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6-5-0 社会保険編 厚生年金法

厚生年金保険法
•沿革
S16制定、S17施行の労働者年金保険法をS19に女子、一般職員を対象にし厚生年金保険法に改称
•厚生年金被保険者
•厚生年金給付
◦(本来の)老齢厚生年金
老齢厚生年金
◾ 特別支給の老齢厚生年金
◾ 65歳以降の老齢厚生年金(法42)
◾ 年金支給繰上げ繰下げ
◾在職老齢年金(高在老)
特別支給の老齢厚生年金
65歳以降の老齢厚生年金(法42)
•支給要件
・65歳以上
・被保険者期間1月以上
・老齢基礎年金受給資格
 cf.受給資格期間の短縮特例
•支給額
・比例報酬部分と加給年金+経過的加算
◦比例報酬部分
・特別支給の老齢厚生年金の額
◦経過的加算
・経過的加算=特別支給の老齢厚生年金定額部分-老齢基礎年金相当額
◾特別支給の老齢厚生年金定額部分
・厚生年金の中高齢の特例を適用(240月保証)
・第3種被保険者の4/3,6/5倍の特例適用
◾老齢基礎年金相当額
・S36,4,1以降の厚生年金の加入期間のうち20歳以上60歳未満の期間
・第3種被保険者の4/3,6/5倍の特例は用いない
•年金支給繰上げ繰下げ
•65歳以降の在職老齢年金
•退職時改定
・老齢厚生年金の額は受給権を取得した月以後の被保険者期間は計算の基礎としない
・受給権者が被保険者資格を喪失し1月経過後に被保険者資格喪失月前の期間が反映される
・月末退職の場合、翌翌月から改定
◦繰上げ支給の場合
・繰上げ請求(受給権取得)月以後の被保険者期間は、
65歳に達した日の属する月前までの期間を65歳に達した日の属する月の翌月から反映する
◾特別支給の老齢厚生年金の繰上げ支給
・繰上げ請求月以後特別支給開始年齢までの被保険者期間は、特別支給開始年齢到達月翌月から反映する
年金支給繰上げ繰下げ
◦老齢基礎年金
◾ 老齢基礎年金の繰上げ支給
◾ 老齢基礎年金の繰下げ支給
◦ 老齢厚生年金
◾ 老齢厚生年金の繰上げ支給
◾ 老齢厚生年金の繰下げ支給
•改正前
◦|            |定額|報酬比例| 生年月日|
◦|H13,03まで     |60 |60|    –S16,4,1|
•定額部分(老齢基礎年金)一部繰り上げ(H6改正)
◦|H13,04-H15,03 |61 |60| S16,4,2-S18,4,1|
◦|H15,04-H17,03 |62 |60| S18,4,2-S20,4,1|
◦|H17,04-H19,03 |63 |60| S20,4,2-S22,4,1|
◦|H19,04-H21,03 |64 |60| S22,4,2-S24,4,1|
•老齢基礎年金全部繰り上げ ◦|H21,04-H25,03 |65 |60| S24,4,2-S28,4,1|
•老齢基礎年金全部繰り上げ(定額部分特例支給対象は一部繰り上げ)+老齢厚生年金一部繰上げ(H12改正)
◦|H25,04-H28,03 |65 |61| S28,4,2-S30,4,1|
◦|H28,04-H31,03 |65 |62| S30,4,2-S32,4,1|
◦|H31,04-H34,03 |65 |63| S32,4,2-S34,4,1|
◦|H34,04-H37,03 |65 |64| S34,4,2-S36,4,1|
•老齢基礎年金全部繰り上げ+老齢厚生年金全部繰上げ
◦|H37,04— |65 |65| S36,4,2— |
老齢基礎年金
老齢基礎年金の繰上げ支給
•国民年金法では全部繰上げを規定(一部繰り上げは厚生年金保険法)
•支給繰上げの請求(受給権を発生させる)を出来る者
◦任意加入被保険者でない60歳から65歳の者が請求する。
昭和16年4月1日以前に生まれた者は国民年金被保険者(2号)でないこと
(S16,4,2以降生まれであれば被保険者(2号しかない)でも繰上げ請求できる)
◦支給開始年齢の特例対象者(S28,4,2–S36,4,1生まれの者)でない
(老齢基礎年金の一部繰り上げが出来るが不利益になるので全部繰り上げが出来ない)
◦老齢厚生年金の支給繰り上げを請求できる者は同時に請求しなければならない。
◦減額率=5/1000 * 繰上げ月数
•繰上げ支給すると(cf.老齢厚生年金)
◦昭和16年4月2日以後に生まれた者
・請求日の属する月から65歳に達する日の属する月の前月までの月数 x 5/1000減額
・特別支給の老齢厚生年金定額部分支給停止
・(昭和16年4月2日以後昭和24年4月1日までに生まれた者は、老齢基礎年金の一部繰上げができる)
◦規定上65歳に達したものと扱う
・事後重症、基準障害による障害基礎年金は支給されない
(繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権者については、
障害厚生年金の支給要件の適用に当たっては、65歳に達している者と同様に取り扱う)
・寡婦年金は受給権消滅する(老齢基礎年金受給までのつなぎの目的が無くなる)
◦昭和16年4月1日以前に生まれた者
・特別支給の老齢厚生年金支給停止
・2号被保険者になると支給停止
・昭和16年4月1日以前に生まれた者は年齢に応じて次の率を年金額に乗じた額
 (減額率大きい)
60歳 61歳 62歳 63歳 64歳
0.42 0.35 0.28 0.20 0.11
cf 0.30 0.24 0.18 0.12 0.06 0.5%/月
・昭和16年4月1日以前は加入可能月数が少ないため?
老齢基礎年金の繰下げ支給
•支給繰下げの申出をできる者
・老齢基礎年金の受給権者である
◦66歳に達する前に裁定請求をしていない
◦65歳に達した時 or 65歳から66歳の間に
・他の国民年金の受給権者でない(付加年金を除く)
・被用者年金各法の年金たる給付がない(老齢、退職を支給事由とするものを除く)
◦66歳に達した日後に他の年金給付の受給権を取得した場合、次のいずれか
・受給権発生時点で老齢基礎年金を繰下げ申出し増額して受給する
・ 〃  未請求の老齢基礎年金を一括受給し、増額されない老齢基礎年金を受給する
・ 〃  未請求の老齢基礎年金を一括受給し、他の年金を受給する
◦70歳に達した日後にある者(前号に該当する者を除く。) H26,4,1~(H26改正)
・70歳に達した日に繰下げの申出があったものとみなす。
•増額率
◦S16,4,2以降生まれ(加入可能月数が480月) 7/1000 * 繰下げ月数(60限度)
◦S16,4,1以前生まれ 受給権取得日の属する月から繰下げ支給の申出日の属する月の前月までの期間に応じて12%から88%を年金額に乗じて得た額
•支給
・繰下げ支給の申出日の属する月の翌月から(通常でも65歳に達した日(受給権発生)の属する月の翌月)
老齢厚生年金
老齢厚生年金の繰上げ支給
•H22厚年選択
•支給繰上げの要件(全部繰上げ)
・S36,4,2以降生まれ(男)S41,4,2以降生まれ(女、坑内員)
(報酬比例部分の支給開始が65歳以降の者)
・60歳以上65歳未満
・被保険者期間1月以上
・請求の日の前日に老齢基礎年金受給資格期間を満たしており国民年金の任意加入被保険者でない
◦S28,4,2-S36,4,1(報酬比例部分が61-64歳から、定額部分が65歳の者)は
老齢基礎年金の全部繰上げ+老齢厚生年金の全部繰上げ
・特別支給の老齢厚生年金の支給繰上げ
・繰上げ請求後の被保険者期間は本来の支給開始年齢に達した日の属する月の翌月から改定
・本来の支給開始年齢到達以後の被保険者期間は65歳に達した日の属する月の翌月から改定
◦S24,4,2-S28,4,1(報酬比例部分が60歳から、定額部分が65歳の者)は老齢基礎年金の全部繰上げ
◦S16,4,2-S24,4,1(報酬比例部分が60歳から、定額部分が61-64歳の者)は
特別支給の老齢厚生年金定額部分の一部繰上げ
・定額部分を繰上げ調整額として額を下げることで年数を増やす
・老齢基礎年金の一部を額の下がった定額部分の補てんの為に繰上げる
•支給繰上げの効果
・請求日の属する月から65歳に達する日の属する月の前月までの月数 x 5/1000減額
・老齢基礎年金の支給繰上げ請求ができる者は、老齢厚生年金の支給繰上げ請求は同時に請求
・加給年金は本来の定額部分支給開始年齢歳到達時以降でないと加算されない
・事後重症、基準障害による障害年金は支給されない
老齢厚生年金の繰下げ支給
•支給繰下げの要件
・平成19年3月31日までに老齢厚生年金の受給権を取得していない
・老齢厚生年金の受給権を有する者が1年を経過する日までに請求しなかった時申し出る
・ただし老齢厚生年金の受給権を取得した時、以下の者は申出できない
◦老齢厚生年金の受給権取得から1年以内
・老齢基礎年金(付加年金)、障害基礎年金以外の障害年金、
遺族年金(遺族基礎年金、遺族厚生年金、障害厚生年金)の受給権がない
・(老齢基礎年金、障害基礎年金は老齢厚生年金と併給出来)
◦1年を経過した日以後
・障害基礎年金以外の障害年金、遺族年金の受給権を取得した者が、
その後支給繰下げの申出をした場合、受給権取得時に支給繰下げの申し出があったものとみなす。
◾老齢厚生年金の受給権を取得した日から起算して5年を経過した日(次号において「5年を経過した日」という。)前に
他の年金たる給付の受給権者となつた者
・他の年金たる給付を支給すべき事由が生じた日に繰下げの申出があったものとみなす。
◾5年を経過した日後にある者(前号に該当する者を除く。)
・5年を経過した日に繰下げの申出があったものとみなす。(請求時効をなくす)
•支給繰下げの効果
・申し出のあった月の翌月から支給する
・老齢厚生年金の受給権を取得した日の属する月の前月までの被保険者期間により計算した額
・繰下げ加算額の対象は(報酬比例部分-高在老ににより支給停止されたであろう額)+経過的加算
・特別支給の老齢厚生年金を受けていても支給繰下げの申し出はできる
・老齢基礎年金の支給繰下げと同時でなくてもよい
在職老齢年金
◾ 在職老齢年金(低在老)
◾ 在職老齢年金(高在老)
◾ 雇用保険との調整
在職老齢年金(低在老)
•H22厚年選択
•支給停止
・特別支給の老齢厚生年金受給権者が被保険者である日が属する月
・(本来の)老齢厚生年金受給権者が支給繰り上げをした場合は高在老
•基本月額(定額部分+報酬比例部分)+総報酬月額相当額<28万(支給停止調整開始額)のとき
・全額支給
•基本月額(老齢厚生年金月額)+総報酬月額相当額>28万のとき
◦基本月額<=28万円(支給停止調整開始額)
◾総報酬月額相当額<46万
 支給停止基準額=(基本月額+総報酬月額応答額-28万)x 1/2
 合計が28万を越える額の半分–a
◾総報酬月額相当額>46万
 支給停止基準額=(46万+基本月額-28万)x1/2 +(総報酬月額相当額-46万)
 (報酬を46万円上限とした)aの額+46万を超えた報酬
◦基本月額>28万円(支給停止調整開始額)
◾総報酬月額相当額<46万(支給停止調整変更額)
 支給停止基準額=総報酬月額相当額 x 1/2
 報酬の半分–b
◾総報酬月額相当額>46万(支給停止調整変更額)
 支給停止基準額=46万(支給停止調整変更額)x1/2 + (総報酬月額相当額-46万)
 (報酬を46万円上限とした)bの額+46万円を超えた報酬
•支給停止調整開始額、変更額
・名目手取り賃金変動率をもとに毎年改定。5000円単位で四捨五入
 file在職老齢年金の支給停止基準額.pdfH23改正
在職老齢年金(高在老)
•対象者
・70歳以上の使用される者に係る高在老はS12,4,1以前生まれには適用しない(法施行日H19,4,1に70歳以上)
・(本来の)老齢厚生年金受給権者が被保険者である日の属する月
・または70歳以降の使用されるもの(被保険者の場合は高齢任意加入になるが、その場合受給権を有していない)
•支給停止
◦原則(被保険者に受給権が発生パターン)
・被保険者である月(資格喪失月を含む=月末退職の場合翌月も)を対象期間
・被保険者が受給権者となった場合、支給開始月から資格喪失月まで支給停止対象期間
◦例外(受給権者が被保険者になるパターン=資格取得の手続きが発生)
・同月得喪(受給権者の再就職、退職) 停止対象月としない
・受給権者の資格取得 取得月は停止対象としない
•基本月額
・比例報酬部分=老齢厚生年金から加給年金、経過的加算、繰下げ加算を除く
・老齢基礎年金は対象でない
•一部停止
・総報酬月額相当額と基本月額の合計が46万円(支給停止調整額)を越える場合
 支給停止基準額=(合計額-46万)x 1/2
 合計が46万を越える額の半分
•全部停止
・支給停止基準額(支給停止される額)が基本月額を超える場合
 老齢厚生年金、加給年金停止(全部停止の場合のみ)
(老齢基礎年金、経過的加算、繰下げ加算は停止されない。)
雇用保険との調整
•対象
・特別支給の老齢厚生年金受給者(H10,4,1前老齢厚生年金受給者は調整なし)
・繰上げ支給の老齢厚生年金受給者(同上)
*特別支給でも繰上げ支給でも老齢厚生年金は65歳未満は調整対象
・休職の申し込みをした日の属する月の翌月から または 受給権発生の翌月から
・基本手当受給期間満了 または 所定給付日数分の支給を受け終わった日の属する月まで
◦求職者給付基本手当との調整
・基本手当が1日でも支払われた月(待機、給付制限期間を含む)は定額部分、報酬比例部分ともに停止
・不正受給による給付制限の期間は調整対象期間とならない
・在職老齢年金の調整により全部または一部が停止されている月は基本手当との調整は行われない
(月末退職者は喪失日が翌月となり翌月は標準報酬がまだ変更されないため在老で調整があり、
退職日に求職の申し込みをした場合、在老と重複する)
・受給期間が経過、基本手当の受給終了後30日分を1月として停止しすぎた月数分を精算する
・待機、給付制限期間は事後精算の時「基本手当の支給を受けなかった日」になる
・支給停止解除月数=支給停止月数-<基本手当支給日/30(1未満端数切り上げ)>
・65歳以上の老齢厚生年金、障害厚生年金は調整しない
◦高年齢雇用継続給付との調整
・60歳時賃金の61%未満のとき、雇用保険で賃金x15%の支給があるが、標準報酬月額の6%を厚生年金からは停止
・雇用継続給付(15%補てん)を4割カット(15/100×6/100)9%に押さえる仕組み
・在職老齢年金の支給停止(60歳以上の被保険者である場合)に加えて、標準報酬月額(標準賞与は除く)の6%を年金から支給停止
・雇用継続給付(調整額x15/6)と標準報酬月額の合計が支給限度額(¥344,209)を超える時
◾厚生年金調整額=(支給限度額-標準報酬月額)x6/15
◾特別支給の老齢厚生年金
特別支給の老齢厚生年金
◦ 受給資格要件  ◾ 受給資格期間の短縮特例
◾ 支給開始年齢の特例
◾ 支給額
◾ 特別支給の老齢厚生年金から報酬比例部分相当の老齢厚生年金に段階切り替え
◦年金支給繰上げ繰下げ
◦在職老齢年金(低在老)
受給資格要件
•取得
・60歳以上
・老齢基礎年金の受給資格
・1年以上の被保険者期間 (65歳以上の老齢厚生年金は1月以上の被保険者期間)
(離婚時みなし被保険者期間、被扶養配偶者みなし被保険者期間のぞく)
•失権
・死亡した時
・65歳に達した時
受給資格期間の短縮特例
支給開始年齢の特例
・報酬比例部分支給開始時に定額部分も同時支給
◦障害者特例請求
・被保険者でない障害者(初診日から1年6月経過時点で3級該当)の請求によって受給権
・請求時期に関わらず障害の状態にあった時(支給開始年齢以前から障害状態の場合は支給開始年齢以降)に遡って支給する(H26改正)
◦被保険者でない被保険者期間44年以上の長期加入者
・・在老の支給停止額を問われたら、被保険者であるので定額部分は除いて(停止して)考える
◦坑内員、船員として被保険者期間15年以上
・支給開始年齢は55歳から
・S21,4,1以前–55歳 ~ S33,4,1以前–60歳 ~ S41,4,1以前–64歳
・特例非該当女子(+5歳)と同じ推移
支給額
特別支給の老齢厚生年金から報酬比例部分相当の老齢厚生年金に段階切り替え
•昭和16年4月1日生まれ以前は特別支給の老齢厚生年金=全額を受給する。
老齢基礎年金に相当する60歳代前半の老齢厚生年金(定額部分) と65歳からの老齢厚生年金(報酬比例部分)との合算が
H13年4月からH25年3月にかけて~報酬比例部分相当の老齢厚生年金に切り替わる。
      定額  報酬比例  生年月日
H13,03まで 60 60 –S16,4,1
H13,04-H15,03 61 60 S16,4,2-S18,4,1
H15,04-H17,03 62 60 S18,4,2-S20,4,1
H17,04-H19,03 63 60 S20,4,2-S22,4,1
H19,04-H21,03 64 60 S22,4,2-S24,4,1
H21,04-H25,03 65 60 S24,4,2-S28,4,1
 (S16,4,2–S24,4,1)までが老齢基礎年金一部繰上げできる
さらにH25,4~H37,3に報酬比例部分相当額の支給開始年齢が引き下げられ65歳になる。
      定額  報酬比例  生年月日
H25,04-H28,03 65 61 S28,4,2-S30,4,1
H28,04-H31,03 65 62 S30,4,2-S32,4,1
H31,04-H34,03 65 63 S32,4,2-S34,4,1
H34,04-H37,03 65 64 S34,4,2-S36,4,1
H37,04— 65 65 S36,4,2—
平成13年4月は昭和16年4月2日生まれが61歳になる年
平成37年4月は昭和36年4月2日生まれが65歳になる年
◾特別支給の老齢厚生年金の額
◾年金支給繰上げ繰下げ
年金支給繰上げ繰下げ
◦老齢基礎年金  ◾ 老齢基礎年金の繰上げ支給
◾ 老齢基礎年金の繰下げ支給
◦ 老齢厚生年金  ◾ 老齢厚生年金の繰上げ支給
◾ 老齢厚生年金の繰下げ支給
•改正前
◦|            |定額|報酬比例| 生年月日|
◦|H13,03まで     |60 |60|    –S16,4,1|
•定額部分(老齢基礎年金)一部繰り上げ(H6改正)
◦|H13,04-H15,03 |61 |60| S16,4,2-S18,4,1|
◦|H15,04-H17,03 |62 |60| S18,4,2-S20,4,1|
◦|H17,04-H19,03 |63 |60| S20,4,2-S22,4,1|
◦|H19,04-H21,03 |64 |60| S22,4,2-S24,4,1|
•老齢基礎年金全部繰り上げ
◦|H21,04-H25,03 |65 |60| S24,4,2-S28,4,1|
•老齢基礎年金全部繰り上げ(定額部分特例支給対象は一部繰り上げ)+老齢厚生年金一部繰上げ(H12改正)
◦|H25,04-H28,03 |65 |61| S28,4,2-S30,4,1|
◦|H28,04-H31,03 |65 |62| S30,4,2-S32,4,1|
◦|H31,04-H34,03 |65 |63| S32,4,2-S34,4,1|
◦|H34,04-H37,03 |65 |64| S34,4,2-S36,4,1|
•老齢基礎年金全部繰り上げ+老齢厚生年金全部繰上げ
◦|H37,04— |65 |65| S36,4,2— |
老齢基礎年金
老齢基礎年金の繰上げ支給
•国民年金法では全部繰上げを規定(一部繰り上げは厚生年金保険法)
•支給繰上げの請求(受給権を発生させる)を出来る者
◦任意加入被保険者でない60歳から65歳の者が請求する。
昭和16年4月1日以前に生まれた者は国民年金被保険者(2号)でないこと
(S16,4,2以降生まれであれば被保険者(2号しかない)でも繰上げ請求できる)
◦支給開始年齢の特例対象者(S28,4,2–S36,4,1生まれの者)でない
(老齢基礎年金の一部繰り上げが出来るが不利益になるので全部繰り上げが出来ない)
◦老齢厚生年金の支給繰り上げを請求できる者は同時に請求しなければならない。
◦減額率=5/1000 * 繰上げ月数
•繰上げ支給すると(cf.老齢厚生年金)
◦昭和16年4月2日以後に生まれた者
・請求日の属する月から65歳に達する日の属する月の前月までの月数 x 5/1000減額
・特別支給の老齢厚生年金定額部分支給停止
・(昭和16年4月2日以後昭和24年4月1日までに生まれた者は、老齢基礎年金の一部繰上げができる)
◦規定上65歳に達したものと扱う
・事後重症、基準障害による障害基礎年金は支給されない
(繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権者については、
障害厚生年金の支給要件の適用に当たっては、65歳に達している者と同様に取り扱う)
・寡婦年金は受給権消滅する(老齢基礎年金受給までのつなぎの目的が無くなる)
◦昭和16年4月1日以前に生まれた者
・特別支給の老齢厚生年金支給停止
・2号被保険者になると支給停止
・昭和16年4月1日以前に生まれた者は年齢に応じて次の率を年金額に乗じた額
 (減額率大きい)
60歳 61歳 62歳 63歳 64歳
0.42 0.35 0.28 0.20 0.11
cf 0.30 0.24 0.18 0.12 0.06 0.5%/月
・昭和16年4月1日以前は加入可能月数が少ないため?
老齢基礎年金の繰下げ支給
•支給繰下げの申出をできる者
・老齢基礎年金の受給権者である
◦66歳に達する前に裁定請求をしていない
◦65歳に達した時 or 65歳から66歳の間に
・他の国民年金の受給権者でない(付加年金を除く)
・被用者年金各法の年金たる給付がない(老齢、退職を支給事由とするものを除く)
◦66歳に達した日後に他の年金給付の受給権を取得した場合、次のいずれか
・受給権発生時点で老齢基礎年金を繰下げ申出し増額して受給する
・ 〃  未請求の老齢基礎年金を一括受給し、増額されない老齢基礎年金を受給する
・ 〃  未請求の老齢基礎年金を一括受給し、他の年金を受給する
◦70歳に達した日後にある者(前号に該当する者を除く。) H26,4,1~(H26改正)
・70歳に達した日に繰下げの申出があったものとみなす。
•増額率
◦S16,4,2以降生まれ(加入可能月数が480月) 7/1000 * 繰下げ月数(60限度)
◦S16,4,1以前生まれ
 受給権取得日の属する月から繰下げ支給の申出日の属する月の前月までの期間に応じて12%から88%を年金額に乗じて得た額
•支給
・繰下げ支給の申出日の属する月の翌月から(通常でも65歳に達した日(受給権発生)の属する月の翌月)
老齢厚生年金
老齢厚生年金の繰上げ支給
•H22厚年選択
•支給繰上げの要件(全部繰上げ)
・S36,4,2以降生まれ(男)S41,4,2以降生まれ(女、坑内員)(報酬比例部分の支給開始が65歳以降の者)
・60歳以上65歳未満
・被保険者期間1月以上
・請求の日の前日に老齢基礎年金受給資格期間を満たしており国民年金の任意加入被保険者でない
◦S28,4,2-S36,4,1
(報酬比例部分が61-64歳から、定額部分が65歳の者)は老齢基礎年金の全部繰上げ+老齢厚生年金の全部繰上げ
・特別支給の老齢厚生年金の支給繰上げ
・繰上げ請求後の被保険者期間は本来の支給開始年齢に達した日の属する月の翌月から改定
・本来の支給開始年齢到達以後の被保険者期間は65歳に達した日の属する月の翌月から改定
◦S24,4,2-S28,4,1(報酬比例部分が60歳から、定額部分が65歳の者)は老齢基礎年金の全部繰上げ
◦S16,4,2-S24,4,1(報酬比例部分が60歳から、定額部分が61-64歳の者)は特別支給の老齢厚生年金定額部分の一部繰上げ
・定額部分を繰上げ調整額として額を下げることで年数を増やす
・老齢基礎年金の一部を額の下がった定額部分の補てんの為に繰上げる
•支給繰上げの効果
・請求日の属する月から65歳に達する日の属する月の前月までの月数 x 5/1000減額
・老齢基礎年金の支給繰上げ請求ができる者は、老齢厚生年金の支給繰上げ請求は同時に請求
・加給年金は本来の定額部分支給開始年齢歳到達時以降でないと加算されない
・事後重症、基準障害による障害年金は支給されない
老齢厚生年金の繰下げ支給
•支給繰下げの要件
・平成19年3月31日までに老齢厚生年金の受給権を取得していない
・老齢厚生年金の受給権を有する者が1年を経過する日までに請求しなかった時申し出る
・ただし老齢厚生年金の受給権を取得した時、以下の者は申出できない
◦老齢厚生年金の受給権取得から1年以内
・老齢基礎年金(付加年金)、障害基礎年金以外の障害年金、
遺族年金(遺族基礎年金、遺族厚生年金、障害厚生年金)の受給権がない
・(老齢基礎年金、障害基礎年金は老齢厚生年金と併給出来)
◦1年を経過した日以後
・障害基礎年金以外の障害年金、遺族年金の受給権を取得した者が、
その後支給繰下げの申出をした場合、受給権取得時に支給繰下げの申し出があったものとみなす。
◾老齢厚生年金の受給権を取得した日から起算して5年を経過した日
(次号において「5年を経過した日」という。)前に他の年金たる給付の受給権者となつた者
・他の年金たる給付を支給すべき事由が生じた日に繰下げの申出があったものとみなす。
◾5年を経過した日後にある者(前号に該当する者を除く。)
・5年を経過した日に繰下げの申出があったものとみなす。(請求時効をなくす)
•支給繰下げの効果
・申し出のあった月の翌月から支給する
・老齢厚生年金の受給権を取得した日の属する月の前月までの被保険者期間により計算した額
・繰下げ加算額の対象は(報酬比例部分-高在老ににより支給停止されたであろう額)+経過的加算
・特別支給の老齢厚生年金を受けていても支給繰下げの申し出はできる
・老齢基礎年金の支給繰下げと同時でなくてもよい
◾在職老齢年金
在職老齢年金
◾ 在職老齢年金(低在老)
◾ 在職老齢年金(高在老)
◾ 雇用保険との調整
在職老齢年金(低在老)
•H22厚年選択
•支給停止
・特別支給の老齢厚生年金受給権者が被保険者である日が属する月
・(本来の)老齢厚生年金受給権者が支給繰り上げをした場合は高在老
•基本月額(定額部分+報酬比例部分)+総報酬月額相当額<28万(支給停止調整開始額)のとき
・全額支給
•基本月額(老齢厚生年金月額)+総報酬月額相当額>28万のとき
◦基本月額<=28万円(支給停止調整開始額)
◾総報酬月額相当額<46万
 支給停止基準額=(基本月額+総報酬月額応答額-28万)x 1/2
 合計が28万を越える額の半分–a
◾総報酬月額相当額>46万
 支給停止基準額=(46万+基本月額-28万)x1/2 +(総報酬月額相当額-46万)
 (報酬を46万円上限とした)aの額+46万を超えた報酬
◦基本月額>28万円(支給停止調整開始額)
◾総報酬月額相当額<46万(支給停止調整変更額)
 支給停止基準額=総報酬月額相当額 x 1/2
 報酬の半分–b
◾総報酬月額相当額>46万(支給停止調整変更額)
 支給停止基準額=46万(支給停止調整変更額)x1/2 + (総報酬月額相当額-46万)
 (報酬を46万円上限とした)bの額+46万円を超えた報酬
•支給停止調整開始額、変更額
・名目手取り賃金変動率をもとに毎年改定。5000円単位で四捨五入
 file在職老齢年金の支給停止基準額.pdfH23改正
在職老齢年金(高在老)
•対象者
・70歳以上の使用される者に係る高在老はS12,4,1以前生まれには適用しない(法施行日H19,4,1に70歳以上)
・(本来の)老齢厚生年金受給権者が被保険者である日の属する月
・または70歳以降の使用されるもの(被保険者の場合は高齢任意加入になるが、その場合受給権を有していない)
•支給停止
◦原則(被保険者に受給権が発生パターン)
・被保険者である月(資格喪失月を含む=月末退職の場合翌月も)を対象期間
・被保険者が受給権者となった場合、支給開始月から資格喪失月まで支給停止対象期間
◦例外(受給権者が被保険者になるパターン=資格取得の手続きが発生)
・同月得喪(受給権者の再就職、退職) 停止対象月としない
・受給権者の資格取得 取得月は停止対象としない
•基本月額
・比例報酬部分=老齢厚生年金から加給年金、経過的加算、繰下げ加算を除く
・老齢基礎年金は対象でない
•一部停止
・総報酬月額相当額と基本月額の合計が46万円(支給停止調整額)を越える場合
 支給停止基準額=(合計額-46万)x 1/2
 合計が46万を越える額の半分
•全部停止
・支給停止基準額(支給停止される額)が基本月額を超える場合
 老齢厚生年金、加給年金停止(全部停止の場合のみ)
(老齢基礎年金、経過的加算、繰下げ加算は停止されない。)
雇用保険との調整
•対象
・特別支給の老齢厚生年金受給者(H10,4,1前老齢厚生年金受給者は調整なし)
・繰上げ支給の老齢厚生年金受給者(同上)
*特別支給でも繰上げ支給でも老齢厚生年金は65歳未満は調整対象
・休職の申し込みをした日の属する月の翌月から または 受給権発生の翌月から
・基本手当受給期間満了 または 所定給付日数分の支給を受け終わった日の属する月まで
◦求職者給付基本手当との調整
・基本手当が1日でも支払われた月(待機、給付制限期間を含む)は定額部分、報酬比例部分ともに停止
・不正受給による給付制限の期間は調整対象期間とならない
・在職老齢年金の調整により全部または一部が停止されている月は基本手当との調整は行われない
(月末退職者は喪失日が翌月となり翌月は標準報酬がまだ変更されないため在老で調整があり、退職日に求職の申し込みをした場合、在老と重複する)
・受給期間が経過、基本手当の受給終了後30日分を1月として停止しすぎた月数分を精算する
・待機、給付制限期間は事後精算の時「基本手当の支給を受けなかった日」になる
・支給停止解除月数=支給停止月数-<基本手当支給日/30(1未満端数切り上げ)>
・65歳以上の老齢厚生年金、障害厚生年金は調整しない
◦高年齢雇用継続給付との調整
・60歳時賃金の61%未満のとき、雇用保険で賃金x15%の支給があるが、標準報酬月額の6%を厚生年金からは停止
・雇用継続給付(15%補てん)を4割カット(15/100×6/100)9%に押さえる仕組み
・在職老齢年金の支給停止(60歳以上の被保険者である場合)に加えて、標準報酬月額(標準賞与は除く)の6%を年金から支給停止
・雇用継続給付(調整額x15/6)と標準報酬月額の合計が支給限度額(¥344,209)を超える時
◾厚生年金調整額=(支給限度額-標準報酬月額)x6/15
◦障害厚生年金
障害厚生年金
◾ 支給要件
◾ 支給額
◾ 額改定
◾ 支給停止/失権
◾ 障害手当金
◾ 厚生年金保険法第3章障害厚生年金
支給要件
•初診日が被保険者期間内
 障害基礎年金の「被保険者であった者で国内に在住し60歳以上65歳未満」が要件にない
 厚生年金の被保険者は70歳までであるので、65歳以上でも支給要件に該当するが
 65歳までに通常「老齢基礎年金」受給開始(国民年金2号被保険者でなくなる)となり
 併給できないため実質は初診日が65歳未満となる。
◦初診日判定移行措置
•障害認定日に1,2,3級に該当
•保険料納付要件(障害基礎年金と同じ)
 初診日65歳以上は納付要件の特例適用しない
•事後重症
・障害認定日から65歳までに1,2,3級に該当(障害基礎年金は1,2級)
・旧法による障害年金の受給権を有したことがある者は支給されない
・65歳に達する日の前日までに請求により受給権が発生し翌月から支給
•基準障害
・基準傷病(後の方)に係わる障害認定日以降65歳までに他の障害(先の方)を併合して初めて1,2級
・受給権は発生しているので請求は65歳以降でもよいが支給は請求月翌月から
•当初から障害厚生年金3級で1,2級に該当したことがない者
・併合認定の前後の障害ともに1,2級以上のみを対象
支給額
•比例報酬部分+加給年金+経過的加算
◦比例報酬部分
・平均標準報酬額 x 給付乗率(定率) x 被保険者期間月数(300月保障)
・老齢厚生年金の額の計算と基本的には同じで以下が異なる。 ◾被保険者期間月数として300月保障される。
◾給付乗率は固定
・老齢厚生年金、遺族厚生年金はS21,4,1以前生まれは給付乗率上乗せ
◾障害認定日の属する月までが計算の基礎
◾1級の支給額は2級の1.25倍
◾障害基礎年金を受けることができない場合(3級)は障害基礎年金2級の3/4を保障
◦加給年金は配偶者のみ、特別加算はない 子の加算は障害基礎年金
◦経過的加算
・特別支給の老齢厚生年金定額部分の受給者は65歳以降も保障される
額改定
•障害基礎年金と同じ
•併合認定
障害等級2級以上の併合認定
•増進改定
診査または改定請求による改定は1年後
障害の程度が増進したことが明らかである場合は1年未満で可 (H26改正)
•併合改定
その他障害(3級以下)が生じたことによる改定請求
•加算額の改定
支給停止/失権
•支給停止
・労働基準法による障害補償を受ける時6年間
・1-3等級に該当しなくなった時
◦解除 ・1-2級に該当したことのある者はその後併合改定により65歳到達前に1-2級に該当した場合停止解除する
•失権
・障害等級1-3級に該当せず3年経過後の65歳到達日
・障害等級1-3級に該当せず65歳以降の3年経過日
・h6,11,9前受給権者は上記該当せず
障害手当金
•支給要件
・初診日に被保険者であり、初診日の前日において保険料納付要件を満たす
・初診日から5年以内に治癒し治癒日に3級以下の一定の障害(施行令別表2)
(5年以内に治癒しない場合は支給しない)
・cf.障害年金等級(1,2級は国民年金と同じ、3級は施行令別表1)
•支給されない場合
・厚生年金、国民年金、共済年金の他の年金を受給権者
・例外:障害年金の受給権のある人が障害等級の3級にもあたらなくなってから3年以上たった
=(受給停止者であるが失権には至らない)場合に、障害手当金に当たる障害状態となったとき。
・同一傷病で障害補償給付(労災給付(障害))
(労働基準法、労働者災害補償法、国家公務員、災害補償法、船員保険法)のある時、支給しない。
•障害手当金の額
・3級の2年分(最低保証:障害基礎年金 x 3/4 x 2) 一時金であるため物価スライド特例措置適用しない
・本来額¥780,900 x 0.982(H25改定率) x 3/4 x 2 = ¥1,15,200
第三節 障害厚生年金及び障害手当金
◦ (障害厚生年金の受給権者)  ◾ 認定日請求
◾ 事後重症
◾ 基準障害(初めて2級)
◦ (障害厚生年金の併給の調整)併合認定
◦ (障害厚生年金の額)  ◾ 加給年金
◾ 増進改定
◾ 併合改定
◾ 併合認定
◦ (失権)
◦ (支給停止)
◦ (障害手当金の受給権者)  ◾ (障害手当金の額)
(障害厚生年金の受給権者)
認定日請求
•第47条  障害厚生年金は、疾病にかかり、又は負傷し、
その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)につき
◦初診日
初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下「初診日」という。)において被保険者であつた者が、
◦障害認定日
当該初診日から起算して1年6月を経過した日(その期間内にその傷病が治つた日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至つた日を含む。以下同じ。)があるときは、その日とし、以下「障害認定日」という。)において、
◦障害等級
その傷病により次項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合に、その障害の程度に応じて、その者に支給する。
◦保険料納付要件
ただし、当該傷病に係る初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りでない。
◦2  障害等級は、障害の程度に応じて重度のものから1級、2級及び3級とし、各級の障害の状態は、政令で定める。
事後重症
•第47条の2  疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病に係る初診日において被保険者であつた者であつて、
障害認定日において前条第2項に規定する障害等級(以下単に「障害等級」という。)
に該当する程度の障害の状態になかつたものが、同日後65歳に達する日の前日までの間において、
その傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至つたときは、
その者は、その期間内に同条第1項の障害厚生年金の支給を請求することができる。
◦2  前条第1項ただし書の規定は、前項の場合に準用する。
◦3  第1項の請求があつたときは、前条第1項の規定にかかわらず、その請求をした者に同項の障害厚生年金を支給する。
基準障害(初めて2級)
•第47条の3  疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病(以下この条において「基準傷病」という。)
に係る初診日において被保険者であつた者であつて、基準傷病以外の傷病により障害の状態にあるものが、
基準傷病に係る障害認定日以後65歳に達する日の前日までの間において、
初めて、基準傷病による障害(以下この条において「基準障害」という。)
と他の障害とを併合して障害等級の1級又は2級に該当する程度の障害の状態に該当するに至つたとき
(基準傷病の初診日が、基準傷病以外の傷病(基準傷病以外の傷病が2以上ある場合は、
基準傷病以外のすべての傷病)に係る初診日以降であるときに限る。)は、
その者に基準障害と他の障害とを併合した障害の程度による障害厚生年金を支給する。
◦2  第47条第1項ただし書の規定は、前項の場合に準用する。この場合において、
同条第1項ただし書中「当該傷病」とあるのは、「基準傷病」と読み替えるものとする。
◦3  第1項の障害厚生年金の支給は、第36条第1項の規定にかかわらず、
当該障害厚生年金の請求があつた月の翌月から始めるものとする。
(障害厚生年金の併給の調整)併合認定
•第48条  障害厚生年金(その権利を取得した当時から
引き続き障害等級の1級又は2級に該当しない程度の障害の状態にある受給権者に係るものを除く。
◦以下この条、次条、第52条第4項、第52条の2、第54条第2項ただし書及び第54条の2第1項において同じ。)
•の受給権者に対して更に障害厚生年金を支給すべき事由が生じたときは、
前後の障害を併合した障害の程度による障害厚生年金を支給する。
◾2  障害厚生年金の受給権者が前項の規定により前後の障害を併合した障害の程度による
障害厚生年金の受給権を取得したときは、従前の障害厚生年金の受給権は、消滅する。
•第49条  期間を定めて支給を停止されている障害厚生年金の受給権者に対して
更に障害厚生年金を支給すべき事由が生じたときは、前条第1項の規定により支給する
前後の障害を併合した障害の程度による障害厚生年金は、従前の障害厚生年金の支給を
停止すべきであつた期間、その支給を停止するものとし、その間、その者に従前の障害を
併合しない障害の程度による障害厚生年金を支給する。
◦2  障害厚生年金の受給権者が更に障害厚生年金の受給権を取得した場合において、
新たに取得した障害厚生年金が第54条第1項の規定によりその支給を停止すべきものであるときは、
前条第2項の規定にかかわらず、その停止すべき期間、その者に対して従前の障害厚生年金を支給する。
(障害厚生年金の額)
•第50条  障害厚生年金の額は、第43条第1項の規定の例により計算した額とする。
この場合において、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは、
これを300とする。
◦2  障害の程度が障害等級の1級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、
前項の規定にかかわらず、同項に定める額の100分の125に相当する額とする。
◦3  障害厚生年金の給付事由となつた障害について国民年金法 による障害基礎年金を受けることができない場合において、
障害厚生年金の額が国民年金法第33条第1項 に規定する障害基礎年金の額に4分の3を乗じて得た額
(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、
これを100円に切り上げるものとする。)に満たないときは、前2項の規定にかかわらず、当該額をこれらの項に定める額とする。
◦4  第48条第1項の規定による障害厚生年金の額は、その額が同条第2項の規定により消滅した
障害厚生年金の額より低額であるときは、第1項及び第2項の規定にかかわらず、従前の障害厚生年金の額に相当する額とする。
加給年金
•第50条の2  障害の程度が障害等級の1級又は2級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、
受給権者によつて生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者があるときは、前条の規定にかかわらず、
同条に定める額に加給年金額を加算した額とする。
◦2  前項に規定する加給年金額は、224,700円に改定率を乗じて得た額
(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、
これを100円に切り上げるものとする。)とする。
◦3  受給権者がその権利を取得した日の翌日以後にその者によつて
生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者を有するに至つたことにより
第1項に規定する加給年金額を加算することとなつたときは、
当該配偶者を有するに至つた日の属する月の翌月から、障害厚生年金の額を改定する。
◦4  第44条第4項(第5号から第10号までを除く。)の規定は、
第1項の規定によりその額が加算された障害厚生年金について準用する。
◦5  第1項又は前項において準用する第44条第4項第2号の規定の適用上、
障害厚生年金の受給権者によつて生計を維持していること又はその者に
よる生計維持の状態がやんだことの認定に関し必要な事項は、政令で定める。
•第51条  第50条第1項に定める障害厚生年金の額については、
当該障害厚生年金の支給事由となつた障害に係る障害認定日
(第47条の3第1項の規定による障害厚生年金については同項に
規定する基準傷病に係る障害認定日とし、第48条第1項の規定に
よる障害厚生年金については併合されたそれぞれの障害に係る障害認定日
(第47条の3第1項に規定する障害については、同項に規定する基準障害に係る障害認定日)
のうちいずれか遅い日とする。)の属する月後における被保険者であつた期間は、その計算の基礎としない。
•第52条  厚生労働大臣は、障害厚生年金の受給権者について、その障害の程度を診査し、
その程度が従前の障害等級以外の障害等級に該当すると認めるときは、
その程度に応じて、障害厚生年金の額を改定することができる。
増進改定
◦2  障害厚生年金の受給権者は、厚生労働大臣に対し
、障害の程度が増進したことによる障害厚生年金の額の改定を請求することができる。
◦3  前項の請求は、障害厚生年金の受給権を取得した日又は第1項の規定による
厚生労働大臣の診査を受けた日から起算して1年を経過した日後でなければ行うことができない。(改正予定)
併合改定
◦4  障害厚生年金の受給権者であつて、疾病にかかり、又は負傷し、
かつ、その傷病(当該障害厚生年金の支給事由となつた障害に係る
傷病の初診日後に初診日があるものに限る。以下この項及び第54条第2項ただし書において同じ。)
に係る当該初診日において被保険者であつたものが、
当該傷病により障害(障害等級の1級又は2級に該当しない程度のものに限る。
以下この項及び同条第2項ただし書において「その他障害」という。)の状態にあり、
かつ、当該傷病に係る障害認定日以後65歳に達する日の前日までの間において、
当該障害厚生年金の支給事由となつた障害とその他障害
(その他障害が二以上ある場合は、すべてのその他障害を併合した障害)
とを併合した障害の程度が当該障害厚生年金の支給事由となつた障害の程度より増進したときは、
その者は、厚生労働大臣に対し、その期間内に障害厚生年金の額の改定を請求することができる。
◦5  第47条第1項ただし書の規定は、前項の場合に準用する。
◦6  第1項の規定により障害厚生年金の額が改定されたときは、
改定後の額による障害厚生年金の支給は、改定が行われた月の翌月から始めるものとする。
◦7  第1項から第3項まで及び前項の規定は、<<65歳以上の者であつて、
かつ、障害厚生年金の受給権者(当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法
による障害基礎年金の受給権を有しないものに限る。)
>>=「障害厚生年金3級の受給権者」については、適用しない。
併合認定
•第52条の2  障害厚生年金の受給権者が、国民年金法 による障害基礎年金
(当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づいて支給されるものを除く。)の
受給権を有するに至つたときは、当該障害厚生年金の支給事由となつた
障害と当該障害基礎年金の支給事由となつた障害とを併合した障害の程度に応じて、
当該障害厚生年金の額を改定する。
◦2  障害厚生年金の受給権者が、国民年金法 に
よる障害基礎年金の受給権を有する場合において、同法第34条第4項 及び第36条第2項
ただし書の規定により併合された障害の程度が当該障害基礎年金の支給事由となつた
障害の程度より増進したときは、これらの規定により併合された障害の程度に応じて、
当該障害厚生年金の額を改定する。
(失権)
•第53条  障害厚生年金の受給権は、第48条第2項の規定によつて消滅するほか、
受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。
◾一  死亡したとき。
◾二  障害等級に該当する程度の障害の状態にない者が、65歳に達したとき。
ただし、65歳に達した日において、障害等級に該当する程度の障害の状態に
該当しなくなつた日から起算して障害等級に該当する程度の障害の状態に該当することなく3年を経過していないときを除く。
◾三  障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなつた日から起算して
障害等級に該当する程度の障害の状態に該当することなく3年を経過したとき。
ただし、3年を経過した日において、当該受給権者が65歳未満であるときを除く。
(支給停止)
•第54条  障害厚生年金は、その受給権者が当該傷病について労働基準法
(昭和二十二年法律第四十九号)第七十七条 の規定による障害補償を受ける権利を取得したときは、
6年間、その支給を停止する。 ◦2  障害厚生年金は、受給権者が障害等級に該当する程度の障害の
状態に該当しなくなつたときは、その障害の状態に該当しない間、その支給を停止する。ただし、
その支給を停止された障害厚生年金の受給権者が疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病に係る
初診日において被保険者であつた場合であつて、当該傷病によりその他障害の状態にあり、
かつ、当該傷病に係る障害認定日以後65歳に達する日の前日までの間において、
当該障害厚生年金の支給事由となつた障害とその他障害(その他障害が二以上ある場合は、
すべてのその他障害を併合した障害)とを併合した障害の程度が障害等級の1級又は2級に該当するに至つたときは、この限りでない。
◦3  第46条第7項の規定は、障害厚生年金について、第47条第1項ただし書の規定は、前項ただし書の場合について準用する。
•第54条の2  障害厚生年金は、その受給権者が当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づく
他の被用者年金各法による障害共済年金の受給権を有するときは、その間、その支給を停止する。
◦2  第38条第2項及び第4項の規定は、前項の場合に準用する。この場合において、
同条第2項中「他の年金たる保険給付、国民年金法 による年金たる給付又は他の被用者年金各法による
年金たる給付」とあるのは、「他の被用者年金各法による障害共済年金」と読み替えるものとする。
(障害手当金の受給権者)
•第55条  障害手当金は、疾病にかかり、又は負傷し、その傷病に係る初診日において被保険者であつた者が、
当該初診日から起算して5年を経過する日までの間におけるその傷病の治つた日において、
その傷病により政令で定める程度の障害の状態にある場合に、その者に支給する。
◦2  第47条第1項ただし書の規定は、前項の場合に準用する。
•第56条  前条の規定により障害の程度を定めるべき日において次の各号の
いずれかに該当する者には、同条の規定にかかわらず、障害手当金を支給しない。
◾一  年金たる保険給付の受給権者(最後に障害等級に該当する程度の障害の状態
(以下この条において「障害状態」という。)に該当しなくなつた日から起算して
障害状態に該当することなく3年を経過した障害厚生年金の受給権者
(現に障害状態に該当しない者に限る。)を除く。)
◾二  国民年金法 による年金たる給付、共済組合が支給する年金たる
給付又は私立学校教職員共済法 による年金たる給付の受給権者
(最後に障害状態に該当しなくなつた日から起算して障害状態に該当することなく
3年を経過した障害基礎年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者に限る。)
その他の政令で定める者を除く。)
◾三  当該傷病について国家公務員災害補償法
(昭和二十六年法律第百九十一号。他の法律において準用する場合を含む。)、
地方公務員災害補償法 (昭和四十二年法律第百二十一号)若しくは同法 に基づく条例、
公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する法律
(昭和三十二年法律第百四十三号)若しくは労働基準法第七十七条
の規定による障害補償、労働者災害補償保険法 (昭和二十二年法律第五十号)
の規定による障害補償給付若しくは障害給付又は船員保険法 による障害を支給事由とする給付を受ける権利を有する者
(障害手当金の額)
•第57条  障害手当金の額は、第50条第1項の規定の例により計算した額の100分の200に相当する額とする。
ただし、その額が同条第3項に定める額に2を乗じて得た額に満たないときは、当該額とする。
◦遺族厚生年金
遺族厚生年金
◾ 支給要件
◾ 支給額
◾ 中高齢寡婦加算
◾ 支給停止
◾ 失権
◾ 加算の特例(60法附74-1)
支給要件
1.被保険者の死亡
2.被保険者であった者が被保険者期間中に初診日がある傷病により初診日より5年以内に死亡
3.障害厚生年金1,2等級受給者の死亡
4.老齢厚生年金受給者(受給資格者)が死亡
•①②の場合、保険料納付要件(障害基礎年金と同じ*基準日は死亡日の前日)
•①②③は短期要件
・④に該当する被保険者の場合、遺族が申出をしないと短期要件とみなされる
•保険料納付要件
・死亡日の前日において
 死亡日の属する月の前前月までに国民年金被保険者期間がある時
 被保険者期間に関わる保険料納付済期間と保険料免除期間が2/3以上
◦(納付要件の特例)
S60附則 第64条2
2  平成38年4月1日前に死亡した者の死亡について新厚生年金保険法第58条第1項ただし書の
規定を適用する場合においては、同項ただし書中「3分の2に満たないとき」とあるのは、
「3分の2に満たないとき(当該死亡日の前日において当該死亡日の属する月の前々月までの一年間
(当該死亡日において国民年金の被保険者でなかつた者については、
当該死亡日の属する月の前々月以前における直近の国民年金の被保険者期間に係る月までの一年間)
のうちに保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がないときを除く。)」とする。
ただし、当該死亡に係る者が当該死亡日において六十五歳以上であるときは、この経過措置は適用しない=2/3要件。
•遺族の範囲
・被保険者の配偶者、子、父母、孫、祖父母で被保険者の死亡の当時、生計維持していたもの
•夫、父母、祖父母は被保険者の死亡の当時、55歳以上(60歳まで支給停止)
◦ただしH8,4,1より前に死亡した場合で、障害等級1、2級該当であれば55歳未満でも
遺族に該当した。この場合でも障害の状態でなくなれば失権する。
•・子、孫は婚姻しておらず18歳年度末未満または20歳未満で障害等級1,2級に該当
cf.遺族基礎年金より範囲が広い。
(18歳未満の未婚の子(障害者20歳)(胎児を含む)を扶養する妻(前年の年収<850))
cf.死亡一時金:死亡の当時生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹
•生計維持
・被保険者または被保険者であった者の死亡の当時の生計維持関係
(失踪宣告の場合は行方不明となった当時)
◦認定要件
・年額850万円以上の年収を将来にわたって有すると認められる者以外の者
=(a)前年の収入が850万円未満 または (b)前年の所得が年額655.5万円未満 または 将来(a)(b)となることが認められる
•順位:配偶者または子>父母>孫>祖父母
・妻>子>父
◦妻–>子
・妻の申出による支給停止、子のみが遺族基礎年金(生計を一にしていない)、妻が所在不明
◦子–>父
・子が所在不明。子の申出による支給停止はできない
cf.労災遺族補償給付
◦受給順位(年齢は労働者の死亡の当時)
◾妻>60歳以上or障害の夫
◾18歳年度末未満or障害の子>60歳以上or障害の父母
◾18歳年度末未満or障害の孫>60歳以上or障害の祖父母
◾18歳年度末未満or60歳以上or障害の兄弟姉妹
◾夫(55-60)>父母(55-60)>祖父母(55-60)>兄弟姉妹(55-60)
・・・55歳以上60歳未満は若年支給停止
・・・障害の状態にあることが支給要件の者は若年支給停止しない。
支給額
•原則額
・死亡者の被保険者期間の老齢厚生年金比例報酬部分 x 3/4
(S21,4,1生まれ以前の者は給付乗率を生年月日に応じて上乗せ)
◦短期要件の場合
・給付乗率は生年月日による読み替えをしない(7.125/1000,5.481/1000)
・被保険者期間月数は300を最低保障
◦長期要件の場合
・給付乗率は生年月日による読み替えを行う
・被保険者期間月数は300の最低保証なし(老齢基礎年金の受給要件満たしているので>300)
•遺族が老齢厚生年金の受給権者である65歳以上配偶者の場合
・H19,4,1以後に支給事由が生じた場合のみ適用
・原則額 x 2/3 + 遺族の老齢厚生年金(加給年金除く)x 1/2
 と原則額の多い方
・原則額 x 2/3 = 死亡した配偶者の老齢厚生年金 x 1/2 なのでどちらか厚生年金額が多い方
・(法64-3)実際には老齢厚生年金は満額受給しa.b.の高い方を受給する
◦a. (遺族厚生年金と老齢厚生年金の差額)老齢厚生年金分を停止
◦b. または({遺族厚生年金x2/3+老齢厚生年金x1/2}-老齢厚生年金)老齢厚生年金分を停止
◦遺族が遺族基礎年金を受給する場合は原則額
法64-3-1
・65歳以降の遺族厚生年金受給者が老齢厚生年金等の受給権を取得した時、老齢厚生年金等の額から政令で定める額を控除した額を遺族厚生年金から支給停止する
中高齢寡婦加算
•遺族厚生年金の受給権者である妻が以下のの場合65歳まで遺族基礎年金の3/4加算される
◦40歳以上
・夫の死亡時子がなく40歳以上65歳未満であった
・遺族基礎年金を受給しなかった
◦40歳未満
・夫の死亡当時子があり遺族基礎年金を受給した
 かつ40歳の時に(遺族基礎年金の)支給要件となった子と生計同一(=40歳の時遺族基礎年金がある)
・遺族基礎年金支給中は寡婦加算は支給停止され、遺族基礎年金支給終了後寡婦加算の支給開始
•経過的寡婦加算(65歳以降)
・新法制定時30歳以上の寡婦加算受給者の老齢基礎年金が満額の3/4以下にならないように
・「経過的寡婦加算」により65歳以降も(寡婦加算-老齢基礎年金x妻の生年月日に応じた率)が加算。
・S61改定時点で30歳以上の妻(S31,4,1以前生まれ)に30年分の遺族基礎年金を65歳以降も保証する
・従って障害基礎年金、遺族基礎年金受給権があるときは停止する
◦cf.寡婦年金60-65歳有期 1号被保険者の夫の老齢基礎年金 x 3/4
◦cf.振替加算=加給年金は新法制定日20歳以上(S41,4,1以前生まれ)を対象
支給停止
◦遺族が老齢厚生年金を受給する場合、遺族厚生年金の一部(老齢厚生年金額より法令で定めた額を控除した額)を支給停止
◦短期要件による遺族厚生年金と遺族共済年金は両方支給停止し選択する
◦長期要件による遺族厚生年金と短期要件の遺族共済年金は共済年金が支給される
◦長期要件による遺族厚生年金と長期要件の遺族共済年金は併給される
遺族共済 短期 長期
遺族厚生 短期 選択 選択
長期 共済 併給
◦夫、父母、祖父母は60歳まで支給停止
◦妻が遺族厚生年金を受給する場合、子は支給停止
◦子が遺族基礎年金を受給する場合、妻は支給停止(生計が別)
◦受給権者が1年以上行方不明の場合、遡って支給停止
失権
•受給権者が
・死亡(転給しない)
・婚姻
・直系血族、直系姻族以外の者の養子
・離縁
・30歳未満妻固有の失権事由(H19,4,1以降に受給権発生の時のみ)
◦遺族基礎年金なし=子がない
 遺族厚生年金受給権取得日から5年経過後に失権
 ・30歳未満の子のない妻は5年間の有期給付
◦遺族基礎年金あり
 遺族基礎年金の受給権があったが30歳になる前に消滅した
 (扶養する子がいなくなった)
 遺族基礎年金受給権消滅から5年経過後に失権
•・子、孫の失権事由
 ・18歳の年度末日、20歳(障害等級1,2級)
・父母、祖父母、孫の失権事由
 ・被保険者の死亡時の胎児が出生=子が出来た。
加算の特例(60法附74-1)
•障害等級1・2級の者が国内に住所がなく、国民年金に任意加入せずに死亡して、その者の妻と子、又は子に受給権が発生した場合は、遺族基礎年金が支給されない。
•遺族基礎年金相当額および子の加算額相当額を遺族厚生年金に加算
◦厚生年金その他給付
厚生年金その他給付
•脱退一時金(国民年金:脱退一時金と同じ)H7,4,1より施行
・被保険者期間が6月以上ある、日本国籍を有しないものは「脱退一時金」を請求できる。
 但し以下の場合は請求できない。
  ・日本国内に住所を有する
  ・障害基礎年金の受給権を有したことがある。
  ・国民年金の被保険者資格喪失から2年経過
  ・外国の年金を受ける
◦脱退一時金の額
 平均標準報酬額 x 支給率(前年10月の保険料率 x 1/2 x 係数)
 係数 被保険者期間に応じた整数 6月で「6」(36が限度)
 つまり外国人が3年払って、36ヶ月分の保険料 x 1/2=「1/2返す」
•脱退手当金
・S16,4,1以前生まれ
・被保険者期間5年以上
・60歳以上
・老齢年金、障害年金の受給権者でなく、老齢年金の被保険者期間を満たしていない
・被保険者でない
・脱退手当金以上の障害年金、障害手当金を受給していない
•特例老齢年金
◦老齢基礎年金の受給資格を満たさない者で以下に該当する場合、特別支給の老齢厚生年金の額を支給
・60歳以上
・1年以上の被保険者期間
・被保険者期間と旧共済組合員期間合算で20年以上
•特例遺族年金
・被保険者期間が1年以上かつ、保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年未満
・被保険者期間と旧共済組合員期間とを合算した期間が20年以上であるものが死亡した場合
・その者の遺族が遺族厚生年金の受給権を取得しないときは、その遺族に特例遺族年金が支給される
・特例遺族年金の額は、特別支給の老齢厚生年金の額の例により計算した額の100分の50に相当する額
◦厚生年金給付通則 ◾併給調整
◾合意分割・3号分割
厚生年金保険 給付通則
◾ 年金額の改定
◾ 保険給付額の端数処理
◾ 受給権の発生
◾ 失踪宣告
◾ 受給権の保護
◾ 併給調整
◾ 未支給年金
◾ 内払い充当
◾ 給付制限
◾ 被保険者期間の調整(合意分割/3号分割)
年金額の改定
•報酬比例部分 再評価率を国民年金と同様の改定を行う
・名目手取り賃金変動率または物価変動率0.982(H24)もしくは 物価スライド率0.978(H24)
•定額単価
・名目手取り賃金変動率または物価変動率 もしくは 物価スライド率
•加給年金、特別加算
・名目手取り賃金変動率または物価変動率 もしくは 物価スライド率
保険給付額の端数処理
•保険給付の額 100円未満50円単位で四捨五入
受給権の発生
•年金給付は支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月から始め、権利が消滅した日の属する月で終わる
失踪宣告
•死亡の推定
・船舶、航空機が滅失、行方不明となって生死が3か月不明もしくは3か月以内に死亡が明らかになって死亡の時期が不明の場合、滅失または行方不明となった日に死亡したと推定する
•失踪の宣告(民法)により死亡とみなされる
・行方不明となった日から7年を経過した日
◦身分、年齢、障害の状態は死亡とみなされた日(7年後)
◦生計維持判断、被保険者要件、保険料納付要件は行方不明となった日
受給権の保護
•・老齢厚生年金、脱退手当金は課税できる(老齢基礎年金、付加年金)
・老齢厚生年金、脱退一時金は差押えできる(老齢基礎年金、付加年金、脱退一時金)
・年金給付を受ける権利は独立行政法人福祉医療機構の小口貸付の担保に供することは可
併給調整
未支給年金
•原則
・死亡した年金受給権者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹で死亡の当時生計を同じくしていた者
・3親等以内の親族を兄弟姉妹の後に追加(H26改正)
•遺族厚生年金
・支給の要件となり加算の対象であった子(受給権者(後妻)の子でない場合(被保険者であった者の子)がある)
内払い充当
•国民年金と厚生年金保険の制度間で内払いは行われ、充当は行われない
給付制限
•cf.給付制限まとめ
•絶対的給付制限
・国民年金給付制限と同じ
•相対的給付制限
・健康保険法の場合、故意の犯罪行為は絶対的給付制限
◦給付の全部または一部を行わないことができる
・被保険者が故意の犯罪行為または重大な過失、正当な理由なく療養に関する指示に従わないことで
◾障害になったまたは障害の程度を増進させた
◾死亡した
◦全部または一部につき支給を停止することが出来る
・受給権者が正当な理由なく物件提出命令に従わず、職員の質問に応じない
・受給権者や障害が加給の条件となる者が受診命令、診断を拒んだ時
・受給権者や障害が加給の条件となる者が故意または重過失によりまたは正当な理由なく療養に関する指示に従わない事により障害の回復を妨げた
◦障害等級の改定を行わない または等級を下げることが出来る
・障害厚生年金の受給権者が故意または重大な過失または正当な理由なく療養に関する指示に従わない事により障害の程度を増進させまたは回復を妨げた
◦一時差し止め
・受給権者が正当な理由なく届出をせず、書類の提出をしない時、給付を一時差し止める
被保険者期間の調整(合意分割/3号分割)
•合意分割 H19,4,1
・離婚時に両者合意して、婚姻期間中の標準報酬の按分をする「標準報酬改定請求」
・1号改定者=標準報酬が減る人
・2号改定者=標準報酬が増る人
・H19,4,1以降の離婚で適用。按分対象期間は婚姻期間
◦案分割合
・対象期間標準報酬総額(各月標準報酬月額、賞与額に各人の対象期間末日時点の再評価率で算定)をもとに決定
・2号改定者の従前の割合を超え1/2以下
◦手続き等
・離婚が成立した日の翌日から2年以内 または審判、調停の確定から1月以内
・案分割合決定の基礎とする対象範囲は案分対象期間末日(離婚日)の前1年未満まで
・対象期間標準報酬総額等の情報の提供の請求は離婚日から2年以内かつ前回請求から3月以上経過している
◦離婚時みなし被保険者期間
 1号改定者は被保険者であったが2号改定者は被保険者でなかった(専業主婦や自営業)期間
◾算定対象にする場合
・報酬比例部分の計算基礎
・振替加算支給停止要件の240月
◾算定対象期間としない場合
・老齢厚生年金(老齢基礎年金)支給要件の受給資格期間25年
・特別支給の老齢厚生年金支給要件
 1年以上の被保険者期間に含めない
・老齢厚生年金定額部分の計算基礎
 分割された標準報酬を合算しない
・加給年金受給要件の240月
 本人の老齢厚生年金に加給年金が支給される要件としての240月
・支給開始年齢の特例(定額部分の支給開始年齢)支給要件
 長期加入44年の被保険者期間に含めない
・在職老齢年金
 直近1年間の標準賞与額からは除かれる(総報酬月額相当額に1/12算入されるので支給停止基準額が多くなる)
◦標準報酬の分割
・改定前標準報酬の改定割合を乗じる(案分割合でないことに注意)
・1号改定者 1号改定者の改定前標準報酬 x (1-改定割合)
・2号改定者 (2号改定者の改定前標準報酬+1号改定者の改定前標準報酬) x 改定割合
・基金加入員であった1号改定者からの増額分を2号改定者に支給のため政府は基金から給付原価を徴収する
•3号分割
・H20,4,1以降の特定期間について、特定保険者の被扶養配偶者からの請求(3号分割標準報酬改定請求)により標準報酬は折半され、その期間を「被扶養配偶者みなし被保険者期間」という。
・特定被保険者が障害厚生年金の受給権者であって特定期間のすべてが障害厚生年金の計算の基礎の期間に含まれているときは3号分割請求はできない
・特定被保険者(2号被保険者)の同意は要しない
・特定期間 特定被保険者が厚生年金被保険者であり被扶養配偶者が(国民年金の)第3号被保険者であった期間
・被扶養配偶者は、離婚後特定被保険者が死亡した場合は1月以内に3号分割標準報酬改定請求できる(死亡日前日の請求とみなす)
・被扶養配偶者みなし被保険者期間も離婚時みなし被保険者期間と同じ取扱い
•厚生年金保険料
厚生年金保険料
◾ 国庫負担
◾ 標準報酬
◾ 保険料
◾ 財政調整期間
◾ 積立金
国庫負担
•・基礎年金拠出金の1/2を国庫が負担する
・S36,4,1までの旧法厚生年金の被保険者期間に対する給付は1,2種被保険者期間に対して20%、第3種被保険者期間に対して25%を負担する
標準報酬
•標準報酬月額等級
・¥98,000~¥620,000の30等級
・3月31日の全被保険者の標準報酬月額の平均の200/100が最高等級の標準報酬月額を越える
 cf.健保:3月31日の標準報酬月額等級の最高等級に該当する被保険者の割合が1.5%を越える
・cf.健康保険標準報酬
・健康保険の「立案は社会保障審議会の意見を聞く」とはされていない
•算定の特例
・同時に2以上の事業所で報酬を受ける場合、合算額を標準報酬とするが、船舶に使用される時は船舶に係る報酬のみで算定する
•3歳未満の子を養育する被保険者の標準報酬月額
・育児休業等終了時改定により算定した標準報酬が従前より少ない時
・当該子が3歳に達する日の属する月の前月まで、年金の額の算定は従前標準報酬月額を使用する
◦育児休業期間 開始月から終了日の翌日が属する月の前月まで保険料免除(子が1歳まで)
◦育児休業終了 終了日の翌日が属する月以後3月間で標準報酬月額改定
◦子が3歳まで 保険料は実際の標準報酬、年金計算は従前の方が高い時従前標準報酬月額
・cf.勤務時間の短縮等の措置(育児介護休業法第23条、第24条)
•船員等の標準報酬月額
・船員たる被保険者の標準報酬月額は船員保険法による
•第4種被保険者(継続被保険者)
・被保険者であった最後の時の標準報酬月額を使用する
•標準賞与額
・賞与の額の1000円未満切り捨てた額で都度150万円を限度とする cf.健保は年度累計で540万円
保険料
•保険料率
・H29,9まで毎年+3.54/1000
・保険料率 平成29年9月以降 183/1000
・育児休業中は事業主の申出で休業開始月から休業終了月前月まで免除
・2以上事業所は按分、船舶所有者は事業主分全額負担
・納付期限は翌月末日、第4種被保険者は当月10日*
*(健保;任意継続被保険者と同じ、任意単独でないことに注意)
•免除 cf.健康保険保険料
・少年院等への収容、刑事施設等への拘禁された時
(厚生年金保険料の免除はない)
・産前産後休業(H26改正)、育児休業を開始した時事業主が申し出た場合
(育児休業終了予定日の変更、予定日前の終了は速やかに届出る)
◾開始月から免除され、終了の前月まで徴収されない
•前納
・第4種被保険者、船員任意継続被保険者は年単位で前納でき、各月初日に納付されたものとみなす
•過納充当
・誤って多く納付された保険料は、納付日の翌日から6月以内の保険料に充当できる
•繰上徴収
・納付義務者の滞納処分、破産等で納期前でも徴収できる(健康保険保険料と同じ)
・船舶の滅失、沈没が健保の繰上徴収の事由に加わった
•督促および滞納処分 健康保険と同じ
•保険料
◦H22,09-H23,08
一般の被保険者等 16.058% (厚生年金基金加入員 11.058%~13.658%
坑内員・船員の被保険者 16.696% (厚生年金基金加入員 11.696%~14.296%
◦H23,09-H24,08
一般の被保険者等 16.412% (厚生年金基金加入員 11.412%~14.012%
坑内員・船員の被保険者 16.944% (厚生年金基金加入員 11.944%~14.544%
◦H24,09-H25,08
一般の被保険者等 16.766% (厚生年金基金加入員 11.766%~14.366%
坑内員・船員の被保険者 17.192% (厚生年金基金加入員 12.192%~14.792%
◦H25,09-H26,08
一般の被保険者等 17.120% (厚生年金基金加入員 -2.4%~-5%
坑内員・船員の被保険者 17.440% (厚生年金基金加入員 -2.4%~-5%
◦H26,09-H27,08
一般の被保険者等 17.474% (厚生年金基金加入員 -2.4%~-5%
坑内員・船員の被保険者 17.688% (厚生年金基金加入員 -2.4%~-5%
◦H27,09-H28,08
一般の被保険者等 17.828% (厚生年金基金加入員 -2.4%~-5%
坑内員・船員の被保険者 17.936% (厚生年金基金加入員 -2.4%~-5%
◦H28,09-H29,08
一般の被保険者等 18.182% (厚生年金基金加入員 -2.4%~-5%
坑内員・船員の被保険者 18.183% (厚生年金基金加入員 -2.4%~-5%
◦H29,09–
一般の被保険者等 18.300% (厚生年金基金加入員 -2.4%~-5%
坑内員・船員の被保険者 18.300% (厚生年金基金加入員 -2.4%~-5%
財政調整期間
•国民年金法と同じ
積立金
•「年金特別会計の積立金の運用は、保険料の一部であり将来の保険給付の財源となることに留意し、被保険者の利益のために長期的な観点から安全かつ効率的に行い、運営の安定に資することを目的として行う。」
 積立金の運用は年金積立金管理運用独立行政法人に寄託する。
•厚生年金基金 (H26改正)
厚生年金基金
◦ 厚生年金基金  ◾ 組織
◾ 掛け金
◾ 給付
◦ 企業年金連合会
厚生年金基金
•横断(file社保組合基金.pdf)
組織
•設立(健康保険組合に類似)  H21厚年選択
・常時1000700人以上(共同設立は50003000人)の被保険者を使用する事業主が厚生労働大臣の認可を受けて任意設立する。
・厚生労働大臣の権限のうち、健康保険組合、厚生年金基金及び国民年金基金に係る権限の一部は、「地方厚生局長等」に委任することができるが、これらの設立に係る認可の権限は委任されていない。
・被保険者の1/2以上の同意と1/3以上で組織された労働組合の同意が必要
・加入員=適用事業所の事業主と被保険者と任意継続被保険者
•代議員会(健康保険組合組合会を代議員に読み替え)
・組合会-理事(理事長)-監事
・組合会議員は偶数で、半数は事業主が選定、半数は組合員が互選
・理事は偶数で事業主が選定した議員の互選と組合員の互選した議員による互選
・cf国民年金基金の場合、理事の1/3、監事のうち1人は年金に関する学識経験者
・理事長は事業主の選定した議員の理事から理事が選挙する
・任期3年
•合併分割時の要件
◦合併・分割
・代議員定数の3/4以上、厚生労働大臣の認可
◦解散
・代議員定数の3/4以上 または事業の継続不能で厚生労働大臣の認可。または厚生労働大臣の解散命令
・特定基金
  *解散命令以外の解散で年金給付等積立金の額が責任準備金相当額を下回る時、減額(または分割納付(15年以内))を申し出ることが出来る(H23,8,10~5年)
◦代行返上
・代議員定数の3/4以上決議で厚生労働大臣の認可を得て厚生年金基金が企業年金基金となり代行部分の給付をやめる
◦増加
・事業主全部、被保険者の1/2以上、1/3労組の同意
◦減少
・事業主全部、被保険者の1/2以上(労組の同意不要)
◦事業所の他基金への権利義務の移転
・移転元、移転先の代議員定数の3/4以上、厚生労働大臣の許可
◦基金の確定拠出年金への移行
・年金給付等積立金を企業型年金の個人別管理資産に充てる
・移換加入員、それ以外の加入員、それぞれの1/2以上の同意が必要
◦中途脱退者の確定拠出年金への移換
・企業型年金の資産管理機関または国民年金基金連合会へ脱退一時金の移換を申出る
◦被保険者の他基金への移換
・中途脱退者の脱退一時金の移換が予め同意されていること
掛け金
•・標準給与–標準報酬
・報酬標準給与–標準報酬月額 30等級(¥605,000)以上の等級を3万円毎に設定できる
・賞与標準給与–標準賞与額 150万円以上に設定できる
◦育児休業等の期間中の掛金
・免除保険料額が免除される。(全額ではない)
◦設立事業所の減少で掛け金が増加する場合、脱退する事業所の事業主が負担する
◦基金が解散するとき、「年金給付等積立金」の額が政令で定める額を下回る場合、事業主が負担する、この時加入員から徴収するときは同意が要る
◾指定基金
・最低積立基準額が、直近3年間の年度末時点で責任準備金の9割を下回るか直近事業年度末で8割を下回るとき厚生労働大臣は指定基金に指定する
・健全化計画は指定日の属する年度の翌年度から5年間
•厚生年金基金掛金  H21厚年選択
・総額は厚生年金保険料と同じ。
・基金が給付する代行部分に対する掛金=免除保険料率と残りの厚生年金保険料。
・免除保険料率=厚生年金基金ごとに定められている(2.4%~5.0%)
給付
•法定給付
・老齢年金給付、脱退一時金の給付
・老齢厚生年金のうち再評価分を政府が代行部分を基金が支給する
•任意給付
・死亡または障害に関し、年金または一時金の給付
•支払期日
・年6回の他、3、2、1回。6万円未満年1回、15万円未満年2回、27万円未満年3回
•老齢年金給付
・基準標準給与額 以下の何れかの額を算定基礎とする
◦加入員であった全期間の平均標準給与(月額+賞与)
◦加入員であった一定の期間の平均標準給与
◦老齢年金給付を支給すべき事由が生じた月の前月の報酬標準給与(月額)
•・平均標準報酬額 x 給付乗率5.481/1000 x 加入期間月数(代行部分)
・再評価率を乗じないが、代行部分 x 3.23(ここが上乗せ給付と再評価部分)の努力義務
•脱退一時金
・独自加算のある基金において加算のない加入員の脱退一時金は加入期間3年以上(H14,4,1以前設立の基金は適用しない)確定給付企業年金法施行日
•遺族給付金
・年金として支給する場合、終身または5年以上にわたって年1回以上定期的に支給する
・遺族の範囲に兄弟姉妹、死亡の当時生計同一のその他の親族を含み、転給を規約で定めることができる
•障害給付金
•在職老齢年金
・通常の計算の支給停止額が代行部分(老齢厚生年金額)を超えるときは支給停止するが、独自給付は停止しない。
•確定拠出年金
「確定拠出年金法」H13,10施行
企業年金連合会
•・5以上の基金(国民年金基金は2以上)が規約をつくり基金の2/3以上の同意を得て厚生労働大臣の認可を受ける
・厚生年金基金を20年未満で脱退した人 (中途脱退者、中途退職者)等に対する年金給付を一元的に行う
・国民年金基金は15年未満
・厚生年金基金、確定給付年金、確定拠出年金などの各企業等が加入する厚生年金基金(企業年金)をまとめた一元的な年金支給
・評議員会
◦中途脱退者
・基金は企業年金連合会に中途脱退者の老齢年金給付の原価に相当する額を交付する
◦解散基金加入員
・企業年金連合会は解散基金から解散基金加入員に係る責任準備金に相当する額を徴収する
•厚生年金法雑則
厚生年金保険法雑則
◾ 届出
◾ 不服申立て
◾時効
◾ 督促および滞納処分(健康保険法と同じ)
◾ 罰則
届出
• ・一般の被保険者は通常「事業主にを経由して」へ届出、事業主は機構へ届出
 ・適用事業所の高齢任意継続被保険者および第4種被保険者<この項「任意継続費保険者」>は直接、機構へ届出
•事業主の届出義務(健康保険法と同じ)
・事業主は被保険者の資格の得喪および報酬月額、賞与額を厚生労働大臣に届け出る。
・提出期限  船舶所有者は10日以内、それ以外は5日以内に届出る
◦事業主の氏名等の変更
・船舶所有者は速やかに、それ以外は5日以内に機構に届出る
•被保険者の届出義務(健康保険法と同じ)
・所属(機構)選択、2以上事業所勤務届は10日以内
・基金選択届(双方基金)、加入員辞退(片方基金で選択しない時)の申出は10日以内に選択し、直ちに機構に届出る
・氏名変更は手帳を添えて、速やかに申出。事業主(船舶所有者含む)は速やかに機構に届出。手帳は書き換えて速やかに被保険者に返付
・住所変更は速やかに申出。事業主(船舶所有者含む)は速やかに機構に届出
・氏名、住所変更とも協会管掌健保の手続きでこれを兼ねる
・氏名、住所変更とも「任意継続費保険者」は10日以内に機構に届出
•受給権者の届出(cf.国民年金) H25厚年選択
・10日以内
・受給権者の死亡届 10日以内(国民年金は14日)に日本年金機構(住基ネットワークへの届が7日以内に行われた場合機構への届出不要)
・所在不明の年金受給者に関する届出義務を同居の親族に課す。(H26改正)
不服申立て
•健康保険法「不服申し立て」と同じ
•被保険者資格、標準報酬、保険給付は社会保険審査官へ審査請求、60日経ったら審査会へ再審査請求
•保険料その他徴収、滞納処分は社会保険審査会へ審査請求
・脱退一時金は社会保険審査会へ審査請求(国民年金は脱退一時金のみが1審制)
時効
•保険料–2年
•給付金–5年(支払期日ごとにまたは一時金として支払うものとされる保険給付)
•cf.国民年金は給付金のうち死亡一時金のみ2年
•cf.健康保険は保険料、保険給付ともすべて2年
督促および滞納処分(健康保険法と同じ)
•繰上げ徴収
・健康保険法の事由+
◦船舶所有者の変更
◦船舶の滅失、沈没
•督促
・督促状の期限は発する日から10日以上経過した日
•滞納処分
・国税滞納処分の例による処分の請求を市町村にした場合、徴収金の4%交付する
•延滞金
・納期限の翌日から完納日(差押え日)の前日までの日数に年14.6%(3月まで7.3%)の延滞金
・徴収金1000円未満、延滞金100円未満は延滞金は徴収しない
罰則
•cf.一番重い罰則
•事業主への罰則 ◦正当な理由がある 10万以下の科料
◦ない 6月以下の懲役または50万以下の罰金
•事業主以外の検査妨害 ◦6月以下の懲役または30万以下の罰金
•被保険者の虚偽の届出、無届 ◦10万以下の科料
——————————————————————————–
•公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案の概要
2013,4,12提出
・厚生年金基金制度の見直し
・国民年金第3号被保険者の年金記録不整合問題
・若年者納付猶予制度の期限延長等
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