前の異議は、申立てのあった裁判所に対して述べなければならず(行政事件訴訟法第27条1項)、執行停止の決定後の異議は、決定をした裁判所に対して述べなければならない。ただし、その決定に対する抗告が抗告裁判所に係属しているときは、抗告裁判所に対して述べなければならない(行政事件訴訟法第27条5項)。
したがって、「最高裁判所に対して述べることとされている。」というのは誤りである。
[自説の根拠]行政事件訴訟法第27条
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1 1817秒前
次の文章は、ある最高裁判所判決の一節である。空欄[ウ]に当てはまる語句を、選択肢から選びなさい。
原子炉施設の安全性に関する判断の適否が争われる原子炉設置許可処分の取消訴訟における裁判所の審理、判断は、原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の専門技術的な[ア]及び判断を基にしてされた被告行政庁の判断に[イ]があるか否かという観点から行われるべきであって、現在の科学技術水準に照らし、右[ア]において用いられた具体的[ウ]に[イ]があり、あるいは当該原子炉施設が右の具体的[ウ]に適合するとした原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の[ア]及び[エ]に看過し難い過誤、欠落があり、被告行政庁の判断がこれに依拠してされたと認められる場合には、被告行政庁の右判断に[イ]があるものとして、右判断に基づく原子炉設置許可処分は違法と解すべきである。
原子炉設置許可処分についての右取消訴訟においては、右処分が前記のような性質を有することにかんがみると、被告行政庁がした右判断に[イ]があることの主張、立証責任は、本来、原告が負うべきものと解されるが、当該原子炉施設の安全審査に関する資料をすべて被告行政庁の側が保持していることなどの点を考慮すると、被告行政庁の側において、まず、その依拠した前記の具体的[ウ]並びに[ア]及び[エ]等、被告行政庁の判断に[イ]のないことを相当の根拠、資料に基づき主張、立証する必要があり、被告行政庁が右主張、立証を尽くさない場合には、被告行政庁がした右判断に[イ]があることが事実上推認されるものというべきである。
(最一小判平成4年10月29日民集46巻7号1174頁以下)
省令
政令
答申
審査基準
要綱
2 1817秒前
行政事件訴訟法9条2項は、平成16年改正において、取消訴訟の原告適格に関して新設された次のような規定である。次の文章の空欄[エ]に入る語句として正しいものはどれか。
「裁判所は、処分又は裁決の[ア]について前項(行政事件訴訟法9条1項)に規定する法律上の利益の有無を判断するに当たっては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の[イ]並びに当該処分において考慮されるべき[ウ]を考慮するものとする.この場合において、当該法令の[イ]を考慮するに当たっては、当該法令と[エ]を共通にする関係法令があるときはその[イ]をも参酌するものとし、当該[ウ]を考慮するに当たっては、当該処分又は裁決がその根拠となる法令に違反してされ場合に害されることとなる[ウ]並びにこれが害される態様及び程度をも勘案するものとする。」
目的
趣旨
次の説明は、取消訴訟と審査請求の関係に関する記述である。
審査請求の前置が処分取消訴訟の要件とされている場合には,その出訴期間も審査請求の裁決の時点を基準として判断されることとなるが,それ以外の場合に審査請求をしても,処分取消訴訟の出訴期間は処分の時点を基準として判断されることとなる。
4 1817秒前
次の説明は、平成16年の行政事件訴訟法改正後の行政事件訴訟制度に関する記述である。
仮の義務付けまたは仮の差止めは,処分の執行停止と同様の機能を有するので,内閣総理大臣の異議の制度が準用されている。
次の説明は、平成16年改正により,行政事件訴訟法に設けられた教示制度の規定に関する記述である。
原処分ではなく裁決に対してのみ取消訴訟を認める旨の定めがある場合に,当該原処分を行う際には,その定めがある旨を教示しなければならない。
次の説明は、取消訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
取消訴訟には,処分取消訴訟と裁決取消訴訟とがあるが,原告は常にそのいずれをも選択することができる。
次の説明は、行政事件訴訟法における取消しの訴えがあった場合において,執行停止の対象となる処分に関する記述である。
生活保護の開始の申請に対する却下処分
次の説明は、行政事件訴訟法に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
取消訴訟は,行政の客観的な公正の確保を求めるための訴訟であるので,自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消しを求めることもできる。
次の説明は、取消訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
行政事件訴訟法第14条第1項の規定により,取消訴訟は,処分のあった日から3箇月を経過したときは,提起することができない。
次の説明は、行政事件訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
機関訴訟とは,国又は地方公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で,選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものであり,法律の定めがないと提起できない。
行政事件訴訟法上の訴訟類型の選択について、適切か否か答えよ。
X所有の土地について違法な農地買収処分がなされ、それによって損害が生じた場合、Xが国家賠償請求訴訟を提起して勝訴するためには、あらかじめ、当該買収処分の取消訴訟または無効確認訴訟を提起して請求認容判決を得なければならない。
取消訴訟の裁判管轄について、適切か否か答えよ。
取消訴訟は、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所にも提起することができる。
いわゆる申請型と非申請型(直接型)の義務付け訴訟について、行政事件訴訟法の規定に照らし、適切か否か答えよ。
申請型と非申請型の義務付け訴訟いずれにおいても、一定の処分がされないことによる損害を避けるため「他に適当な方法がないとき」に限り提起できることとされている。
A電力株式会社は、新たな原子力発電所の設置を計画し、これについて、国(原子力規制委員会)による原子炉等規制法(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律)に基づく原子炉の設置許可を得て、その建設に着手した。これに対して、予定地の周辺に居住するXらは、重大事故による健康被害などを危惧して、その操業を阻止すべく、訴訟の提起を検討している。この場合の訴訟について、最高裁判所の判例に照らし、適切か否か答えよ。
原子炉設置許可は、申請された計画上の原子炉の安全性を確認するにすぎず、実際に稼働している原子炉が計画どおりの安全性を有しているか否かは許可の有無とは無関係であるから、工事が完了して原子炉が稼働すれば、許可取消訴訟の訴えの利益は失われる。
行政事件訴訟法3条2項の「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」(以下「行政処分」という。)に関する次の記述について、最高裁判所の判例に照らし、適切か否か答えよ。
(旧)関税定率法の規定に基づき税関長が行う「輸入禁制品に該当する貨物と認めるのに相当の理由がある」旨の通知は、行政処分に該当しない。
おはようございます。脳のためにも、朝食はしっかり食べましょうね。
1
次の文章は、ある最高裁判所判決の一節である。空欄[ウ]に当てはまる語句を、選択肢から選びなさい。
原子炉施設の安全性に関する判断の適否が争われる原子炉設置許可処分の取消訴訟における裁判所の審理、判断は、原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の専門技術的な[ア]及び判断を基にしてされた被告行政庁の判断に[イ]があるか否かという観点から行われるべきであって、現在の科学技術水準に照らし、右[ア]において用いられた具体的[ウ]に[イ]があり、あるいは当該原子炉施設が右の具体的[ウ]に適合するとした原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の[ア]及び[エ]に看過し難い過誤、欠落があり、被告行政庁の判断がこれに依拠してされたと認められる場合には、被告行政庁の右判断に[イ]があるものとして、右判断に基づく原子炉設置許可処分は違法と解すべきである。
原子炉設置許可処分についての右取消訴訟においては、右処分が前記のような性質を有することにかんがみると、被告行政庁がした右判断に[イ]があることの主張、立証責任は、本来、原告が負うべきものと解されるが、当該原子炉施設の安全審査に関する資料をすべて被告行政庁の側が保持していることなどの点を考慮すると、被告行政庁の側において、まず、その依拠した前記の具体的[ウ]並びに[ア]及び[エ]等、被告行政庁の判断に[イ]のないことを相当の根拠、資料に基づき主張、立証する必要があり、被告行政庁が右主張、立証を尽くさない場合には、被告行政庁がした右判断に[イ]があることが事実上推認されるものというべきである。
(最一小判平成4年10月29日民集46巻7号1174頁以下) 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)
審査基準
ア 調査審議
イ 不合理な点
エ 判断の過程
[自説の根拠]TACの解答
2
行政事件訴訟法9条2項は、平成16年改正において、取消訴訟の原告適格に関して新設された次のような規定である。次の文章の空欄[エ]に入る語句として正しいものはどれか。
「裁判所は、処分又は裁決の[ア]について前項(行政事件訴訟法9条1項)に規定する法律上の利益の有無を判断するに当たっては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の[イ]並びに当該処分において考慮されるべき[ウ]を考慮するものとする.この場合において、当該法令の[イ]を考慮するに当たっては、当該法令と[エ]を共通にする関係法令があるときはその[イ]をも参酌するものとし、当該[ウ]を考慮するに当たっては、当該処分又は裁決がその根拠となる法令に違反してされ場合に害されることとなる[ウ]並びにこれが害される態様及び程度をも勘案するものとする。」 2012年度(平成24年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
目的
(正解) 目的
エ:目的
ちなみに
ア:相手方以外の者
イ:趣旨及び目的
ウ:利益の内容及び性質
[自説の根拠]行訴法 9条2項
3
次の説明は、取消訴訟と審査請求の関係に関する記述である。
審査請求の前置が処分取消訴訟の要件とされている場合には,その出訴期間も審査請求の裁決の時点を基準として判断されることとなるが,それ以外の場合に審査請求をしても,処分取消訴訟の出訴期間は処分の時点を基準として判断されることとなる。 2006年度(平成18年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
第一項本文の場合において、当該処分につき審査請求がされているときは、裁判所は、その審査請求に対する裁決があるまで(審査請求があつた日から三箇月を経過しても裁決がないときは、その期間を経過するまで)、訴訟手続を中止することができる。 (行政事件訴訟法 8条3項)
審査請求の前置が処分取消訴訟の要件とされている場合にも,それ以外の場合にも,審査請求の裁決の時点を基準として、出訴期間が判断される(行訴14条3項)
審査請求があttなるが,処分取消訴訟の出訴期間は処分の時点を基準として判断されることとなる。
↑上記、括弧以下は入力ミスです。すみません。
なお、審査請求の裁決の時点を基準として出訴期間を算定するのは、審査請求の裁決を待っている間に、取消訴訟の出訴期間が経過してしまうおそれがあるからだとされています。
審査請求前置主義を採っている場合でも、自由選択主義により審査請求した場合でも、審査請求の裁決がされていれば、処分取消訴訟の出訴期間は、裁決を基準として出訴期間を算定する(行政事件訴訟法第14条3項)。
なお、行政不服審査法の不服申立ては、簡易迅速を目的に掲げているが(行政不服審査法第1条)、実際には、裁決されるまでに長期間かかることも少なくなく、裁決を基準として出訴期間を算定しなければ、不当に出訴機会を奪うことになりかねないため、このように規定されている。
[自説の根拠]行政書士試験 合格道場 過去問解説
4
次の説明は、平成16年の行政事件訴訟法改正後の行政事件訴訟制度に関する記述である。
仮の義務付けまたは仮の差止めは,処分の執行停止と同様の機能を有するので,内閣総理大臣の異議の制度が準用されている。 2006年度(平成18年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年04月16日)

行政事件訴訟法
第25条第5項から第8項(執行停止の方法等)
第26条から第28条(事情変更による執行取消、内閣総理大臣の異議、執行停止等の管轄裁判所)
第33条第1項(拘束力)
の規定は、仮の義務付け又は仮の差止めに関する事項について準用される。(37の5条4項)
※内閣総理大臣の異議制度
この制度は、もとは行政事件訴訟特例法に定められたものであり(GHQの指示によって作られたとされる)、現行の行政事件訴訟法27条に引き継がれている。
内閣総理大臣は、取消訴訟における処分の執行停止について、裁判所に対し、異議を述べることができる(第27条第1項)。
裁判所は異議を受けた場合、執行停止をすることができず、すでに執行停止の決定をしているときは、これを取り消さなければならない(同条第4項)。
諸外国にない制度であり、批判としては以下のものがある。
・行政権の司法権への介入であり、三権分立の原理に反する。
・異議の適法性について司法による点検ができない。
[自説の根拠]Wikipedia
内閣総理大臣の異議については、司法権の独立を害し、権力分立に反するため、違憲であるという見解が有力であり、行政事件訴訟法改正に際して制度自体を廃止すべきであるという提案もなされていたが、平成16年の改正の際には存置することとされた。
行政事件訴訟法37条の5第4項で
内閣総理大臣の異議を定める同法27条を準用しています。
5
次の説明は、平成16年改正により,行政事件訴訟法に設けられた教示制度の規定に関する記述である。
原処分ではなく裁決に対してのみ取消訴訟を認める旨の定めがある場合に,当該原処分を行う際には,その定めがある旨を教示しなければならない。 2006年度(平成18年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属しない場合には、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければならない。 (行政事件訴訟法 11条2項)
行政事件訴訟法46条2項
行政庁は、法律に処分についての審査請求に対する裁決に対してのみ取消訴訟を提起することができる旨の定めがある場合において、当該処分青するときは、当該処分の相手方に対し、法律にその定めがある旨を書面で教示しなければならない。ただし、当該処分を口頭でする場合は、この限りでない。
[自説の根拠]自説の根拠は、上記条文です。
解説は、誤字があるので念のために記入します。文章の2行目真ん中に「当該処分青するときは」とあるのは、法律文面では「当該処分をするときは」となっています。
[自説の根拠]行政事件訴訟法第46条2項
6
次の説明は、取消訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
取消訴訟には,処分取消訴訟と裁決取消訴訟とがあるが,原告は常にそのいずれをも選択することができる。 1991年度(平成3年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
行政庁は、取消訴訟を提起することができる処分又は裁決をする場合には、当該処分又は裁決の相手方に対し、次に掲げる事項を書面で教示しなければならない。ただし、当該処分を口頭でする場合は、この限りでない。
2号 当該処分又は裁決に係る取消訴訟の出訴期間 (行政事件訴訟法 46条1項2号)
原則は問題文の通りなのだが、例外があるので、「常に」が誤り。
(行政事件訴訟法3条・10条2項参照)
例外として、行政事件訴訟法以外の法律で、原処分に対しての処分取消訴訟を許さない旨の定めが置かれてる場合がある(これを裁決主義という)。
hikaru333さんの解説の通りです。
「裁決主義」という用語が出てきたので、「原処分主義」にも触れておきます。
行政事件訴訟では「原処分主義」が原則で、その内容は問題文の通りですが、「原処分主義」は原処分と裁決のどちらの取消訴訟を提起してもよいが、裁決の取り消し訴訟では原処分の瑕疵を争えないという意味で、決して原処分しか争えないという意味ではないので注意が必要です。
関連問題
次の説明は、平成16年改正により,行政事件訴訟法に設けられた教示制度の規定に関する記述である。
原処分ではなく裁決に対してのみ取消訴訟を認める旨の定めがある場合に,当該原処分を行う際には,その定めがある旨を教示しなければならない。
7
次の説明は、行政事件訴訟法における取消しの訴えがあった場合において,執行停止の対象となる処分に関する記述である。
生活保護の開始の申請に対する却下処分 1993年度(平成5年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2007年11月08日)
×
執行不停止が原則です
執行停止というのは、行政処分(ここでは生活保護申請の受理)を一旦やめるということ。
その条件としては、回復困難な損害を避けるため緊急の必要があるとき、とされています。
生活保護の開始の申請をするということは、まだ保護費をもらっていない状況ですので、これを却下されても回復困難な損害とはいえません。保護を打ち切られたら、執行停止の対象になる可能性はあります。
↑改正により執行停止の要件が「回復困難な損害」から「重大な損害」に変更されていますよ。
[自説の根拠]行政事件訴訟法 第二十五条
8
次の説明は、行政事件訴訟法に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
取消訴訟は,行政の客観的な公正の確保を求めるための訴訟であるので,自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消しを求めることもできる。 1994年度(平成6年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
取消訴訟においては、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消しを求めることができない。 (行政事件訴訟法 10条)
処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り提起できます。
[自説の根拠]行政事件訴訟法 第9条 第1項
本肢は、原告適格(行訴法9条1項)に関するものではなく、違法の主張制限(同法10条1項)に関するものですね。
[自説の根拠]行政事件訴訟法10条1項
取消訴訟においては、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消を求めることができない。
公式解説にも掲載されていますが、念のためもう一度確認のために記入します。
本文の判断基準となる条文は以下のものです。「取消訴訟においては、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消しを求めることができない。」問題に聞かれているものは、「取消しを求めることもできる。」と法文の規定と反対のことが述べられているので、回答は「☓」となる。
[自説の根拠]行政事件訴訟法第10条1項
なかなか気付けなかったのですが、
①法律上の利益に関係のない違法を理由として取り消しを求めることができない
②法律上の利益を有するものに限り提起できる
この二つは、似ていますが内容が違います。
法律上の利益を有していても、法律上の利益に関係のない違法を理由として取り消しを求めた場合、原告適格はあるのに却下判決を受けることになるようです。
関連問題
次の説明は、行政事件訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
処分の取消しの訴えにおいては,自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消しを求めることはできない。
9
次の説明は、取消訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
行政事件訴訟法第14条第1項の規定により,取消訴訟は,処分のあった日から3箇月を経過したときは,提起することができない。 1996年度(平成8年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
取消訴訟は、処分又は裁決の日から一年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。 (行政事件訴訟法 14条2項)
「取消訴訟は、処分又は裁決があつたことを知つた日から6箇月・・・」ですね。
「知った日から6箇月」
ついでに、2項も覚えておかないといけないです。
「処分又は裁決の日から1年」
取消訴訟の出訴期間
行政事件訴訟法14条
1項 取消訴訟は、処分または裁決があったことを知った日から6箇月を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りではない。
2項 取消訴訟は、処分又は裁決の日から一年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りではない。
関連問題
次の説明は、取消訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
取消訴訟は,処分又は裁決の日から1年を経過したときは,正当な理由がある場合を除き,提起することができない。
10
次の説明は、行政事件訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
機関訴訟とは,国又は地方公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で,選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものであり,法律の定めがないと提起できない。 1997年度(平成9年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
この法律において「民衆訴訟」とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう。 (行政事件訴訟法 5条)
本問の説明は、機関訴訟ではなく、「民衆訴訟」のものです。
「機関訴訟」とは、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否、またはその行使に関する紛争についての訴訟のことです。
行政事件訴訟法第5条、第6条
(民衆訴訟)
第5条 この法律において「民衆訴訟」とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう。
(機関訴訟)
第6条 この法律において「機関訴訟」とは、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否又はその行使に関する紛争についての訴訟をいう。
[自説の根拠]行政事件訴訟法第5条・第6条
関連問題
次の行政事件訴訟法の条文の【 】にあてはまる言葉を記述しなさい。
行政事件訴訟法 第5条
この法律において「【 】」とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう。
11
行政事件訴訟法上の訴訟類型の選択について、適切か否か答えよ。
X所有の土地について違法な農地買収処分がなされ、それによって損害が生じた場合、Xが国家賠償請求訴訟を提起して勝訴するためには、あらかじめ、当該買収処分の取消訴訟または無効確認訴訟を提起して請求認容判決を得なければならない。 2007年度(平成19年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月20日)
×
【抗告訴訟と国家賠償請求の関係】 最判平3.4.19
判旨
行政処分が違法であることを理由として国家賠償の請求をするについては、あらかじめその行政処分の取消しはまた無効確認の判決を得なければならないものではない。
よって×が正解です
[自説の根拠]行政書士マスター六法&判例
処分の取消・処分の無効確認は、行政処分の効力を争うもの。
国家賠償請求は、行政行為の効力を争うものではなく、
行政行為の違法を前提として、損害に対する賠償を請求するもの。
よって、目的を異にすること及び公定力によって妨げられるものではないので、あらかじめ処分の取消判決を得る必要はない。
[自説の根拠]最判昭36.4.21
12
取消訴訟の裁判管轄について、適切か否か答えよ。
取消訴訟は、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所にも提起することができる。 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)
×
行政事件訴訟法第12条1項
取消訴訟は、被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所又は処分若しくは裁決をした行政庁の所在地を管轄する裁判所の管轄に属する。
「原告」ではなく「被告」です。
行政事件訴訟法12条4項
国又は独立行政法人若しくは別表に掲げる法人を被告とする取消訴訟は、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所(特定管轄裁判所)にも、提起することができる。
12条4項の「高等裁判所所在地を管轄する地方裁判所」とは、東京・大阪・名古屋・広島・福岡・仙台・札幌・高松の8つの地裁です。
例えば、原告が京都府在住であれば、問題文の「原告の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所」は「京都地裁」です。しかし「原告の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所」は、大阪高等裁判所所在地を管轄する「大阪地裁」です。
したがって、12条4項によっても、「原告の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所」に取消訴訟を提起できるものではありません。
[自説の根拠]「行政法」(櫻井・橋本)を参照しました。
13
いわゆる申請型と非申請型(直接型)の義務付け訴訟について、行政事件訴訟法の規定に照らし、適切か否か答えよ。
申請型と非申請型の義務付け訴訟いずれにおいても、一定の処分がされないことによる損害を避けるため「他に適当な方法がないとき」に限り提起できることとされている。 2013年度(平成25年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
非申請型の訴訟要件には、「原告適格」の他に、「損害の重大性」と「補充性」があり、すなわち一定の処分がされないことにより重大な損害を生ずるおそれがあり(損害の重大性)、かつ、その損害を避けるため他に適当な方法がないとき(補充性)に限り、提起することができる(行政事件訴訟法第37条の2第1項)。
一方、申請型の訴訟要件に、「損害の重大性」と「補充性」は入っていない(行政事件訴訟法第37条の3参照)。
したがって、本肢は、申請型の訴訟要件には「補充性」があるとしているため、誤りである。
2つ続けて投稿した内、最後の一文が「したがって、…「損害の重大性」があるとしているため、誤りである。」の方は解説誤りなので、削除をお願いします。
申請型の訴訟要件は,「原告適格」「申請等に対する不作為又は拒否があること」及び「併合提起すること」の三つ。 「一定の処分がされないことによる損害を避けるため」は,訴訟要件に入っていないため誤り。
14
A電力株式会社は、新たな原子力発電所の設置を計画し、これについて、国(原子力規制委員会)による原子炉等規制法(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律)に基づく原子炉の設置許可を得て、その建設に着手した。これに対して、予定地の周辺に居住するXらは、重大事故による健康被害などを危惧して、その操業を阻止すべく、訴訟の提起を検討している。この場合の訴訟について、最高裁判所の判例に照らし、適切か否か答えよ。
原子炉設置許可は、申請された計画上の原子炉の安全性を確認するにすぎず、実際に稼働している原子炉が計画どおりの安全性を有しているか否かは許可の有無とは無関係であるから、工事が完了して原子炉が稼働すれば、許可取消訴訟の訴えの利益は失われる。 2013年度(平成25年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
【原子炉設置許可処分(もんじゅ訴訟 最判平4.9.22)】
建築が完了しても、訴えの利益は認められる
→安全性の確認に違法があれば、許可は取り消されて操業はできなくなるから。
【建築確認取消訴訟(最判昭59..10.26)】
建築が完了したら、訴えの利益は消滅する
→建築確認の取消しにより検査済証交付の拒否や違反是正命令の発令をすべき法的拘束力は生じないので、完了後に建築確認を取り消す意味はないから。
15
行政事件訴訟法3条2項の「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」(以下「行政処分」という。)に関する次の記述について、最高裁判所の判例に照らし、適切か否か答えよ。
(旧)関税定率法の規定に基づき税関長が行う「輸入禁制品に該当する貨物と認めるのに相当の理由がある」旨の通知は、行政処分に該当しない。 2012年度(平成24年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
以下の判旨より、行政処分に該当します。
関税定率法による通知等は、……観念の通知であるとはいうものの、もともと法律の規定に準拠してされたものであり、かつ、これにより輸入者に対し申告にかかる本件貨物を適法に輸入することができなくなるという法律上の効果を及ぼすものというべきであるから、行政事件訴訟法3条2項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に該当するもの、と解するのが相当である。
[自説の根拠]最判54.12.25 横浜税関検査事件
税関長による輸入禁制品該当の通知は、観念の通知であるが、法律に準拠してされるものであり、これによって当該貨物を適法に輸入できなくなるという法律上の効果が生じるから【行政処分に該当する】(最判昭和54年12月25日)。
税関長による関税定率法に基づく通知は法律上の効果を及ぼすとされており、「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」です
当然抗告訴訟の対象となります
その他関連判例
●最判昭39.10.29ごみ焼却場の設置と処分性
直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定することが法律上認められているもの
●最判平16.4.26食品衛生法違反の通知
検疫所長が行った通知について処分性を肯定
●最判平21.11.26条例制定行為の処分性
抗告訴訟の対象となる行政処分
[自説の根拠]最判昭54.12.25税関検査事件
デル判
Wセミナー
その他判例
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さすがに、これはマズイかも。更に練習を。
1
取消訴訟の原告適格に関する次の文章の空欄[ウ]に当てはまる語句を、選択肢から選びなさい。
平成16年(2004年)の行政事件訴訟法(以下、「行訴法」という。)改正のポイントとして、取消訴訟の原告適格の拡大がある。
取消訴訟の原告適格につき、行訴法9条(改正後の9条1項)は、「処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき[ア]を有する者…に限り、提起することができる。」と定めているが、最高裁判例は、ここでいう「当該処分の取消しを求めるにつき「[ア]を有する者』とは、当該処分により自己の権利若しくは[イ]を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう」と解してきた。しかしながら、裁判実務上の原告適格の判断が狭いとの批判があり、平成16年改正により新たに行訴法9条に第2項が加えられ、「裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する[ア]の有無を判断するに当たっては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき[ウ]の内容及び性質を考慮するものとする」ことが規定された。そしてこの9条2項は、[エ]の原告適格についても準用されている。 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)
利益
ア)法律上の利益
イ)法律上保護された利益
ウ)利益
エ)差し止め訴訟
2
次の説明は、取消訴訟と審査請求の関係に関する記述である。
行政事件訴訟法は原処分主義を採用しているため,審査請求に対する棄却裁決を受けた場合には,元の処分に対して取消訴訟を提起して争うべきこととなり,裁決に対して取消訴訟を提起することは許されない。 2006年度(平成18年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
行政庁は、法律に処分についての審査請求に対する裁決に対してのみ取消訴訟を提起することができる旨の定めがある場合において、当該処分をするときは、当該処分の相手方に対し、法律にその定めがある旨を書面で教示しなければならない。ただし、当該処分を口頭でする場合は、この限りでない。 (行政事件訴訟法 46条2項)
「原処分主義」(もとの行政処分に違法性があると訴える)という言葉に引っ張られすぎないことがポイントです。棄却裁決(審査請求が認められない)に不満があっても、「元の行政処分に対して」取消訴訟を提起して争うべきなのですが、審査請求の裁決の過程が違法であれば裁決の取消訴訟を提起することも可能です。
要するに、行政処分の違法性を証明できなくても、その処分の審査請求に対する棄却裁決に違法性が見つかれば、それを根拠に訴訟して勝つ。(裁決の取り消し訴訟)ただし、訴訟に勝ったからと言って、処分が取り消しになるとも限りません。
「原処分主義」の意味に注意が必要だと思います。
「原処分主義」は原処分の取消しか争えない、というのではなく、裁決の取消訴訟では原処分の違法を争えない(原処分の取消訴訟を起こしたほうが都合がよい)という意味です。
「原処分主義」に裁決の取消訴訟を認めない、とする趣旨は含まれていません。
反対に、「裁決主義」は裁決の取消訴訟しか認めないという意味です。
この2つは対義語ではないので問題文に出たときに意味を勘違いしないようにしたほうがいいと思います。
裁決主義では、裁決取消訴訟しか提起できませんので、原処分の違法も、裁決取消訴訟で争うことができます。
ようするに、裁決主義の場合は、裁決取消訴訟で、原処分の違法と、裁決固有の瑕疵と、両方争えるということです。
原処分主義では、これらが、はっきりと区別されているということです。両方提起された場合、判決で、矛盾が起きないようにするためです。
大変難解な箇所ですね。
関連問題
次の説明は、取消訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
行政事件訴訟では,原則として審査請求前置主義が採られているので,処分の取消しの訴えは,法律に別段の定めのない限り,処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ,提起することはできない。
3
次の説明は、平成16年の行政事件訴訟法改正後の行政事件訴訟制度に関する記述である。
処分が,国または公共団体に所属しない行政庁によって行われた場合,当該処分の取消を求める訴えは,処分取消訴訟に替わり,民事訴訟によることとなった。 2006年度(平成18年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属しない場合には、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければならない。 (行政事件訴訟法 11条2項)
条文問題でしょ
引っ掛けでも何でもない
暗記してない方が悪い
本文判断の根拠とすべき条文は以下のもの。「処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属しない場合には、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければならない」との規定であり、明確に「取消訴訟」で行うべき規定があり、民事訴訟で行うべきとの規定はない。なお、第7条に「行政事件訴訟に関し、この法律に定めがない事項については、民事訴訟の例による」との規定があるが、この法律に定めのない場合に適用されるものであり、今回は強制事件訴訟法に規定があるので、第11条の規定が優先するので、回答は「☓」となる。
[自説の根拠]行政事件訴訟法第11条1項の②、第7条
まったく同じ文面で平成18年問18の不当肢として出題されていますので、深く考えずあっさり×と判断できるようにしてしまいましょう。
4
次の説明は、平成16年改正により,行政事件訴訟法に設けられた教示制度の規定に関する記述である。
誤った教示をした場合,または教示をしなかった場合についての救済措置の規定がおかれている。 2006年度(平成18年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年04月16日)
×
ひっかけ問題ですね。
不服審査法と勘違いしなければ簡単。
制度的には行政不服審査法(誤った教示をした場合の救済)と混同しそうですね。
あと行政事件訴訟法15条(被告を誤った訴えの救済)と混同された方も多いかと思います。
うる覚えだと本番でスッポ抜けそうなので…念を入れときましょうね。お互いに!
行訴法には、行審法の、
教示をしなかった場合(行審法58条)
誤った教示をした場合の救済(行審法18条)
利害関係人への教示(行審法57条2項)
のような規定は無い。
5
次の説明は、取消訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
取消訴訟が提起された場合には,被害者救済の立場から当該取消訴訟に係る行政処分の執行は停止されるのが原則であるが,当該執行の停止によって公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるときに限り,執行の継続が認められる。 1996年度(平成8年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2007年11月08日)
×
執行不停止の原則があるのはどうして?
行政事件訴訟法25条1項にあるように、執行不停止の原則があるのは、濫訴によって行政活動が麻痺するのを回避するというのが趣旨です。行政不服審査法34条1項にあるように、執行不停止の原則があるのも同様の理由で行政活動が停滞しないようにというのが趣旨です。
とてもわかりやすくて助かります。
法律といえども「どうして」という根拠があると思えます。その根拠をご教示いただくことで、理解がとてもしやすくなります。これからもご教示ください。
調べてみたのですが、
これを「不可変更力」というのですね。
6
次の説明は、取消訴訟に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
処分の取消しの訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えとを提起することができる場合には,裁決の取消しの訴えにおいては,処分の違法を理由として取消しを求めることができない。 1999年度(平成11年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

処分の取消しの訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えとを提起することができる場合には、裁決の取消しの訴えにおいては、処分の違法を理由として取消しを求めることができない。 (行政事件訴訟法 10条2項)
(取消しの理由の制限)
第10条 取消訴訟においては、自己の法律上の利点に関係のない違法を理由として取消しを求めることができない。
2 処分の取消しの訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えとを提起することができる場合には、裁決の取消しの訴えにおいては、処分の違法を理由として取消しを求めることができない。
[自説の根拠]行政事件訴訟法第10条
処分の取消しの訴えと裁決の取消しの訴えの関係
原則:原処分主義。
処分の取消しの訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えのどちらを提起してもいいですし、両方を提起してもかまいません。ただし処分の取消しの訴えと裁決の取消しの訴えの両者が可能のときには、裁決の取消しの訴えにおいては、原処分の違法を理由として取消を求めることはできません(原処分の違法は処分の取消しの訴えで、裁決の違法は裁決の取消しの訴えで、ということです)。
[自説の根拠]自説の根拠は、市民の味方!行政法。
例外:裁決主義
裁決主義の場合は、裁決取消訴訟しか提起できませんので、原処分の違法も、裁決取消訴訟で争うことになります。つまり、裁決主義の場合は、裁決取消訴訟で、原処分の違法と、裁決固有の瑕疵と、両方とも、争えるということです。
関連問題
次の説明は、行政事件訴訟法に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
審査請求を棄却する裁決を受けた者が,更に訴訟を提起して原処分に内在する違法を主張しようとする場合には,法令に特別の定めのある場合を除き,裁決の取消しの訴えではなく,処分の取消しの訴えによらなければならない。
7
行政事件訴訟法に定められた仮の救済制度について、適切か否か答えよ。
行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為については、行政事件訴訟法の定める執行停止、仮の義務付けおよび仮の差止めのほか、民事保全法に規定する仮処分を行うことができる。 2009年度(平成21年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為については、民事保全法(平成元年法律第九十一号)に規定する仮処分をすることができない。 (行政事件訴訟法 44条)
行政事件訴訟法 第44条【仮処分の排除】
行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為については、民事保全法に規定する仮処分をすることができない。
基本的に、執行不停止が大原則。しょっちゅう執行停止や仮の義務付け、差止め、仮処分をされた暁には、公権力の行使が機能しなくなり、公益に反する。その為、ある程度、個人の利益は制限されることになると言える。
・「民事保全法」は、裁判期間中の権利行使や裁判の結論の実効性の確保についても配慮して、国民の裁判を受ける権利を保護する法律である。
民事訴訟では、勝訴しても無意味とならないように、民事保全法にて仮処分という制度を設けているところ、行政事件訴訟では、それにかわる手段として、必要に応じて執行停止(行政事件訴訟法第25条2項)、仮の義務付け(行政事件訴訟法37条の5第1項)および仮の差止め(行政事件訴訟法37条の5第2項)が認められているため、民事保全法に規定する仮処分をすることはできない(行政事件訴訟法第44条)。
[自説の根拠]http://gyoseisyoshi-shiken.rdy.jp/modules/practice/index.php?content_id=1540 行政書士試験!合格道場
8
行政事件訴訟法31条1項に規定する事情判決について、適切か否か答えよ。
事情判決においては、処分が違法であることが、判決の理由の中だけではなく、その主文においても宣言される。 2008年度(平成20年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

終局判決に事実及び理由を記載するには、前項の判決を引用することができる。 (行政事件訴訟法 31条3項)
関連する条文を挙げておきます。

行政事件訴訟法第三十一条第一項
取消訴訟については、処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分又は裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は、請求を棄却することができる。この場合には、当該判決の主文において、処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない。

事情判決は「本来処分は違法である」という結論を書くわけですから、判決理由の中にも同旨の内容が出てくるのは、常識的にわかると思います。
[自説の根拠]自説の根拠は、上記条文です。
事情判決の場合、訴訟費用は被告である行政側が負担します。
事情判決の場合、
判決主文において、違法であることを宣言した上で、原告請求を棄却する。
ちなみに
「却下」ではなく「棄却」です。
関連問題
次の説明は、行政事件訴訟法第31条に規定される,いわゆる事情判決に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
事情判決をする場合,裁判所は,判決の主文において,処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない。
9
行政事件訴訟法4条の当事者訴訟に当たるものとして、適切か否か答えよ。
食品衛生法に基づいて、都道府県知事に対して行った飲食店営業許可の申請に対して、相当の期間内に何らの処分も行われない場合に、その不作為の違法確認を求める訴え 2007年度(平成19年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月20日)
×
【抗告訴訟】 行政事件訴訟法 第3条
1項
この法律において「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。
5項
この法律において「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分または裁決をするべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。
よって当事者訴訟ではないので×が正解です。
[自説の根拠]行政事件訴訟法 第3条
当事者訴訟という言葉が覚えにくくしている気がします。
当事者訴訟=当事者間訴訟みたいな感覚を持っていると、抗告訴訟との違いが明確になるんじゃないかと。
つまり、相手との関係は対等であるということ。
相手が行政であろうと私人であろうと対等ですよ(実質的当事者訴訟)、または私人同士に近い相手ですよ(形式的当事者訴訟)という訴訟。
適当かも知れませんが…。
10
行政事件訴訟法4条の当事者訴訟に当たるものとして、適切か否か答えよ。
地方自治法に基づいて、市町村の境界に係る都道府県知事の裁定に対して関係市町村が提起する訴え 2007年度(平成19年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月20日)
×
【機関訴訟】 行政事件訴訟法 第6条
この法律において「機関訴訟」とは、国または公共団体の機関相互間における権限の存否またはその行使に関する紛争についての訴訟をいう。
当事者訴訟ではないので×が正解です。
[自説の根拠]行政事件訴訟法 第6条
市町村の境界に係る都道府県知事の裁定を争うものであり「公共団体の機関相互間における権限の行使に関する紛争についての訴訟」になり機関訴訟の一つに当たるとされています。
国と都道府県が、沖縄県辺野古の埋め立て承認取り消しを巡って、訴訟を起こそうとしていますが、こちらも「機関訴訟」となります
11
行政事件訴訟法が定める「抗告訴訟」として、適切か否か答えよ。
処分の取消しの訴え 2001年度(平成13年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月26日)

訴訟形態は全部で6つです。
処分の取消しの訴え
裁決の取消しの訴え
無効等確認の訴え
不作為の違法確認の訴え
義務付けの訴え
差止めの訴え
12
行政事件訴訟法について、適切か否か答えよ。
行政事件訴訟法によれば,取消訴訟は,処分または裁決の相手方に限って提起することができる。 2000年度(平成12年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月26日)
×
原告適格;
「処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者(処分又は裁決の効果が期間の経過その他の理由によりなくなつた後においてもなお処分又は裁決の取消しによつて回復すべき法律上の利益を有する者を含む。)に限り、提起することができる。」
[自説の根拠]行政事件訴訟法第9条1項
ちなみに、
その対象となる処分または裁決に違法がある場合に限り、提訴できる。
「原告適格」とともに覚えておくといいかもしれません。
抗告訴訟における原告適格について、超概略を整理します。
詳細な条件は、各条文をご確認ください。
◆法律上の利益を有するものが提起できる
・取消訴訟
・無効等確認の訴え
・義務付けの訴え
・差止めの訴え
ただし取消訴訟以外には、
「現在の法律関係に関する訴えによつて目的を達することができないものに限り」または「その損害を避けるため他に適当な方法がないときに限り」という限定も付いています。
◆申請をした者に限る
・不作為の違法確認の訴え
[自説の根拠]行政事件訴訟法 9条、36条、37条、37条の2、37条の4
palm015さんの解説に付け加えて…
義務付け訴訟
【非申請型】法律上の利益を有する者
【申請型】法令に基づく申請・審査請求をした者
13
A電力株式会社は、新たな原子力発電所の設置を計画し、これについて、国(原子力規制委員会)による原子炉等規制法(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律)に基づく原子炉の設置許可を得て、その建設に着手した。これに対して、予定地の周辺に居住するXらは、重大事故による健康被害などを危惧して、その操業を阻止すべく、訴訟の提起を検討している。この場合の訴訟について、最高裁判所の判例に照らし、適切か否か答えよ。
原子炉の安全性の審査は、極めて高度な最新の科学的、専門技術的知見に基づいてなされるものであるから、そうした審査のために各分野の学識経験者等が作成した具体的な審査基準については、その合理性を裁判所が判断することは許されない。 2013年度(平成25年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
<原子炉設置許可>
① 原子力委員会や学識経験者等が、専門的知見から具体的な審査基準を設定。
② 行政庁(内閣総理大臣)が、①に基づいて判断。
②の判断には一定の裁量が認められますが、もし①に重大なエラーがあったなら、②も違法になるはずです。
よって裁判所は、学識経験者等が作成した具体的な審査基準も「不合理な点」があれば裁判所は違法と判断するので、本肢は×です。
[自説の根拠]【伊方原発訴訟 最判平4.10.29】
14
執行停止についての内閣総理大臣の異議についての次の記述について,適切か否か答えよ。
内閣総理大臣の異議は,裁判所による執行停止決定の後に述べなければならず,決定を妨げるために決定以前に述べることは許されない。 2011年度(平成23年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
内閣総理大臣の異議は、執行停止決定の前後を問わず述べることができます。
決定前に異議があったときは、裁判所は執行停止ができなくなります。
決定後に異議があったときは、裁判所は執行停止を取り消さなければなりません。
*************
<異議を述べる要件>
・理由を付して
・やむをえない場合のみ
・次の国会で報告義務
執行停止決定前でも異議を述べることは許される。
[自説の根拠]行政事件訴訟法第27条1項
15
次の記述について,道路をめぐる裁判に関する最高裁判所の判決の要旨として,適切か否か答えよ。
建築基準法42条2項によるいわゆる二項道路の指定が一括指定の方法でされた場合,これによって直ちに個別の土地について具体的な私権制限が生じるものでないから,当該指定は抗告訴訟の対象となる行政処分には当たらない。 2011年度(平成23年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
2項道路指定を受けてセットバックした分の土地には、建物を建てられなくなりますので、具体的な私権制限が生じると言えます。よって抗告訴訟の対象になるので、×です。
【最判平14.1.17】
(2項道路の指定は)個別の土地についてその本来的な効果として具体的な私権制限を発生させるものであり、個人の権利義務に対して直接影響を与えるものということができるから、抗告訴訟の対象となる行政処分に当たる。
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お見事!! 本日300問達成記念。神奈川県・箱根大涌谷の写真で一休み♪
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宜しければ、ちょっと息抜きコメントでも・・・。現在、学習している方全員にメッセージが送られます。
1
次の説明は、平成16年の行政事件訴訟法改正後の行政事件訴訟制度に関する記述である。
処分もしくは裁決の存否またはその効力の有無を確認する判決(無効等の確認判決)は,第三者に対しても効力を有することが明文上認められた。 2006年度(平成18年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。 (行政事件訴訟法 32条)
無効等確認の訴えは、取消訴訟の規定のうち、①出訴期間(14条)、②事情判決(31条)、③第三者効(32条)の規定を準用していない(38条)。
取消訴訟の判決は、
第3者に対して効力を有します(行訴法第32条1項)
だが、
無効等の確認訴訟は、
当該規定を準用していませんし、改正もされてはいません。(行訴法第38条)
【無効等確認訴訟の原告適格】
①処分・裁決の無効等の確認を求めるにつき法律上の利益を有する者
②その処分・裁決の存否又はその効力の有無を前提とする【現在の法律関係に関する訴え(当事者訴訟・民事訴訟)によっては目的を達成することができないもの】について認められる。
2
次の説明は、行政事件訴訟法第31条に規定される,いわゆる事情判決に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
事情判決をする場合,裁判所は,判決の主文において,処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない。 1997年度(平成9年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)

裁判所は、相当と認めるときは、終局判決前に、判決をもつて、処分又は裁決が違法であることを宣言することができる。 (行政事件訴訟法 31条2項)
行政事件訴訟法第31条第1項
事情判決(じじょうはんけつ)とは、行政処分や裁決が違法だった時、裁判所はこれを取り消すのが原則だが、「取り消すと著しく公益を害する(公共の福祉に適合しない)事情がある場合」には請求を棄却できるという行政事件訴訟法上の制度のこと
[自説の根拠]Wikipedia
(特別の事情による請求の棄却)
第三十一条  取消訴訟については、処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分又は裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は、請求を棄却することができる。この場合には、当該判決の主文において、処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない。
[自説の根拠]行政事件訴訟法第31条1項
関連問題
行政事件訴訟法31条1項に規定する事情判決について、適切か否か答えよ。
事情判決においては、処分が違法であることが、判決の理由の中だけではなく、その主文においても宣言される。
3
行政事件訴訟法に定められた仮の救済制度について、適切か否か答えよ。
申請に対する拒否処分に対して執行停止を申し立て、それが認められた場合、当該申請が認められたのと同じ状態をもたらすことになるので、その限りにおいて当該処分について仮の義務付けが認められたのと変わりがない。 2009年度(平成21年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2009年11月14日)
×
ある申請についての拒否処分に対する執行停止が認められた場合には、拒否処分の前の状態(何も処分がされていない状態)に戻るだけで、申請が認容されたことにはなりませんね。
この問題のように、出題者が結論を導き出す根拠を丁寧に書いてくれている(当該申請が認められたのと同じ状態をもたらすことになるので)場合は、たいてい、間違いの設問肢ですよね。正解の設問肢なら、もっと味気ない表現にするはずです。
逆にこのサイトでは、私たちのコメントは、正解の設問肢に対しても丁寧に説明するようにしましょう。
4
訴えの利益について、最高裁判所の判例に照らして適切か否か答えよ。
生活保護法に基づく保護変更決定の取消しを求める利益は、原告の死亡によって失われず、原告の相続人が当該訴訟を承継できる。 2008年度(平成20年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2009年11月20日)
×
最大判S42.5.24 昭和39(行ツ)14号事件〔朝日訴訟〕より抜粋。

生活保護法の規定に基づき要保護者または被保護者が国から生活保護を受けるのは、単なる国の恩恵ないし社会政策の実施に伴う反射的利益ではなく、法的権利であつて、保護受給権とも称すべきものと解すべきである。しかし、この権利は、被保護者自身の最低限度の生活を維持するために当該個人に与えられた一身専属の権利であつて、他にこれを譲渡し得ないし(五九条参照)、相続の対象ともなり得ないというべきである。また、被保護者の生存中の扶助ですでに遅滞にあるものの給付を求める権利についても、医療扶助の場合はもちろんのこと、金銭給付を内容とする生活扶助の場合でも、それは当該被保護者の最低限度の生活の需要を満たすことを目的とするものであつて、法の予定する目的以外に流用することを許さないものであるから、当該被保護者の死亡によつて当然消滅し、相続の対象となり得ない、と解するのが相当である。また、所論不当利得返還請求権は、保護受給権を前提としてはじめて成立するものであり、その保護受給権が右に述べたように一身専属の権利である以上、相続の対象となり得ないと解するのが相当である。

設問肢の内容は、上記判例と正反対の結論になっていますね。
[自説の根拠]自説の根拠は、上記判例です。
生活保護法に基づく保護変更決定の取消しを求める訴えの利益は、生活保護受給権が一身専属的な権利であり、相続の対象となり得ないから、原告の死亡によって失われる。
[自説の根拠]最大判昭42.5.24(朝日訴訟)
関連問題
次の説明は、行政事件訴訟上の訴えの利益に関する記述である。
法の規定及び最高裁判所の判例に照らして適切か否か答えよ。
生活保護の変更決定の取消訴訟の係属中に原告が死亡した場合であっても,その相続人が訴訟を承継できるから,訴えの利益は失われない。
5
行政事件訴訟法31条1項に規定する事情判決について、適切か否か答えよ。
事情判決は、処分の違法を認める判決であるから、請求認容の判決である。 2008年度(平成20年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月11日)
×
裁判所は、相当と認めるときは、終局判決前に、判決をもつて、処分又は裁決が違法であることを宣言することができる。 (行政事件訴訟法 31条2項)
事情判決 – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8B%E6%83%85%E5%88%A4%E6%B1%BA
より抜粋。

事情判決(じじょうはんけつ)とは、行政処分や裁決が違法だった時、裁判所はこれを取り消すのが原則だが、「取り消すと著しく公益を害する(公共の福祉に適合しない)事情がある場合」には請求を棄却できるという行政事件訴訟法上の制度のことである。

事情判決は「違法だけど公共の福祉の観点から請求棄却」という判決なんですね。
事情判決は、
処分の違法を認める判決ですが、原告請求を棄却するので、請求容認の判決ではありません。
関連問題
次の説明は、行政事件訴訟法第31条に規定される,いわゆる事情判決に関する記述である。
法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
事情判決は,処分又は裁決の取消しを求める訴訟についてのみ認められる制度である。
6
行政事件訴訟法上の訴訟類型の選択について、適切か否か答えよ。
Xが市立保育園に長女Aの入園を申込んだところ拒否された場合において、Xが入園承諾の義務付け訴訟を提起する場合には、同時に拒否処分の取消訴訟または無効確認訴訟も併合して提起しなければならない。 2007年度(平成19年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月20日)

義務付けの訴え
①非申請型「行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされない時」→義務付けの訴えを単独提起
②申請型(不作為型)「申請又は審査請求に対し相当の期間内に何らの処分又は裁決がされない時」→義務付けの訴えと不作為の違法確認の訴えを併合提起
③申請型(処分拒否型)「申請又は審査請求を却下し又は棄却する旨の処分又は裁決がされ、それが取り消されるべきものであり、又は無効若しくは不存在である時」→義務付けの訴えと取消訴訟又は無効等確認の訴えを併合提起
本問は③ですね。
「非申請型」は、直接型であり、申請を前提としていないので、併合提起する必要はありません。
これに対し、
「申請型」は、もとの申請があるので、義務付けの訴えを提起する場合、そのもとの申請の当初の目的を達成しておかなければならないので、その訴えと共に併合提起になるというイメージだと思います。
今回の例で言いますと、
入園拒否処分の取消、あるいは、無効確認を得た上で、さらに、入園許可の義務付けを求めるということです。これを、同時に、併合して提起するということです。
幼稚園に入園させるには・・・
義務付け+無効確認
7
行政事件訴訟法における処分無効確認訴訟について、適切か否か答えよ。
無効確認訴訟は、処分の無効確認を求める法律上の利益を有する者に限って提起することができる。 2007年度(平成19年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月20日)

無効等確認の訴えは、法律上の利益を有する者で、当該処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無を前提とする現在の法律関係に関する訴えによって目的を達成することができないものに限り、提起することができる。
―――行政事件訴訟法36条―――
無効確認訴訟の原告適格として「法律上の利益」を要するとされている。
(参考)
不作為の違法確認の訴えは、「申請をした者に限り」提起することができる(37条)。法律上の利益を有する者であっても申請をしなければ、不作為の違法確認の訴えを提起することはできない。
[自説の根拠]自説の根拠は、行政事件訴訟法36条
細かいようですが・・・本文だと取消訴訟と何ら変わらないので。補足。
(無効確認訴訟の原告適格)
「法律上の利益を有する者」で「他に救済できる訴訟形態がないもの」に限り提起できる。
(提訴の例)
○滞納処分の原因である違法課税の無効確認 ⇒後続の滞納処分は適法なため執行停止せず、他の訴訟では救済できない
×罷免公務員の免職処分の無効確認 ⇒当事者訴訟(地位確認訴訟)で救済できる
×農家の農地買収処分の無効確認 ⇒民事訴訟(所有権確認訴訟)で救済できる
(無効等確認の訴えの原告適格)
第三十六条  無効等確認の訴えは、当該処分又は裁決に続く処分により損害を受けるおそれのある者その他当該処分又は裁決の無効等の確認を求めるにつき法律上の利益を有する者で、当該処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無を前提とする現在の法律関係に関する訴えによつて目的を達することができないものに限り、提起することができる。
8
行政事件訴訟法における処分無効確認訴訟について、適切か否か答えよ。
無効確認訴訟については、出訴期間の制限の規定はないが、取消訴訟の出訴期間の規定が準用される。 2007年度(平成19年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月20日)
×
(無効等確認訴訟)について・・
出訴期間の制限の規定はない=〇
取消し訴訟の出訴期間の規定が準用される=X
取消し訴訟の出訴期間を定める
【行政事件訴訟法14条1項】は、
無効等確認訴訟(抗告訴訟)に準用されていません。
【行政事件訴訟法38条】
勿論解釈でいいんですよね?問題の論点が何なのか分からない…です。
「観覧車について身長制限の規定はないが、ジェットコースターの身長の規定が準用される」×
「骨折入院患者について食事制限の規定はないが、糖尿病患者の食事の規定が準用される」×
…みたいな。何か重大な勘違いがあるようで不安です。
取消訴訟の出訴期間についても述べておきます。
原則は、処分・採決があったことを知った日から6か月以内(14条1項)
処分・採決の日から1年以内(14条2項)
例外として
①正当な理由があるときは出訴期間を経過しても提起できる
②処分・採決につき審査請求出来る場合または行政庁が誤って審査請求できる旨を教示した場合において、審査請求されたとき
これに対する採決があったことを知った日又は採決の日が起算点となります
[自説の根拠]民法14条1項~3項
無効等確認の訴えは、他の訴訟が利用できない場合にのみ補充的に認められる訴訟形態である。そのため、出訴期間の制限はない。
[自説の根拠]ユーキャン
9
行政事件訴訟法における処分無効確認訴訟について、適切か否か答えよ。
取消訴訟について不服申立ての前置が要件とされている処分については、無効確認訴訟についても、それが要件となる。 2007年度(平成19年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月20日)
×
審査請求前置主義に関する8条1項但し書きは、無効確認訴訟に準用されていない/38条参照。
したがって無効確認訴訟では不服申立前置は要件とならない。
無効等確認の訴えにおいては、不服申立ての前置きを要件とはしていない。
それは、
無効等の確認の訴えの本来の意味付けが、いつでも提起できる抗告訴訟だというところにこそあるからです。
(無効等確認の訴えの原告適格)
第三十六条  無効等確認の訴えは、当該処分又は裁決に続く処分により損害を受けるおそれのある者その他当該処分又は裁決の無効等の確認を求めるにつき法律上の利益を有する者で、当該処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無を前提とする現在の法律関係に関する訴えによつて目的を達することができないものに限り、提起することができる。
無効等確認訴訟は、もともと例外的な訴訟で、条文の通り、当事者訴訟と争点訴訟が提起できないときに限り提起できる訴訟で、取消訴訟のような不服申立前置用件は、置かれていない。
また、訴訟期間も無い。もともと無効なのだから、いつまで経っても無効であり、訴訟期間は無い。
10
行政事件訴訟法4条の当事者訴訟に当たるものとして、適切か否か答えよ。
土地収用法に基づいて、土地所有者が起業者を被告として提起する損失補償に関する訴え 2007年度(平成19年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月20日)

・形式的当事者訴訟の具体例
土地収用法、農地法、著作権法など
・実質的当事者訴訟の具体例
公務員の地位確認、公務員の俸給請求、国籍確認、公営住宅に関する訴訟など
こんな風に覚えています。
土地収用裁決(損失補償額に争い)→形式的当事者訴訟
土地収用裁決(所有権の確認)→争点訴訟
[自説の根拠]4条当事者訴訟
45条争点訴訟
この論点は、平成24年度本試験記述式問題44で、ばっちりと出題された点です。問題は、過去問集で開示されているものを参照していただくとして、回答例としては「B市を被告として、損失保障額の増額を求める訴訟を提起すべきであり、形式的当事者訴訟と呼ぶ。(45字)」2007年に択一式で出題されたものが、ほぼそのままの形で、その5年後の2012年に記述式で出題された例です。過去問をしっかりと学習しておくことの大切さが分かる事例です。
[自説の根拠]平成24年度本試験記述式問題44
11
行政事件訴訟法の条文に照らして、適切か否か答えよ。
「無効等確認の訴え」を,処分の無効に基づく損害賠償の訴えに変更するようなことは,許されない。 2002年度(平成14年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月26日)
×
無効等確認の訴えの訴訟係属中に行政庁が対応したことで訴えの利益が失われることがあります。
その場合には損害賠償請求の訴えに変更することができますから設問はXとなります。
???そもそも損害賠償訴訟の提起が可能な時点で、無効等確認訴訟の原告適格を有していないのだから、要件審理時に職権で却下されているはずでは?設問のシチュエーションが不明ですが、例えば、事後、事情変更があって損害賠償訴訟が可能になった…としても同時に本案審理が不適法となり原則却下判決でしょ?もっとも「許されない」かと問われたら、行訴法38条(21条準用)で“請求の基礎に変更がなければ”訴えの変更は許されないものでもないので×かな。いずれにしろ設問のような選択権は本人にはなく、裁判所の判断です。
[自説の根拠]行政訴訟法36条・21条準用(38条)・
hachikunさんへ
「損害賠償の提起が可能な時点で原告適格を有していない」というのは、行政事件訴訟法36条の「当該処分もしくは・・・関する訴えによって目的を達することができないものに限り」という点に該当するからというお話だと思いますが、最判平4.9.22のもんじゅ訴訟のように、原告適格について「民事訴訟との比較において、当該処分の無効確認を求める訴えの方がより直せつ的で適切な争訟形態であるとみるべき場合をも意味する」という判例もありますので一概に言い切れないと思いますよ。
[自説の根拠]自説の根拠は、最判平4.9.22「もんじゅ訴訟」
“四天王”に絡んで戴き光栄です。民事訴訟が提起できる場合は無効等確認訴訟は提起できない原則を踏まえると、事案の想定が難解で、その点において「許されないものではない」と判断しました。ご教示下さった例をも勘案すれば、行訴法38条により「民事訴訟への変更は許される」と断言できます。
[自説の根拠]もんじゅ訴訟!!(最判平4・9・22)
(国又は公共団体に対する請求への訴えの変更)
第二十一条  裁判所は、取消訴訟の目的たる請求を当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体に対する損害賠償その他の請求に変更することが相当であると認めるときは、請求の基礎に変更がない限り、口頭弁論の終結に至るまで、原告の申立てにより、決定をもつて、訴えの変更を許すことができる。
(取消訴訟に関する規定の準用)
第三十八条  第十一条から第十三条まで、第十六条から第十九条まで、第二十一条から第二十三条まで、第二十四条、第三十三条及び第三十五条の規定は、取消訴訟以外の抗告訴訟について準用する。
12
行政事件訴訟法が定める「抗告訴訟」として、適切か否か答えよ。
無効等確認の訴え 2001年度(平成13年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2010年05月26日)

第36条
《抗告訴訟》について・・・
まず【行政事件訴訟】は4種類あります
1、《抗告訴訟》-(主観)
2、《当事者訴訟》(主観)
3、《民衆訴訟》-(客観)
4、《機関訴訟》-(客観)
このうち、《抗告訴訟》は6種類あります
《抗告訴訟》
①処分の取消しの訴え
②裁決の取消しの訴え
③無効等確認の訴え
④不作為の違法確認の訴え
⑤義務付けの訴え
⑥差止めの訴え
よって正解は「◯」ですね。
◇ちなみに①と②とをあわせて「取消訴訟」と
いいます。
[自説の根拠]【行政事件訴訟法2条、3条】
13
抗告訴訟にあたるものとして、適切か否か答えよ。
土地収用法に基づく都道府県収用委員会による収用裁決の無効を前提とした所有権の確認を求める土地所有者の訴え。 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)
×
土地収用裁決(所有権)に関する訴え→争点訴訟
土地収用裁決(損失補償)に関する訴え→形式的当事者訴訟
[自説の根拠]争点訴訟(事訴法45条)
当事者訴訟(事訴法4条)
争点訴訟の定義は「処分又は裁決の存否または効力の有無を前提とする私法上の法律関係に関する訴訟をいう。」とされている。今回の場合は、「土地収用法に基づく都道府県収用委員会による収用裁決」の「無効」を求めるものであり、この争点訴訟にあたる行為である。一方「抗告訴訟」の定義は「行政庁の公権力の行為に関する不服の訴訟」であることから、前者の定義の方がより適していると判断し、今回の判断は「☓」となる。
[自説の根拠]法律用語辞典(自由国民社刊行)の「争点訴訟」及び「抗告訴訟」の説明部分。
2010年は択一で問われた論点で、昨年24年本試験では形を変えて記述式で問われています。問題の要旨は、土地買収自体には異議はないが買収価格に不満があり、買収に応じなかった。その後、市の申請を受けて県収用委員会が収用裁決をしたが、ここで決定された損失補償の額について、低額すぎるとして不服であり、より高額な補償を求めるために、「誰を被告として、どのような訴訟を提起すべきか。また、このような訴訟は行政法学において何と呼ぶか。40字程度で記述しなさい。」模範回答は、過去問集で確認して下さい。
[自説の根拠]平成24年本試験問題44
14
抗告訴訟にあたるものとして、適切か否か答えよ。
住民基本台帳法に基づき、行政機関が住民票における氏名の記載を削除することの差止めを求める当該住民の訴え。 2010年度(平成22年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2011年05月17日)

行政機関が住民票における氏名の記載を削除することの差し止めを求める訴えは、行政庁に対して一定の処分をしてはならない旨を命ずることを求める差止め訴訟であるので 抗告訴訟に当たります
行政機関が住民票における氏名の記載を削除することの差止めを求める当該住民の訴えは、抗告訴訟のうち差止め訴訟にあたる。したがって、抗告訴訟にあたる。
なお、住民票への記載等に関する処分性については、「父が子につき住民票の記載をすることを求める申出に対して、記載をしない旨の応答」及び「世帯主との続柄を記載する行為」については、抗告訴訟の対象となる行政処分には当たらないとされている(最判平成21年4月17日、最判平成11年1月21日)
「住民票における氏名の記載を削除」及び「住民票自体を消除」することは、選挙権の行使の制限という法的効果をもたらすため、抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるとされている(最判平成11年1月21日、東京地判平成13年12月17日、大阪高決平成19年3月1日)。
15
処分取消訴訟と処分無効確認訴訟に関する次の記述について、適切か否か答えよ。
執行停止について、取消訴訟においては執行不停止原則がとられているが、無効確認訴訟においては執行停止原則がとられている。 2012年度(平成24年度) 試験問題 [改題] (最終改訂日: 2014年09月01日)
×
前段は正しい。
無効確認訴訟についても、執行不停止原則がとられている。
[自説の根拠]行政事件訴訟法25条Ⅰ・行政事件訴訟法38条Ⅲ

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